水底の森

2008年4月25日 読書
柴田よしき 集英社

顔のない死体、とその部屋に住んでいた
と思われる男の死体。
その妻が失踪。妻の名は「風子」。

この風子がこれまた『松子』同様
救いようのない不幸の連続。
てかここでこういう行動したら「堕ちる」だけ
と自分でも分かっているのにその方向に行くし、
さらに最悪は風子に関わった人
までもが数奇な運命をたどらされる

という道連れ型破滅女。

彼女を追っていた刑事までがその仕事を捨ててまで
彼女と逃避行を始めるし。
とはいえ「松子」と違うのは風子は逃亡しつつも
自分の「本当の父」を探し始める。
結局は自分の父は自分と母を追い出したあの男で
間違いなく、「父」だと思って探していた男こそ
「自分の弟」の父だった、という結末。
いや〜〜それにしても「優秀な子孫」を
残す為には夫とは違う「種」というパターン
多いなあ…
逃亡した刑事の娘も実は自分の子ではなかったという
パターンだし。
皆さん「おいた」がおおくありません???

結局刑事と自分が生まれた(水没した)村で
心中しようとしたけれど風子はそこで初めて
「自由」を得た、と言う結末。

なんかなあ…
もっと「自分」を早いうちに持っていたら
ここまで周りを巻き込んで不幸にならなかった
と思うんですが。
意志薄弱がここまで人に迷惑掛けるとなると
こんなタイプの女には近づきたくないな、と
思った次第。

ちょっと、むかついてるのさ!!

コメント