サンネンイチゴ 笹生陽子著
2010年5月16日 読書
前回アンソロジーに一部収録されていておもしろかったから読んでみた。ちなみに図書館に置いての分類は児童図書。
前半三分の二はものすご~~く展開が遅い。
なのに残り三分の一はものすご~~い早い展開、言い変えたら大人にとって都合のいい展開。
前半はいかに主人公が「普通、もしかしたらとろい?」
自分の住んでいる街でいくら夜とはいえ迷子になるぐらいダメダメで、部活の「知り合い」にきちんとしたことも自分の口で説明できないぐらい「気弱」なことをうんざりするぐらい説明されているのに、なぜに最後になって「敵のアジト?」それもアサミとヅカちんに「危険」と言われているのにもかかわらず1人で行動するかな?とその展開おかしくね?って突っ込みどころ有り。
まあ、所詮児童文学。ありきたりのキーワードを入れて、展開するのがお約束なんだろうな。
超平凡な主人公、それもダメ系。で、ちょっとした事件が起こることにより今まで親しくなかった同級生と友達になり、事件を通してちょっと大人になる…こんなもんか。
小学校に起きた事件=授業ボイコットも大人の目から見たら「じゃ、なんでちゃんと説明しないのよ」と歯がゆさがある。大人VS子どもじゃ太刀打ちできないって「諦めている」のが今風の子どもの考え方だなあ…と。
次男を見ていたら特にそう。
「どうせ言っても先生は何もしれくれないし」
「どうせ言っても、無駄やし。言うのダルイ」
その一言で片づけている。というかする前、言う前に諦めている。
ある意味、大人の方が子どもに「同情」というか「加減してもらっている」感がある。「許してもらっている」というか。大人特に私みたいなタイプの方が「なんでよ!」と突っかかり、反発をしているのに「もう、ええやんか…」と子どもというか中学生の方が達観しているのである。
教師は子どもたちが「譲って、許してくれている」のをわかっているんだろうか?
本書にもこんなエピソードがある。
「球技大会の練習にバレーコートを予約していたが、ダブルブッキングした。どうする?と言っていると3組の担任教師が「うちのクラスの方が早く来たのでしょ。じゃ、うちの子が使って、あなた方は校庭でしなさい。」
2組の女子にしたらそれはないんじゃない?せめてじゃんけんかてか、フツー自分のクラスの子どもをがまんさせるんじゃないの?と。で、授業ボイコットとなった。が初めは困っていたその教師、2組担任と学年主任を連れてきた。「理由はどうであれ、やっていいことと行けないことがあるだろう」と学年主任に言われ、なぜか納得する主人公。するなよな!って突っ込みながら読んだ私。
だって大人が聞いていても「そりゃ、おかしいだろ。ちゃんと納得するように話し合いをしてコートの件を解決する。ボイコットするに至った理由もちゃんと聞く。それが「正しい解決方法」と絶対、教育針路の本にはかいてるはずだから。
なのに、一方的にグランド10周の「罰」を言い渡される女子。で、主人公はこの時いつもの駄目駄目性格を放棄してなぜか走らずに帰宅。あとで、親が教師に呼び出されて…という展開。
ちなみにこの主人公の親は「呼び出されて恥ずかしかった」と言って子どもを責める。わからん。
私なら何があってそうなったか説明を子どもに求める。
実際、ほんの数週間前、学校のそう次男が毛嫌いしている生徒会の顧問の女教師から電話があった。それも初めっから喧嘩腰に。
「で、僕にどうしろと」とか「うん」「ああ」と教師をバカにしきった口調で対応している次男に「おいおいどうしたんだ??」と聞き耳を立てていたら夜の7時前なのに長男、旦那と帰宅。3人で様子をうかがっていて長男に「何か聞いてる?」「たぶん、あれかな…」
長男の説明によると、例によって例のごとくこの「駄目教師」は思いつきのごとく生徒会役員を「緊急召集」。
一方次男は「大会前は生徒会、参加免除」みたいな申し合わせがあるのでクラブを優先したとか。
それに対してこの生徒会顧問は「なんで来なかった!!!」とクレーム電話を入れてきた模様。
なので次男のセリフにも「大会前だから」ってのが何回も。
大会もただの記録会ならどうってことないのに、「兵庫県リレーカーニバ×」って2日目の決勝は入場料を取るぐらい大きなイベント(らしい…)なので、そりゃ、次男としても力入りますよな。特にリレーなんだから「バトンパス」は絶対走者同士で練習しなきゃね。
公平に見たら「すみません。大会前だったので部活を優先しました。友達に欠席の事を伝えてもらわなかったのは僕のミスです」って言うのが「模範解答」。
でも、次男にしたら「大会前は、免除だろ!!」ってのも頭にあるし、多分それ以上に「何、急に思いつきで徴集かけてんだよ!このブス!」ぐらいの発想をしてると思う。
(ある意味、双生児親子だからね。彼の思考回路がわかる)
ので、電話に置いてもあんなに不遜な対応だったんだろうと。
旦那に小声で「まだ学校に居てるんやったら、次郎と一緒に学校に乗りこんだ方がいいかな?」と聞くと「やめとけ、やめとけ、自分で解決するやろう」と。
30分以上「不毛な話し合い」をしているのでいい加減私の方がしびれ切らして「あああ、もう私に代わり!!!!!」と電話機をひったくりたいのをものすご~~~く我慢して待っていた。
切った後、別に次男を責めずに私は「もっと大きな、はっきりした声で説明せんと、ぐにょ、ぐにょ言っていたらわけわからんし、相手に伝わらん!!」と言い、旦那は「自分のいい分が正しいのならちゃんと伝えろ。それ以上に相手はどんな人間であれ年上なんだから、ため口効くな。それだけでお前の 負け やぞ。」と。
受話器ぶんどって「そんなにうちの子1人参加しないことが重要な内容の会議だったんですか?一体どんな内容だったんですか?私にしたら卒業式に歌う歌を式の2日前に練習し始めることの方がもっと問題だと思うんですけど?これ教育委員会に報告されました?してないんだったら、うちの方ら連絡入れましょか?」って言ってやるつもりだったんですけどね。
うちの子、攻撃したら私が倍返しにする予定ですから。
旦那が常識すぎて「ちょっと待った」攻撃を私にかけるから止まっているだけで。
モンスターペアレンツなんて言うけど、うちのいい分はこうなんです。学校のというか一個人の教師のいい分が正しいことだらけなんて思わないでくださいね。だから、堂々3人でその場でお互いの意見を言いましょうよ、ってことですよ。
大人Vsこどもだと こどもは「遠慮」して言いたいことを飲みこむから子どもだけが悪者になりがちになる。
だから、堂々と大人VS大人できっちり片をつけましょ~や、ってことになる。
きっちり双方の言い分を聞いたうえで、次男に落ち度があれば謝ればいいし、教師側に問題があったらきっちり謝ってもらう、ただそれだけ。
なのに、どうしてこの本みたいに一方のいい分だけで更に罰則を与えるのか納得いかない。
ちなみに本書でも罰のグランド10周をさぼった子が主人公の他にもう1人いた。それが、クラスで金髪の不良と言われているアサミ。アサミの親が実力者で教育委員にも顔が利く。それはまずいというおとなの世界のドロドロを書いているけど、本来の読者の小中高生に伝わるかな?
大人の私が読んで「ずっこいよな~」って思うんだけど。
本書の大きな感想としては、もっと的を絞って展開も練り直した方がいいと思う。
メイン読者層にはイマイチじゃないでしょうか?
前半三分の二はものすご~~く展開が遅い。
なのに残り三分の一はものすご~~い早い展開、言い変えたら大人にとって都合のいい展開。
前半はいかに主人公が「普通、もしかしたらとろい?」
自分の住んでいる街でいくら夜とはいえ迷子になるぐらいダメダメで、部活の「知り合い」にきちんとしたことも自分の口で説明できないぐらい「気弱」なことをうんざりするぐらい説明されているのに、なぜに最後になって「敵のアジト?」それもアサミとヅカちんに「危険」と言われているのにもかかわらず1人で行動するかな?とその展開おかしくね?って突っ込みどころ有り。
まあ、所詮児童文学。ありきたりのキーワードを入れて、展開するのがお約束なんだろうな。
超平凡な主人公、それもダメ系。で、ちょっとした事件が起こることにより今まで親しくなかった同級生と友達になり、事件を通してちょっと大人になる…こんなもんか。
小学校に起きた事件=授業ボイコットも大人の目から見たら「じゃ、なんでちゃんと説明しないのよ」と歯がゆさがある。大人VS子どもじゃ太刀打ちできないって「諦めている」のが今風の子どもの考え方だなあ…と。
次男を見ていたら特にそう。
「どうせ言っても先生は何もしれくれないし」
「どうせ言っても、無駄やし。言うのダルイ」
その一言で片づけている。というかする前、言う前に諦めている。
ある意味、大人の方が子どもに「同情」というか「加減してもらっている」感がある。「許してもらっている」というか。大人特に私みたいなタイプの方が「なんでよ!」と突っかかり、反発をしているのに「もう、ええやんか…」と子どもというか中学生の方が達観しているのである。
教師は子どもたちが「譲って、許してくれている」のをわかっているんだろうか?
本書にもこんなエピソードがある。
「球技大会の練習にバレーコートを予約していたが、ダブルブッキングした。どうする?と言っていると3組の担任教師が「うちのクラスの方が早く来たのでしょ。じゃ、うちの子が使って、あなた方は校庭でしなさい。」
2組の女子にしたらそれはないんじゃない?せめてじゃんけんかてか、フツー自分のクラスの子どもをがまんさせるんじゃないの?と。で、授業ボイコットとなった。が初めは困っていたその教師、2組担任と学年主任を連れてきた。「理由はどうであれ、やっていいことと行けないことがあるだろう」と学年主任に言われ、なぜか納得する主人公。するなよな!って突っ込みながら読んだ私。
だって大人が聞いていても「そりゃ、おかしいだろ。ちゃんと納得するように話し合いをしてコートの件を解決する。ボイコットするに至った理由もちゃんと聞く。それが「正しい解決方法」と絶対、教育針路の本にはかいてるはずだから。
なのに、一方的にグランド10周の「罰」を言い渡される女子。で、主人公はこの時いつもの駄目駄目性格を放棄してなぜか走らずに帰宅。あとで、親が教師に呼び出されて…という展開。
ちなみにこの主人公の親は「呼び出されて恥ずかしかった」と言って子どもを責める。わからん。
私なら何があってそうなったか説明を子どもに求める。
実際、ほんの数週間前、学校のそう次男が毛嫌いしている生徒会の顧問の女教師から電話があった。それも初めっから喧嘩腰に。
「で、僕にどうしろと」とか「うん」「ああ」と教師をバカにしきった口調で対応している次男に「おいおいどうしたんだ??」と聞き耳を立てていたら夜の7時前なのに長男、旦那と帰宅。3人で様子をうかがっていて長男に「何か聞いてる?」「たぶん、あれかな…」
長男の説明によると、例によって例のごとくこの「駄目教師」は思いつきのごとく生徒会役員を「緊急召集」。
一方次男は「大会前は生徒会、参加免除」みたいな申し合わせがあるのでクラブを優先したとか。
それに対してこの生徒会顧問は「なんで来なかった!!!」とクレーム電話を入れてきた模様。
なので次男のセリフにも「大会前だから」ってのが何回も。
大会もただの記録会ならどうってことないのに、「兵庫県リレーカーニバ×」って2日目の決勝は入場料を取るぐらい大きなイベント(らしい…)なので、そりゃ、次男としても力入りますよな。特にリレーなんだから「バトンパス」は絶対走者同士で練習しなきゃね。
公平に見たら「すみません。大会前だったので部活を優先しました。友達に欠席の事を伝えてもらわなかったのは僕のミスです」って言うのが「模範解答」。
でも、次男にしたら「大会前は、免除だろ!!」ってのも頭にあるし、多分それ以上に「何、急に思いつきで徴集かけてんだよ!このブス!」ぐらいの発想をしてると思う。
(ある意味、双生児親子だからね。彼の思考回路がわかる)
ので、電話に置いてもあんなに不遜な対応だったんだろうと。
旦那に小声で「まだ学校に居てるんやったら、次郎と一緒に学校に乗りこんだ方がいいかな?」と聞くと「やめとけ、やめとけ、自分で解決するやろう」と。
30分以上「不毛な話し合い」をしているのでいい加減私の方がしびれ切らして「あああ、もう私に代わり!!!!!」と電話機をひったくりたいのをものすご~~~く我慢して待っていた。
切った後、別に次男を責めずに私は「もっと大きな、はっきりした声で説明せんと、ぐにょ、ぐにょ言っていたらわけわからんし、相手に伝わらん!!」と言い、旦那は「自分のいい分が正しいのならちゃんと伝えろ。それ以上に相手はどんな人間であれ年上なんだから、ため口効くな。それだけでお前の 負け やぞ。」と。
受話器ぶんどって「そんなにうちの子1人参加しないことが重要な内容の会議だったんですか?一体どんな内容だったんですか?私にしたら卒業式に歌う歌を式の2日前に練習し始めることの方がもっと問題だと思うんですけど?これ教育委員会に報告されました?してないんだったら、うちの方ら連絡入れましょか?」って言ってやるつもりだったんですけどね。
うちの子、攻撃したら私が倍返しにする予定ですから。
旦那が常識すぎて「ちょっと待った」攻撃を私にかけるから止まっているだけで。
モンスターペアレンツなんて言うけど、うちのいい分はこうなんです。学校のというか一個人の教師のいい分が正しいことだらけなんて思わないでくださいね。だから、堂々3人でその場でお互いの意見を言いましょうよ、ってことですよ。
大人Vsこどもだと こどもは「遠慮」して言いたいことを飲みこむから子どもだけが悪者になりがちになる。
だから、堂々と大人VS大人できっちり片をつけましょ~や、ってことになる。
きっちり双方の言い分を聞いたうえで、次男に落ち度があれば謝ればいいし、教師側に問題があったらきっちり謝ってもらう、ただそれだけ。
なのに、どうしてこの本みたいに一方のいい分だけで更に罰則を与えるのか納得いかない。
ちなみに本書でも罰のグランド10周をさぼった子が主人公の他にもう1人いた。それが、クラスで金髪の不良と言われているアサミ。アサミの親が実力者で教育委員にも顔が利く。それはまずいというおとなの世界のドロドロを書いているけど、本来の読者の小中高生に伝わるかな?
大人の私が読んで「ずっこいよな~」って思うんだけど。
本書の大きな感想としては、もっと的を絞って展開も練り直した方がいいと思う。
メイン読者層にはイマイチじゃないでしょうか?
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