100万回の言い訳

2006年12月6日 読書
ISBN:4104469025 単行本 唯川 恵 新潮社 ¥1,680

同じ「コバルト」出身でありながら
退化した久美と常に進化している唯川。

今までは「独女と専女」のパターンが多かったのに
今回新境地とでもいうのか
DINKSの夫婦の人間模様。

特に注目すべき点は「夫」の性に踏み込んだこと。

「妻とでは出来ない」
「妻以外なら誘われたらOK」
「別居して独身を謳歌するのも悪くない」


など、妻を抱く時に「おかず」を頭に
浮かべないと「できない」なんてねえ…
今までの唯川さんの小説にはなかった。

妻も年下の同僚と不倫するわ、旦那も
マンションの隣室の人妻と不倫するわと、
「似た物夫婦」なのが素敵!!(嫌味)

その中でも実家の母がこれまた別居している
お父さんとは別の相手をしっかりキープ
して入るのに「40年近く、夫婦をしてきたから
こそ、別居しても不安にならない。
あんた達のように7年そこらで別居して
暮らすなんて反対よ。夫婦なんて長年付き合っても
分からないことだらけなんだから」って言葉が
一番重かったな。

独身時代は食事も母が作り、仕事だけしていたら
良かったっていう気楽さを思えば、結婚したら
家事の負担がつらい。じゃ、結婚てなに?と
なるのだけれどやっぱり「社会人としての義務」
というか「責任感」を持たせるにはいいのかも
しれない。

とはゆえ、W不倫するぐらいだから
どっちもどっちの子供夫婦なんだろうけど。

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