米澤氏の本が予約しないとない状態になったのでしばらく海堂氏と並行して読むことに。

それにしても

米澤氏は作家一本なのに、医者と兼業の海堂氏の作品の方が面白いってどういうことかな?

田口&白鳥コンビの第二弾。
一弾が「チームバチスタの栄光」
二弾が本作。
三弾が「ジェネラル・ルージュの凱旋」
一作目と三作目が映画化したわけですが、多分映像にしにくい部分が謎解きのヒントになるので仕方なかったのかな?

一作目に比べて数段文章がこなれて読みやすかった。
一作目は田口先生の「だめだめぶり」が上下セット中、上巻で延々と語られてうんざりしましたから。
本作ではダメさ加減は鳴りを潜め、もっと言えば影さえ薄い扱い。気の毒に。
言ってみれば田口先生は白鳥の「暑苦しさ」を強調するための添え物なので仕方ないんだろうけど。

本作、正直読後感はかなり物悲しい何とも言えないものでした。
延々とバックにクラッシックが流れているような。
透明な静謐さを感じさせる一冊。

先に読んだ「ジーンワルツ」と本作を比較すると、ナイチンゲールは娯楽作品として秀逸。ジーンはどちらかと言えば海堂先生が「言いたいこと、主張したいこと」がぎっしり詰め込まれすぎてちょっと食傷気味に感じられた。

まあ、主役の立場が違うから仕方ないけど。
読後感は「ナイチンゲール」の方がいいですね。

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