「あの窓の向こうに」クリスティーナ・ロイド

Ｖコレクション　光文社

う～～ん…
このシリーズにして正直、一番
毛色が違うというか…
全然感触が違うというか…
今までの本はどっちかというと
どこにでもいるような女主人公が性に目覚め
色んな男と交わり、最終的にはイケ面男と
ハッピーエンド的な話が多くて。
これは簡単にまとめると

『女主人公のアパートの向かい側に住む男と
窓越しに顔を合わせる。相手がこっちを見ているので
挑発したらテレフォンセックスもドキの関係になる。
で、そのときにどんなセックスがしたい？と聞かれて
「欲情したあばずれ、可愛いメス犬、安っぽい女…」的な
発言をしたので後日娼婦の格好をして部屋に行くことに。
その時嫌な事を強要されたらある一言を言えばそのことも
二人の関係もそれで完全に終わる、というゲームの開始。
で、娼婦の格好をしてレイプもどきをし、
次はアナルレイプされそれをビデオに撮られ（目隠しされていたので
盗撮されていた）、ビデオ鑑賞会をしようと誘われると
男の友人も来てまたもやセックスするし。

なんでここで「最後の一言」を言わないのかな？と。

で、まだ悪夢はまだ続く。
数日身を隠していた男から連絡が入り
ボーイフレンドに付き添われて指定された場所に行くと
複数の男達が…
この時点で帰ればいいのに、ボーイフレンドを帰して
結果は輪姦。でも和姦か？
だって「一言」を言わないのだから。
ゲームは続行中、ってことになる。
挙句自分の店で自分がダンサーになって
セックスパフォーマンスをする。

ついに、自分の方から最後の一言を言おうと決心して
男のアパートに行くと男は出払った後。
「だが、俺はもどうやって対等にプレイしていいのかわからなく
なった…」という手紙を残して。

どこまでも男の要求＝欲望に応えた結果がこれかよ…


まあ、女はドＭだった、ってことで
落ち着くのかなあ…
素性も分からない男とセックスした時点で
もう既にこの女終わっているというか。
ビデオ撮られてなおかつ怒りもせずに
関係を続けるこの女の神経が私には分からなかった。
挙句第三者にも見られて。
愛は無い、って分かっているのに
その肉体と言うかペニスが欲しいという欲望が
押さえられないほどの愛欲ってすごいよなあ。

最近ソフトＳＭとか取り上げられているけど
これは相手との関係がある程度「信頼」できてないと
無理だし。
これもマンネリセックスに少し興奮と刺激を
与えるだけで、どんどんエスカレートしていくと
この本みたいなことになるんだろうなあ…

何事も程ほどにしておきましょう。ちゃん、ちゃん。