こちらボイルドエッグズ新人賞の第一回受賞作品。
という流れで読みました。
妹の名前が「ミア」とか音楽室、エレベーターというあたりで「あれ、これ前に読んだことがある…」と気が付いたというお粗末さ。

とはいえ、歴代の受賞作を読み比べているという状況においては比較しやすかったかと。

個人的には3冊のうち一番「よくできていた」と思う。
ただ、題名の「本格推理」という言葉の重さ に耐え切れず、その手のフアンからは酷評を受けるであろうトリックの浅さは否めない。
あと、表紙のイラストでさらに「軽さ」が強調され、読み手の勝手な想像が先行してしまい「なんだあ…」と落胆に繋がると思うのでそこが違っていたら結果的なものが変わっていたのではないかと思う。

トリックや過去の事件などもっと整理してわかりやすくしたらよかったのに。
とはいえ、奇想天外なだけで文章力に超難ありの「鴨川」とオタク文化の紹介で読みやすいが記憶に残らない「コスチューム」の中で一番文章がまともだったと思う。

一番「面白くなかった作家」が今一番売れている作家になってしまっているのは皮肉なことですが…

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