追想五断章 米澤穂信著
2012年2月18日 読書
今まで読んでいた高校生を主人公としたシリーズものではなく、古書店の腰掛バイトをしていた青年がある女性客に頼まれて彼女の父が書いた作品を探し求めるという設定。
父親が書いた作品が謎めいており、そこからある真実を導き出す仕掛けとなっている。
嫌味たらしい性格を持った人間を主人公に据えていない分大変読みやすかった。
その一方でこの作者の持ち味が消え、作者名を隠せばだれの作品か?とわからないぐらいに「普通のありふれた作品」になっているのが皮肉。
古本屋を主人公にした作品では三浦しをんを最近読んだが、本を探す過程において「人物」を掘り下げている分話が深くなっていた。
が、この本ではそれがなく、ただ言われるままページをめくり、読み終わる。読んだ後には何も残らず。
謎ときに重きを置こうとすればするほど、人物像が果てしなく軽くなり深みのない作品に仕上がる。
もっと「人物に魅力」を持たせれば深みが増すと思うのだが。
父親が書いた作品が謎めいており、そこからある真実を導き出す仕掛けとなっている。
嫌味たらしい性格を持った人間を主人公に据えていない分大変読みやすかった。
その一方でこの作者の持ち味が消え、作者名を隠せばだれの作品か?とわからないぐらいに「普通のありふれた作品」になっているのが皮肉。
古本屋を主人公にした作品では三浦しをんを最近読んだが、本を探す過程において「人物」を掘り下げている分話が深くなっていた。
が、この本ではそれがなく、ただ言われるままページをめくり、読み終わる。読んだ後には何も残らず。
謎ときに重きを置こうとすればするほど、人物像が果てしなく軽くなり深みのない作品に仕上がる。
もっと「人物に魅力」を持たせれば深みが増すと思うのだが。
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