ほんと、林真理子という作家は
「意地が悪い」。
男女の関係に対して「しつこい」というか「わがまま」というか自分の欲望に正直というか…
根性悪い女、って形容がぴったりくる。

本人も「あとがき」にて
「自分で再読していても、ぞっとするような嫌な気分がわき出てくるのは、多分私の意地が悪いせいであろう。
と書いてある。
さらに
この秘密シリーズでは、作家としての私の意地の悪さが最も濃く出ているはずだ。
「林真理子の書く女って、怖くて意地悪でイヤ」と言いながらも、ずっと付き合ってくださった読者の方には本当に感謝している。
とのこと。

自覚しつつもどうしても書かなくっちゃ気が済まないのね…

多分この人思いっきりサービス精神があって、露出狂と
言われても構わない、と割り切っているかのごとく自分のプライベートでもなんでもさらけ出す半面、他人のことをものすご~~~~く「観察」しているのだと思う。
そのバランスが長けているから、小説家として成り立って
いるんだろう、と思う。

ものすご~~く女を見る目が「意地悪」であるのはそれだけ「女」という生き物を観察し、このような心理状態で行動し、形は違えどすべての女にはこんな「意地悪さ」「残忍さ」「未練」がドロドロと渦巻きつつも、表面は「さらり」と生きてるんですよ、と提示されるのが同性として
暗黒部分を照らし出されることが不愉快に感じるのだろう。
怖いもの見たさで「不愉快」と思いつつも、何となく読んでしまうのが林真理子の本かもしれない。

コメント