今回読んでいて

頼むからレビューとかに「私もこんな助産院で赤ちゃんを産みたいです!」とかいう低レベルの感想を書きこむなよ!
と思いながら読んだ。
嫌なんで、これを書く前には他人さんの感想は読んでいない。

4冊読んでさらにはっきりしたのは、この書き手、
メルヘン&ファンタジー作家
だという事がわかった。
4作ともファンタジー。
現実逃避ともいうけど。

きれいごとのオンパレード。

一作目の『かたつむり』は一日一組、面接後に相手の作って欲しいものを作るという絶対に黒字にはならない商売を堂々とする女の話。
次の「喋々喃々」は妻からは夫を娘から父親を奪うという罪深い話を
ものすごくきれいな布に包んで「無かったこと」にした話。
「ファミリーツリー」は泣き虫の甘ったれかつ自我を持たない男と
妊娠の一言でこれまた無かったことにする女の話。
本作では失踪した夫を探すために過去に一度だけ行った島に行き、
これまた「ファンタジー」な結果を使って力技と言うより単に
臭いものにふたをして終わらせた話。





そりゃ、私が嫌いになるはずだ。
そこに汚い物には全く触れず、全てきれいごとでま~~るくなかったことにして
終わらせるのがこの人のパターンだから。
終わった後の事後処理とか今後なんて一切触れず、丸投げ。
多分若い人生経験の無い子はその触れなかった部分に気が付かずに
「良かった~この作家さん、好き!」なんぞとほざきやがるんだろう。

それにしても。
一作目で金も声も男も失った女が料理を通じて再生し、
2作目では不倫とはいえども男と新たな関係を結び
3作目では妊娠して終わり、
4作目では出産して終わる
と言った、まるで「子どもが出来りゃすべてよし!」「食べることは生きることに繋がる」「生と性は一心同体」とでも言いたげだな。


子どもを産むことをきれいごとにしないで欲しい。

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