梨木香歩『西の魔女が死んだ』(抄)
内田春菊『田中静子14歳の初恋』
多島斗志之『嘘だろ』
五木寛之『青春の門』(抄)
志賀直哉『母の死と新しい母』
川端康成『故園』』(抄)
三浦綾子『積木の箱』』(抄)
野中ともそ『宇宙でいちばん明るい屋根』』(抄)
森 絵都『DREAD RED WINE』
井上ひさし『汚点』(しみ)
宮本 輝『蛍川』』(抄)

今回の家族兄弟編はなんか』(抄)が多かった気が…
全体で6篇しかないにしても、読んでいて「おもしろいな」って思ったとたんに「はい、終わり」って感じで。
続きは本編でどうぞ、ってまるで映画の予告を見せられたみたいで、消化不良。

ちょっと、古めの作品が多かったせいか今まで読んだことのない作者=初めて読んだ作品が多かった。
とはいえ、比較的新しいと思われる「西の魔女…」は全編読んでみたいぐらい、引き込まれた。
『嘘だろ』はこの本の中では異色、というか超サスペンスでドキドキものなのでいい意味で面白かった。
あとは、なんか「時代」を感じさせると言うか暗い、ってのもあるし、淡々と自分の気持ちを書いている気がして、それはそれでいいかもしれないが、気は滅入る。

内田さんと森さんは世代的に近いのに、なぜか遠く感じる。内田さんは完全に家庭内レイプが基本だし、森さんは普通の子なのに親に反抗もできずただ平凡。
「親に逆らえない」悲しさは共通。
私、自分の子どもにここまで「強制」「矯正」「共生」を強いているだろうか???
読んでいて「反抗しろ!!」と憤りを覚える。
無力な子どもを虐待しているのは、中学生でも幼児にでも変わらないものなんだろうか?

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