こちらの事情

2007年9月14日 読書
ISBN:4575235776 単行本 森 浩美 双葉社 2007/04 ¥1,575

この本に
こちらの事情を口にする時
それは身勝手な言い分になってしまうのかもしれない
でも察して欲しい時がある


の一文が冒頭に書いてあった。

繊細な文章で「あ、わかる。わかる。」みたいな
まるで見てきて側にいるかのような機微をついた
内容なので女性作家かと思っていたら男性…

しかも小説を書く前は有名な作詞家。

それはさておき、ものすごく今の自分の状況と
合うものがあり、慰められた感じ。
あとがきにあるように「年齢設定を40.50にした」
と言うこともあり、楽なようで色々な煩わしい事に
日々さらされる年代でもあるのだろうか…

多分この表紙のイラストで表現している
『甘噛み』にも主人公が
「物事に偶然などは無く、何事も必然的と言うことだ…」
と思う箇所や

『晴天の万国旗』では
「もしあの時逃げていたら、私は一体どんな
私になっていただろう?」と言うシーン。
この『晴天…』は読んでいて泣きそうになった。
今、逃げたいから…

逃げたいこと放り出したいことの方が
多いけれど、今の状況は未来に繋がる
必然的なことなので、甘んじるしかないんだろうなあ…

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