先端で、さすわさされるわそらええわ 川上未映子著
2013年9月6日 読書
本作、別の本の紹介では『詩集」扱いになっているそうです。う~ん。
この人の文章って「語彙のパッチワーク」のような気がします。
一片だけでは到底意味をなさないのに、それがどんどん次から次へとつながっていくと、ある日突然あら不思議!一枚の独特な作品になっている、そんな感じ。
作品の発表順に並べてみると、
2007年 デビュー作 『わたくし率 イン 歯ー または世界』
2008年「乳と卵」(芥川賞受賞)
2009年『先端で、さすわ、さされるわ そらええわ』
2010年『ヘヴン』
あくまでも個人的な感想ですが、『ヘヴン』までの作品を
例えて言うなら大阪の下町で大阪弁バリバリで
ちょっと個性的な女の子が、制服は着崩すし、授業はサボる
たまにセックスもするけど、行為の最中に「ここから生まれるんだ…」
「人はなぜ、生きるのだ」と哲学をいきなりおっぱじめる…
不思議な魅力的な女の子だと仲間は思っていたのに、
急に世間に認められた途端に故郷を捨て、標準語を喋り
制服はきちんと着て「授業をさぼる?私くし、そんな事今まで一切したことが
ございません。え?セックス?そんな事、興味ありませんから」と。
今までの遊び仲間の存在を一切無視したかのような言動に走る…
そんな印象を受けたのですが。
芸大性に多い独特の「自分は人とは違う!」と言う個性のオーラが一種の
魅力だったのが、万人に受け入れられる為に個性を捨て、その他大勢に
混じってしまい、区別がつかないほど埋没してしまった。
違う事で区別化を図っていたのが、さらに才能のある人たちと混じることで
欠点がさらけ出された上、劣っていることが明白なってしまった…
言葉遊び、リズムと言ったモノが一切『ヘヴン』では感じられなくなったのですが。
今回の本では未熟ながらも楽しそうに文字が跳ねていたのに。
「芥川賞受賞作家にふさわしい作品を!!」と大人に入れ知恵され
「大阪弁」を封印されてしまった感じ。
地方でそこそこ売れていたモデルが東京に出て、まず標準語を覚え
どんなことがあっても笑顔を張り付けること(例:酒井×子)に専念するのになんか似ているんですが…
残念だな。次の作品は標準語で喋ることを選んだのか、
大阪弁に戻って自分を取り戻したのか気になるところ。
この人の文章って「語彙のパッチワーク」のような気がします。
一片だけでは到底意味をなさないのに、それがどんどん次から次へとつながっていくと、ある日突然あら不思議!一枚の独特な作品になっている、そんな感じ。
作品の発表順に並べてみると、
2007年 デビュー作 『わたくし率 イン 歯ー または世界』
2008年「乳と卵」(芥川賞受賞)
2009年『先端で、さすわ、さされるわ そらええわ』
2010年『ヘヴン』
あくまでも個人的な感想ですが、『ヘヴン』までの作品を
例えて言うなら大阪の下町で大阪弁バリバリで
ちょっと個性的な女の子が、制服は着崩すし、授業はサボる
たまにセックスもするけど、行為の最中に「ここから生まれるんだ…」
「人はなぜ、生きるのだ」と哲学をいきなりおっぱじめる…
不思議な魅力的な女の子だと仲間は思っていたのに、
急に世間に認められた途端に故郷を捨て、標準語を喋り
制服はきちんと着て「授業をさぼる?私くし、そんな事今まで一切したことが
ございません。え?セックス?そんな事、興味ありませんから」と。
今までの遊び仲間の存在を一切無視したかのような言動に走る…
そんな印象を受けたのですが。
芸大性に多い独特の「自分は人とは違う!」と言う個性のオーラが一種の
魅力だったのが、万人に受け入れられる為に個性を捨て、その他大勢に
混じってしまい、区別がつかないほど埋没してしまった。
違う事で区別化を図っていたのが、さらに才能のある人たちと混じることで
欠点がさらけ出された上、劣っていることが明白なってしまった…
言葉遊び、リズムと言ったモノが一切『ヘヴン』では感じられなくなったのですが。
今回の本では未熟ながらも楽しそうに文字が跳ねていたのに。
「芥川賞受賞作家にふさわしい作品を!!」と大人に入れ知恵され
「大阪弁」を封印されてしまった感じ。
地方でそこそこ売れていたモデルが東京に出て、まず標準語を覚え
どんなことがあっても笑顔を張り付けること(例:酒井×子)に専念するのになんか似ているんですが…
残念だな。次の作品は標準語で喋ることを選んだのか、
大阪弁に戻って自分を取り戻したのか気になるところ。
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