うつくしい子ども (文春文庫)
2010年4月9日 読書
1999年単行本発行
サカキバラ事件が起こった時、高2の長男が3歳だった。
事件が起こって大騒ぎしている時私は幼稚園でバザーに出す作品を作っていた。そして帰宅してその事件を聞いた時
気分が悪くなり背筋がぞっとしたことを覚えている。
「もう、聞きたくない。知りたくない」と。
今中3の次男を持ち、もしあの時に子どもが中学生だった子を持つ親のほとんどは思っただろう。
「うちの子じゃなくて良かった」
「うちの子はこんなことをしないだろう」
多分私もそう思ったと思う。
「絶対にうちの子はそんな事をしない。するはずがない」と。
題名の「うつくしい」とは相反する内容。
サカキバラを思い出さずにはいられない事件背景。
読んでいる間ず~~っと胃痛に悩まされるほど、重い気分になる内容だった。
でも、さすがは石田衣良。最後はきちんと落ち着くべき所に着地してくれた。
この事件を通して1人のそれこそ顔にニキビのある兄弟とは全く違う容貌を持つ「美しくないこども」が成長し真実に到達する。
ただの推理小説でもなく、社会派でもなく。
全ての子どもに「夜の王子」になる素質がある。
勉強もでき、スポーツもでき、先生に信頼され「完璧」そのものに見える「うつくしいこども」の裏の顔…
そして「矯正」と言う名のもとに「意思を失う子どもの製造工場」…
殺された側にしたら許すことができないけど、傷ついたのはその家族だけではない。
何が正しくて、何が正しくないのか。
一言では言い表せないほど深いことが描かれた一冊。
読むのは辛いけど、でも、やっぱり多くの人に読んでもらい
考えてもらいたいと思う一冊。
サカキバラ事件が起こった時、高2の長男が3歳だった。
事件が起こって大騒ぎしている時私は幼稚園でバザーに出す作品を作っていた。そして帰宅してその事件を聞いた時
気分が悪くなり背筋がぞっとしたことを覚えている。
「もう、聞きたくない。知りたくない」と。
今中3の次男を持ち、もしあの時に子どもが中学生だった子を持つ親のほとんどは思っただろう。
「うちの子じゃなくて良かった」
「うちの子はこんなことをしないだろう」
多分私もそう思ったと思う。
「絶対にうちの子はそんな事をしない。するはずがない」と。
題名の「うつくしい」とは相反する内容。
サカキバラを思い出さずにはいられない事件背景。
読んでいる間ず~~っと胃痛に悩まされるほど、重い気分になる内容だった。
でも、さすがは石田衣良。最後はきちんと落ち着くべき所に着地してくれた。
この事件を通して1人のそれこそ顔にニキビのある兄弟とは全く違う容貌を持つ「美しくないこども」が成長し真実に到達する。
ただの推理小説でもなく、社会派でもなく。
全ての子どもに「夜の王子」になる素質がある。
勉強もでき、スポーツもでき、先生に信頼され「完璧」そのものに見える「うつくしいこども」の裏の顔…
そして「矯正」と言う名のもとに「意思を失う子どもの製造工場」…
殺された側にしたら許すことができないけど、傷ついたのはその家族だけではない。
何が正しくて、何が正しくないのか。
一言では言い表せないほど深いことが描かれた一冊。
読むのは辛いけど、でも、やっぱり多くの人に読んでもらい
考えてもらいたいと思う一冊。
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