ISBN:4093861196 単行本 市川 拓司 小学館 2003/06 ¥1,365

きれいな題名だったので借りました。
副題として「もうひとつの物語」ということで
裏の説明によると
同じ題名の映画があってそれを本に小説として
書き下ろした作品らしいです。
知らなかった…映画の存在も…遅れてるね。

で、映画の副題が「Collage of Our life」
となってました。
そう言われたら「青春ちょっとミステリー」物語
かな???と思うのですが。
小説の前半はどっちかっていうと
ダラダラとした大学での生活を軸に
主人公とかなり「不思議な」女の子の
恋愛を描いているようで、正直
「退屈だな…」と思いながら読んでました。
ほんと、超鈍感な主人公で女心をわかってないな…と。
でもその不器用さが女の子には心地よかったんだろうけど。

とはいえ、ある一定のページまでは
「青春の一ページ。さあ、就職しましたよ。
大人への一歩ですね」的な箇所で、終わりかよ…
と物足りなさを感じていたら
わざわざ「ここからがエピローグだと思ってくれたら…」
なんて断り書きとともに年月がたち、環境も変わり
一気に「読ませて」くれました。

この最後の部分の為に前半のダラダラはあったんか!!
って感じでした。
全てがぴったりと当てはまるパーツのように
はっきりとその情景が浮かんできそうな描写。
寝るのも惜しんで最後まで読みきりました。
正直、切なかったです…

こんな「愛」があるんだなあ…
でも、やっぱり悲しいなあ…と思った作品です。

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