幻冬舎らしい一冊。
想像だけど帯に(別に衝撃的でも無くても)「衝撃の一冊!」とか
「人間の裏側をあぶりだす!渾身の一冊!」とか付きそうな感じ。

デビュー作から大体読んできたけど、これも女子中・高卒でそのまま
お嬢さん大学に進学した子たちが出てくる。
作者の根底にある「私は人とは違う!」的な発想がここでも最大限に生かされているというか、まさにそれだけを追求した感じ。

高校生までなら多くの人が「私は人とは違う」「特別な存在」
的な優越感とか自惚れを持って生きているけど、
それが普通の人は成長するにつれて
「私なんて、平凡」「私より上がいる」って現実を知って分相応の
存在であることを認めるのだけれど、それができないまま、
認めることができないまま年を取るしかない人もいる…

なんか、最後なんて痛々しすぎて…

自分は人と違う!人よりリードしていると優越感に浸りまくっていたのに
見下げていた人たちの方が大人になってしまった。
20年前の髪型をしていつまでも「自分は売れっ子女優」ぽい言動をしている
人たちに漂うあの感じ。

とげとげしさがまし、なんか性格悪くなってきた?って
作者に聞いてみたいぐらい、辛辣。

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