地神盲僧の清弦が奏でる琵琶=十六夜。
文体から平安??とか思っていたら現代で徐々に時代が退行して最後にもう一度現代に戻る。
その時代時代で清弦が体験した物語…
ものすごく幻想的な話だけにうまく感想が書けない。
読んで感じる人はこの世界に没頭できるだろうし、この手の話が嫌いな人にはつまらないと感じるだろう。

日本人が忘れて行った「心」。
聖域さえも欲のために売ってしまう宮司。
そこにいた神々を追い出して初めから自分たちのものの様に振舞うおごりたかい人間。
2002年の作品なので書庫に移動されていたけれど、近年の地震や土砂災害などを顧みれば予言であり「神の怒り」を感じる。

たくさんの「心」を亡くしているんじゃないの?
日本人。

コメント