うさぎパン 　瀧羽麻子著

よくわからないけど「アマゾ×」から「あなたにお奨め」されちゃったこの作家さん、とりあえず読んでみた。（読書に関しては来るもの拒まずなので、
いいのがあったらよろしくお願いします）
お奨めされた理由がイマイチ…せいぜい接点が作者が「兵庫県出身」と「京大卒」ぐらい？？（京都の本を検索したからです…）
読んだ時期が悪かったな…と言うのが第一の感想。
例えて言うならロックフェスに行ってこぶし突き上げてさあ、立って踊るぞおお！！と腰を上げかけたところにいきなり正統派アイドル歌手が出てきた感じ。
さあ、この突き上げたこぶしをどうしたもんか？それより中腰のこの体勢どうすりゃいいんだ？？？？おい！って感じ。←わかるかな？？？これ？？？
この本を『吉野北高校図書委員会』の次に読んでいたらまったりムードの中、
「いいねえ～青春」と「若さがまぶしいぜ！！」とかなんとかなったのかもしれないのに、エンターテインメント性たっぷりの本の後じゃ…ねえ…

本書、多分神戸が舞台かと。
文中に

聞くところによると、私たちの住んでいるこの街は、
人口に対してのパン屋、洋菓子屋の数が日本全国の中でもトップらしい。
市民の間では結構有名な話だった。
港町として栄えた昔から、多くの外国人を受け入れて異国の文化を吸収してきた土地だから、と言うのがその理由だそうだ。

全体のテイストは映画『耳を×ませば』のトーンに『八日目の蝉』ぽい要素も一さじ投入、さらに『秘密』のような「憑依（？？）」的要素も盛り込んで。
スパイスは投入しているけれど「毒」ではないのでそれなりにおいしい出来上がりだけれど、どこか何かが足りない…と思わせる出来上がり。
まあ、これを世間では「みずみずしい感性」と表現して終わるんでしょうが
年くったおばちゃんに言わせると「 それって、底が浅いって言うんじゃ…」…

読みやすく毒も無いさらりとした清々しい作品なので心のきれいな人が読めば
楽しいのでしょうが、いい加減人生の毒をしっかり体内に吸収した人間には
物足りない一冊。
（なんでこの毒女にこんな「キレイな作品」を紹介しやがったんだ？アマゾ×？
って感じですね。）


…とまあ、こんな風に「毒」の多い文章が多いので新しくリンクしてくださったお二人には申し訳ないのでしんどかったら適当にリンク外してくださいね～