再生 石田衣良著

2010年10月26日 読書
短編集

正直「ご都合主義」ぽい話ではあるのだけれど、それがちっともイヤミじゃなくてスーッと受け止められる話ばかり。
生きにくい世の中だからこそ、せめて本の世界の中ではこんな「いい話」を楽しみたい。
それこそが小説のだいご味じゃないのかな?
現実を彷彿させるような暗い現実を突き詰めるばかりが小説じゃない。
この作者の持ち味の「後味の良さ」「人間まだまだ捨てたもんじゃない」って前向きに思わせてくれる話ばかり。

そして読んだ後、今日みたいな寒い夜に家の中で過ごせることの幸せ、布団にくるまって寝れる幸せ、家族そろって過ごせる幸せ、温かくおいしい食事がきちんととれる幸せ…など今こうして生きていることが本当に幸せなんだなと気付かされる。

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