江戸しぐさとは
見ず知らずの赤の他人や、異文化とうまくやってゆくための予防医学的ノウハウなのです。
長い時間と叡智を傾けて洗練され「商人しぐさ」「繁盛しぐさ」、
つまり「江戸しぐさ」なっていきます。

江戸の共生は自立した人間同士が「互角に向き合える、互角に言い合える、
互角に付き合える」という感覚なのだそうです。



読んでいて「江戸」と言う時代が本当にうらやましいと思いました。
なぜ、これだけの細やかな他人に対する心遣いの文化が今ではきれいさっぱり
消失してしまったのかと思うと…

思いやり気遣いは無くなり、残ったのは自分さえよければ…のみ。
ただでさえイライラのストレスの多い現代こそここに掲載されているような
文化が残っていればもっと気持ちよく過ごせるものの。
要は年だけ取って、精神はどこまでも「子ども」へたすりゃ「稚児」状態な
現代の日本人。

特に印象深いのが「三脱の教え」
初対面の人に
「お歳は?
ご職業は?
お位は?」とこの三つの事は聞かない事です。
その理由は先入観でその人を色眼鏡で見ない為です。


「人を差別しない口のきき方をする」のが江戸しぐさなんだ。
男と女、肩書や年齢、お金のあるなしによって物の言い方を
ガラリと変えたりする人は井の中の蛙(井中っぺい)と
言われたんだ。

今は聞きますよね~~~~
なぜか「御主人は何をされているの?」ってやつも。
(某ハイソ幼稚園では旦那の職業によって、嫁がグループ化して固まるのだそう。あまりの幼さに笑ってしまう)
ハイソぶっている奥様方がどれだけ「いなかぺい(田舎ペイだと思っていました)」なのかわかって陰で笑ってやろう。

江戸の方が見知らぬ人に対して懐が深いというか、対等に付き合おうという
考え方があったという事は今は思いっきり「退化」しているってことですね。
日本人。

あと、有名な「傘傾げ」
これ、最近本当にする人少なくなった気がします。
堂々とどれだけ狭い道であっても自分が真ん中を通ることを主張しますね。
こちらだけが「傘傾げ」するのが心底馬鹿らしくなるほどに。
なので、最近一旦かしげた傘を通り過ぎる時にバッと相手の方に
傘を思いっきり振って やろうか!!って気になります。笑
傾げている相手に対して「すみません」的な態度を取らない奴には特に。

あと、狭路の坂道を自転車で下りてくるやつがいて、すれ違うまで立ち止まって
待っているのに「ありがとう」「すみません」と言って行く人の少ない事!
かなり前ですがその様に待っていたら男の子が珍しく「すみません」と
行って去って行ったので「今時、めずらしいな~」と振り返ったら
長男 だった…さすがや~
多分、次男は言わないだろうなあ~~笑

30代40代の子供を連れた母親が結構、そんな躾の無い人が多いように見受けられるので「ああ、やっぱり親がやっていないのに子供ができるわけない」と
日本の衰退は明らかですなあ~~
先日も狭路を子供に「一列になって歩きましょう」と注意も即さず
堂々と横並びの親子がいたのですれ違いざま、子供の顔を見たら
白人系ハーフ(母親は思いっきりもっさりした日本人)だったので
「このままちゃんと躾けられずに大人になったら「外人のくせに、マナーを知らん奴!」といじめられるだろうなあ…」と思ったほどでした。
道徳の時間にこの「江戸しぐさ」も勉強したらいいと思う。
この本なんてマンガだし。

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