ブルータワー (徳間文庫)
2009年12月11日 読書
初刊本2004年発行
著者初のSFということになっているらしい。
この本も前回紹介した柴田よしき著「神の狩人」同様に
「9.11 世界貿易センター崩壊」のニュースを元に
「どうしても書かずにはいられない」という作家=語り部、巫女としての使命から書かれた模様。
実際あの「まるで映画のワンシーン」かと思うような映像はあまりにも鮮明。
ただ、柴田さんの読後感が「絶望の予感」が色濃く残り陰鬱な気持ちで読み終えたのに対してこちらの読後感は「安堵感とさわやかさと希望」に満ちている。
あとがきに
柴田さんは「現実から逃げ切りたい」と切望し
石田氏は「追いつけない作品にしよう」と。
同じ素材でこれほどまでに完成品の違いがはっきりしているのもおもしろい。
絶望しかない状況から「愛する者のために!」というのは
これまた少年漫画のセオリーなんだが、そこが男と女の違いを浮き彫りにしているような気がする。
この作家の根底には「大きな愛」が常にあるから、読んでいてもどこか「安心感」があるのかもしれない。
著者初のSFということになっているらしい。
この本も前回紹介した柴田よしき著「神の狩人」同様に
「9.11 世界貿易センター崩壊」のニュースを元に
「どうしても書かずにはいられない」という作家=語り部、巫女としての使命から書かれた模様。
実際あの「まるで映画のワンシーン」かと思うような映像はあまりにも鮮明。
ただ、柴田さんの読後感が「絶望の予感」が色濃く残り陰鬱な気持ちで読み終えたのに対してこちらの読後感は「安堵感とさわやかさと希望」に満ちている。
あとがきに
倒壊する双子の塔のイメージはあまりに強烈だったのだ。それなら、どれほど現実が真似ようとしても、追いつけない作品にしよう。あれだけの崩壊の後だから、決して塔が倒れない話がいい。
柴田さんは「現実から逃げ切りたい」と切望し
石田氏は「追いつけない作品にしよう」と。
同じ素材でこれほどまでに完成品の違いがはっきりしているのもおもしろい。
絶望しかない状況から「愛する者のために!」というのは
これまた少年漫画のセオリーなんだが、そこが男と女の違いを浮き彫りにしているような気がする。
この作家の根底には「大きな愛」が常にあるから、読んでいてもどこか「安心感」があるのかもしれない。
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