寄せ集め(?)短編集
主に恋愛、結婚前そしてこのまま仕事を続けていいのか…と言った女の気持ち。
自分と置き換えて考えてみると、ここに書かれた女たちが30歳手前で
「今の男とこのまま結婚するのか?」
「仕事も恋愛もうまく行かないし…」
と言った葛藤がある世代なのかと。

ぶっちゃけ、この「葛藤」が無いまま来ちゃったからなあ…

恋愛も仕事も楽しい20代前半であっさり適当に結婚&出産。
30手前の色々「焦る」時期も、子育てでイライラしっぱなし。
そんなわけで「そんなに結婚っていいものなのか?」と思ってしまう。
結婚したら自分の未来がバラ色になるなんてありえないんですが、
つい、そんな現実逃避の手段として「結婚」を捉えている節があるんですが…
しんどいよ、結婚。
いいことないよ、子育て。
仕事と家庭の両立なんて、しんどいばっかりだよ。
自分の人生を返せ!って思う事だよ。
と、この本を読む読者層の耳元でささやいてみたいもんだ。
ま、半分嘘で半分本気ですが。
というか、ここに書かている女たち、ちょっとなんかむかつく~~
なんで自分の人生をいちいち同級生や同僚と比べるの?
人が幸せそうなら落ち込んだり、うらやましがったり。
何かなあ…って感じだった。
その時期が無いまま今に至っているから、共感できないのかもしれないけど。
結婚しちまったもんはしょーがねえし、子供もできるなんて思ってなかったし。
嫌だったら離婚したらいいしよ~って思いながら結婚式を挙げた人間が
20年たっちまったんだからよ~~~
究極、別にめっちゃ好きってわけでもない相手だったからこそな~~んの
期待も無かったからここまで続いている腐れ縁なんだしよ~~~

なるようにしかならんのだから、せっかく楽しい20代30代を男の事ばっかり
考えて過ごすのは時間の無駄だと思う。自分がくだらん生き方をしているから
似合いのくだらん男しか寄ってこない。引き寄せの法則の体現。

めでたく結婚したら今度は子供の学校をどうするとか服のブランドはどうだとか、あれこれ他人と比べてまたしょうもない時間の使い方しそうな女たちばっかりだなあ…自分は無いんか?自分は!
比べるな!自分が唯一のブランドになれ!ったくよお~~

ところであとがきに
同時にいつもと違う形で生まれた小説集なら、
いつもの単行本とは違う形にしたいと思った。
カバーも帯も使わず、軽装でバッグの中に簡単に放り込め、
くるっと丸めて持つこともできる。
ある意味雑誌に近いそんな本にしたかった。


という事なんですが、昔で言えば外国のペーパーバック?
質の悪いざらっとした紙質のあんな感じに仕上がってます。
唯川さん、こだわったと思うんですよ。
良い出来上がりになったと思っているはずですよ。

でもね。
文中にイラストがちりばめられているんですが、
それが、目に入る度に

汚れにしか見えない んですが…


これならいっそ、シンプルに文庫本で出してほしかったな、って感じ。
900円+税 ならなおの事。

普段から登場人物のネーミングと言い、どうもこの人とは感性が違うな~と
思う出来上がり。

コメント