著者は自動車メーカーの開発部門を経て、交通事故の工学鑑定人になった人。
事故の「過失割合」を一般人向けに平易に説明してくれている本だと思って借りたんだけど、残念ながら既存の「過失割合テキスト」の内容において「不備な点、変更すべき点、矛盾な点」が述べられており、素人には基本が無いので「?」となる。
それよりも、発行が2004年(平成13年)において、追加&思考すべき点が丸々本一冊になるぐらいになることの方が怖い。

本書でも
モータリゼーションの発達により、道は歩行者から車へと優先権が移行した

とあり、

車は「走る凶器」から「走る棺桶」になってしまった ともある。

私怨から読みだした車関係の本だが、「事実は小説より奇なり」ではないけれど
どんぴしゃりに時事問題に関する本を読んでいるなあ…と思わずにはいられない。

ちなみに「歩行者事故」の記述部分にこれが載っていたので引用
法規制

☆児童、幼児の保護義務
児童(6~13歳)、幼児(6歳未満)の保護者は、
交通頻繁な道路、踏切、その付近の道路で遊戯させてはならない。
付き添なしで幼児を歩行させてはならない。(法14条3項)


小学校や幼稚園に通学する幼児や児童の通学中に必要があれば、
警察官やその場に居合わせた大人は、誘導、合図、その他適当な措置をとり、
彼らが安全に道を渡れるように努めなければならない。(法14条4項)


可能な限り、自宅前が通学路になっている家の人間は外に出て子供を見守ってやるべき(と、うっすら法に決められているんですねえ)ではないでしょうか?
いわゆる「声掛け」運動ですね。
家の前を掃きながら「おはよう」とか、「気いつけやあ~」と言った昔ながらのふれあいが少しは事故を防げるんではないでしょうか?


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