小学校5年の森崎友里子の中学2年の兄、大樹(ヒロキ)が
クラスメイト2人を死傷させて逃亡した。
あの、優等生の兄がなぜ?ということで、兄に会いたい!と願う友里子は遠い親戚の水内の別荘に行き、そこで兄を助ける為、額に印を受け「印を戴く者(オルキャスト)」となりまず、「無名の地」に行く。

この「無名の地」に行くまでと、行ってからの説明が
ひじょ~~~~~~~~~~~~~~~に長い。
読み進めるのにこの本の厚さが、昼寝の枕にちょうど
良かった。(笑)

で、後半ほとんどラストに兄の中学校の図書室で
乾みちると出会い、彼女のイジメを通して次は
兄がいじめのターゲットになった事を知る。

前半がRPGのごとくの展開だっただけに
ここで宮部お得意の社会派的な描写となり
一気に面白くなった時点で上巻終わり。
う~~ん、上手い事、下巻に繋ぐなあ。
まだ、謎だらけながらもなぜ兄が英雄の裏の顔である
黄衣の王に魅入られたのかわかる理由が提示されて。

どの時代でもある人から見たらそれは「英雄」であるけれど違う側、例えば侵略された側から見たらその人は英雄でもなんでもなくただの殺人者。
物事には二面性が必ずある。
どちらかが悪いなんてありえない。

ただ、「こんないじめは止めよう!」と声をあげた
兄:ヒロキの行動に対して「生意気な、学生の分際で」と
次はヒロキをターゲットにしていじめた張本人が
「担任」というのは許せない行動である!

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