お稲荷さんが通る 叶泉著
2011年8月7日 読書
ボイルドエッグズ新人賞第九回受賞作。
4回からこの9回目まで受賞作がなかったとか。
そりゃ、「鴨川…」みたいな奇想天外かつ文章的にどうよ?な本が受賞したら後に続く人間は「このレベルでOK?」となったら質の悪いのが多数応募するでしょうに。
さらに過去の受賞作は男、しかも大学生と無職と偏っており「夢ばかり食べているようなふわふわした作品」ばかりだったな、とこの本を読んで思った。
女性、しかもあとがきで本人が「底辺を生きてきた」と書いていある通り作品を通じてかなりの力強さ&たくましさを感じる。
圧倒的な迫力と文章の上手さもさることながらこれまで生きてきて感じて考えて血となり肉となった「経験」がこれでもか!!!!!!と投入して書きあげられている。(と感じる)
そもそも設定が日本国は悲しい事に中華人民共和国、日本省特別行政自治区となり、日本人は日本族、最下層の民族となり果て主人公は「娼婦」で食べていっている。
昔、お嬢様で有った「華」ちゃんもしかり。
と、ある日現実の事になってもおかしくないような状況設定。笑えないし。
で、日本族はいまや「神」を捨て、信じる事さえしなくなったと言う…怖すぎるわ。
ただ、国を追われた日本族が「京都」に集まるってのがやっぱり心のどこかでは「神仏」を信じているんじゃないかと思う反面、主人公は「神を信じない。世界を作るのは自分自身だから!」と。
う~~~~ん。
ラストの主人公の決心だけはどうも賛成しかねる。
それはやっぱり私と作者の境遇の違いゆえかもしれないが。
私は誰が何と言おうとも「見えない力で守られている」と信じるタイプだから。
とはいえ、日本古来の「神」同志が戦うのはどうしても受け入れがたいのですが、次の作品を期待してしまいますね。
4回からこの9回目まで受賞作がなかったとか。
そりゃ、「鴨川…」みたいな奇想天外かつ文章的にどうよ?な本が受賞したら後に続く人間は「このレベルでOK?」となったら質の悪いのが多数応募するでしょうに。
さらに過去の受賞作は男、しかも大学生と無職と偏っており「夢ばかり食べているようなふわふわした作品」ばかりだったな、とこの本を読んで思った。
女性、しかもあとがきで本人が「底辺を生きてきた」と書いていある通り作品を通じてかなりの力強さ&たくましさを感じる。
圧倒的な迫力と文章の上手さもさることながらこれまで生きてきて感じて考えて血となり肉となった「経験」がこれでもか!!!!!!と投入して書きあげられている。(と感じる)
そもそも設定が日本国は悲しい事に中華人民共和国、日本省特別行政自治区となり、日本人は日本族、最下層の民族となり果て主人公は「娼婦」で食べていっている。
昔、お嬢様で有った「華」ちゃんもしかり。
と、ある日現実の事になってもおかしくないような状況設定。笑えないし。
で、日本族はいまや「神」を捨て、信じる事さえしなくなったと言う…怖すぎるわ。
ただ、国を追われた日本族が「京都」に集まるってのがやっぱり心のどこかでは「神仏」を信じているんじゃないかと思う反面、主人公は「神を信じない。世界を作るのは自分自身だから!」と。
う~~~~ん。
ラストの主人公の決心だけはどうも賛成しかねる。
それはやっぱり私と作者の境遇の違いゆえかもしれないが。
私は誰が何と言おうとも「見えない力で守られている」と信じるタイプだから。
とはいえ、日本古来の「神」同志が戦うのはどうしても受け入れがたいのですが、次の作品を期待してしまいますね。
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