6月に予約を入れて、やっと借りれました!

さて、映画を先に見て原作を読んだ者としての感想です。

「全く別の作品」と考えるべきでしょうね。
その顕著な例かと。

映画が「父と子のきずな」をメインとしているなら
原作はもうこの作者の得意な奇想天外あり、
歴史あり、建築学ありと多彩過ぎ!

逆に言えば映画にすることで「世界観がかな~~り狭くなった」、まあ、あれだけ壮大な背景を2時間でまとめるには
「父と子」で絞るってまとめるしかなかったのでしょうね。

もっと言えば「旭」を原作の女から男に変えた時点でもう全く別の作品にならざるを得ない(それぐらい「旭」の立場を無視していると思う)。

原作を先に読んで映画を見た人が「肝心な事が書かれていなかった」と言っていたのをレビューか何かで読んだ気がする。
確かに私もそう思った。

映画を見ていたから場面(街の構成とか建物の構造とか)が想像しやすかったと言う事は確かに言えるので原作はもう少し文章力に力をつけてもらったら
(かなり細かい描写をしているにも関わらず、なぜか頭の中にその情景が想像できないのであった…)
映画VS原作の勝敗は私は「原作」に旗をあげたいと思う。

これを読んで大阪城とお好み焼きが食べたくなった。
(実は大阪城に行った事がない…これ一応関西人としてどうなんだろう…???)

今後「大阪城」の歴史について書かれた本に挑戦してみたいな、とも。

映画では「茶子」の名字にあまり触れなかったけど原作では「橋場(はしば)」=羽柴ってすぐに連想できる。
母は「市子」=「お市の方」とか
おばが「初子」=「お初」とかね。

歴史に詳しい人が見たり読んだりするとその名字から人間関係がより深く理解できるんで「教養」がひじょ~~に関係してくる作品だなあ…と。
ただ、むしろ今まで読んだこの作者の作品の中では比較的まともに書いた方じゃないのかな?と思うんですけどね。
まあ、人それぞれ読む「視点」「環境」が違うと捉え方も変わりますからね。

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