京都魔界地図

2010年8月18日 読書
本格派推理小説で有名な綾辻さんの本だからさぞかし、いいとこ突いているんだろうな、と期待したら
本書はオカルトや心霊の観点ではなく京都の町に伝わる様々な史実と伝承を元に構成しています
とあった。(笑)

ので、ぶっちゃけ他の京都案内、ガイドブックとどない違うねん?!と突っ込みたくなるし、主要参考文献の多さを見たらこの内容のどこが綾辻さんの文章なんだろう?と言いたくもなるんだけど。

とはいえ、最初に血ぬられた京都の遷都の意味や系図が載っていることにより、なる程祟り&仕返しが怖くてここに神社を建てて防御するしかなかったんだな、ってのが理解しやすかった。

闇ってやっぱり人間の心の中にあるんだろう。
そして、「言い伝え」と言う形にはしてあるけど多分これは「真実」をそのままずばりの表現で表すと祟りがありそうなので「鬼」「天狗」「魑魅魍魎」と言った言葉でごまかししつつも、その「真実」を忘れ去ることのないように戒めとして伝承して行ったのだと思う。

それにしても人を陥れてまで時の権力って欲しいもんなのかなあ…それも兄弟、親戚で。
ああ、やだやだ。
最近の親による子殺し、子どもによる親殺しも先祖がえりと言うか、やっぱり日本人のDNAの中に「狂気」が存在してある日突然スイッチが入っちゃうのかな。
やっていること鬼より怖いし。
閻魔さまもさぞかし鏡をのぞきながら「えらいこっちゃ。
ものすごい新人が地獄に送られてくるなあ…わし、面倒みきれんわ」ってぼやいてそう。

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