自衛隊を舞台にした話ならもう有川さんを他に置いてない!って感じですね。
『県庁おもてなし課』や本作など「この作家さんにお願いしたら間違いなく広報としての認知力が高まる!!」って他のマイナー業界から引っ張りだこになりそうですが。

正直、最後に収められた「あの日の松島」を読むまでは
「そうかあ…春と秋にTVでよくやる『警察24時』って実は警察の広報の
一環だったのか???」とか思いながら読んでました。
そういや、春秋の交通安全週間にひっかけたものなのかな?と。
(免許取って約20年。初めて切符切られた去年の4月。
あんな悔しい思いはもう二度としない様にしよう!!と再度誓うのであった…)
広報に金額換算する感覚って最もわかりやすいな、と。
そしていつもの有川節が炸裂するのかな?と展開を期待していたのだが。
ここまでの読書感想なら正直、☆3つ程度。けれど、

「あの日の松島」を読んで、自然と涙せずにいられない人は何人いるだろう?
これだけで☆5つに昇格。

自分たちの日ごろの生活は、臭いセリフで言えば
「大いなる、そして揺るぎない確固たる信念を持った、
いわば父性の愛」とでもいうもので守られている、と。

私がこの本を借りるのに136人待ち、私の後にも164人の人が待っている。
全員がいや、その半数でいいから最後に込められた
「ずっと見ています」
に泣いて欲しい。

p.s
『阪急電車』を読んでこの作家さん本に手を出し始めた人には
「面白くない」と思うので読まないで欲しいな。
あと、「あの日…」が入った作品とそれが入るまでとの話は完全に「トーン」
が違うので「お子様」にもあんまり読んでほしくないなあ…
自分が知らないことを少しでも「知ろう」とする積極的な姿勢の無い人間には
面白くないと思うよ。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130401-00000007-khks-l04
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130331-00000020-jnn-soci




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