私はこの人のフランス革命当時の実在の人物をそのまま取り上げた話や(マリーアントワネット)革命後の人物(ナポレオン)の話よりもその時代に生きた「名もなき少女」を主人公にした「物語性が強い」話の方が好きです。
史実は正直読んでいて面白くないと言うより陰謀が渦巻き過ぎてげんなりするので。
一方名もなき市民や少女だとこんな混乱期を必死に自分の力で生き抜いている姿が巧みに描写され、そして彼女と通じて恋愛にも展開していくので読んでいてドキドキ感もしっかり味わえるので。

藤本先生の初期のあの甘やかな何とも言えないドキドキする王子様の様な話が好きでしたねえ…(笑)

さて、そんなに裕福でもない貴族の娘アンジェリクが信頼し弟の様に可愛がっていた少年に思いきり裏切られ、城を焼き払われてから彼女の人生は一転する。
多くの貴族が殺され、路頭に迷った時代なので彼女だけではないのだけれどつつましく、質素に暮らしていたどちらかと言えば良い領主であった父を惨殺される経緯は「時代」で片づけていいものか…
そしてもう1人の高位貴族の娘、マリアンヌ。
彼女の生き方は、一つ間違えばアンジェリクも同じ道をたどったかもしれないと言う対比的存在。
その生き方は、愛する者の子どもをはらむ為に金銭と取引する。(アンジェリクの婚約者と)
そしてすべてを奪われた時に生き残るためにあらゆる手段を使って生き延びる。そのしたたかさは、「履くと壊れる」と言われるような靴では遠距離歩けない。その為に使った手段は「貴族の娘と寝たことはないのでしょう」とセックスで取引をする。
そして、牢獄にぶち込まれた時に脱出する方法として娼館のおかみが自分の店の娘たちを引き取る時に、一緒に出してくれたら、娼館で働くと言うもの。
もう、高位貴族のプライドとか有ったものでもない手段。
気が付けばオルレアン公の愛妾にまでなりあがっている。
したたかにもほどがあるであるが、そこまでして生きていくたくましさも感じる。
「革命」というありとあらゆる価値観が壊された時に、生き残るのに必要なのはやっぱり生命力とたくましさ。
絶望だけ持っていたら即死が待っているだろう。

自分だけを信じ、自分だけを頼りに生きていく。
つくづく今の日本なんて超平和。
平和すぎて、今戦争や革命が起こったら、
みんな即死んじゃうだろうなあ…
生き残るのは在日、日本人外 位だろう。

セン×クといい、ホッポウリョウ×といい…
外交が下手ねえ…
思い切って映画「大奥」の様に「レン×ウ」に総理大臣して貰ったらいかが?

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