おやすみラフマニノフ 中山七里著
2014年3月2日 読書
『さよならドビッシー』に続く岬洋介シリーズ。
正直「ミステリー」とジャンルをくくるか「音楽小説」ととるか
それによってかなり評価が違う事は確か。
それでも私は本作の根底には「仕事に対するあり方」があるように感じました。
音楽で食べていくのは難しい。けれどそれは音楽だけ??
なりたい職に就けないのはどの分野でも同じでは?
これ、まさに実感中!
と言うのもペットの都合もあり「内職」で探してみるもあまりの単価の低さに
絶句!けれど仕事をしているよりも人間関係に気を使って疲弊するその対価が800円中600円だとしたらそうかも、と。
残り200円が本来「仕事」に対する対価だとしたら内職代と変らないから。
パートに行かなくなって、毎朝の儀式であった「嘔吐」が無くなった
おかげで体重減少が収まり、体重増加で服の処分に拍車がかかっているわけで。
他にも
こんな風に「大学生」とは思えないセリフがちりばめられていて、
惹きつけられる。まあ、そこに魅力を感じない人には酷評に繋がるタイプでは
あるのでしょうが…
あと、主人公たちが定期演奏会の練習中に指揮者の先生からボロクソ
指導される描写があります。これは最終的にこのメンバーを潰そうとういう
魂胆があるからかもしれませんが、ちょうど先日の卒業式でもこんなことがありました。
講堂に入ると音楽部が最後の調整中でした。メンバーの横を通っていた時
部長さんかな?それともコンマスとでもいうのかな?音楽の事はわかりませんが
女生徒が一人前でみんなの演奏を聞いた後、寸評、評価、アドバイスを発したのですが、その口調のきつい事、きつい事。
「ここはこんな風にしてっっ!!」
「このパートはこうっっ!!」
と言った風に語尾が「っっ!!!」とヒステリック。
確かに保護者がぞろぞろ入ってきて、気がせくのは仕方ないのかそれとも
こんな風にヒステリックにコメントするのが「お約束」の世界なのか…
そしてとどめが
「ここは楽しく演奏してっっ!! 」
…
…
…
いや~~~~~~~無理でしょう。
ヒステリックに怒った口調で「楽しく」って…
おばちゃんついぼやいちゃいました。
「楽しくって…」
言われた方が全然楽しくならない口調で言う必要あるの?
それよりも「私たち、演奏していたら拍手ができない分、心を籠めて
先輩を送り出そうよ。一人一人の音が先輩の心に届くように。
ありがとうの感謝をこめて」って明るく言ってくれたらと言うより
卒業生の親としてそんな風な演奏で彼らを送り出して欲しい、と。
すると本文中にこんな記述が。P273
まさに私が言いたいことでした。
音楽部のメンバーがこの本を読んでくれたらいいのになあ…
正直「ミステリー」とジャンルをくくるか「音楽小説」ととるか
それによってかなり評価が違う事は確か。
それでも私は本作の根底には「仕事に対するあり方」があるように感じました。
音楽で食べていくのは難しい。けれどそれは音楽だけ??
なりたい職に就けないのはどの分野でも同じでは?
不景気なのはなるほどその通り。そやけど失業率が高いのは必ずしも不景気だけのせいやない。
給料の八割は我慢代だってことを知らん奴が増えたのもある」
これ、まさに実感中!
と言うのもペットの都合もあり「内職」で探してみるもあまりの単価の低さに
絶句!けれど仕事をしているよりも人間関係に気を使って疲弊するその対価が800円中600円だとしたらそうかも、と。
残り200円が本来「仕事」に対する対価だとしたら内職代と変らないから。
パートに行かなくなって、毎朝の儀式であった「嘔吐」が無くなった
おかげで体重減少が収まり、体重増加で服の処分に拍車がかかっているわけで。
他にも
信用と信頼は似て非なるものよ。
信用はその人の性格に関することで、
信頼は能力に対すること。みんなの演奏技術にはそんなに文句は無い。
けれど性格は別。音楽性が豊かだからと言って清廉潔白とは限らないし、
逆に堅実な人柄だとしても演奏に十全の信頼を置けるとは限らない。
仕事で優先するのは信頼よ。信用じゃない」
こんな風に「大学生」とは思えないセリフがちりばめられていて、
惹きつけられる。まあ、そこに魅力を感じない人には酷評に繋がるタイプでは
あるのでしょうが…
あと、主人公たちが定期演奏会の練習中に指揮者の先生からボロクソ
指導される描写があります。これは最終的にこのメンバーを潰そうとういう
魂胆があるからかもしれませんが、ちょうど先日の卒業式でもこんなことがありました。
講堂に入ると音楽部が最後の調整中でした。メンバーの横を通っていた時
部長さんかな?それともコンマスとでもいうのかな?音楽の事はわかりませんが
女生徒が一人前でみんなの演奏を聞いた後、寸評、評価、アドバイスを発したのですが、その口調のきつい事、きつい事。
「ここはこんな風にしてっっ!!」
「このパートはこうっっ!!」
と言った風に語尾が「っっ!!!」とヒステリック。
確かに保護者がぞろぞろ入ってきて、気がせくのは仕方ないのかそれとも
こんな風にヒステリックにコメントするのが「お約束」の世界なのか…
そしてとどめが
「ここは楽しく演奏してっっ!! 」
…
…
…
いや~~~~~~~無理でしょう。
ヒステリックに怒った口調で「楽しく」って…
おばちゃんついぼやいちゃいました。
「楽しくって…」
言われた方が全然楽しくならない口調で言う必要あるの?
それよりも「私たち、演奏していたら拍手ができない分、心を籠めて
先輩を送り出そうよ。一人一人の音が先輩の心に届くように。
ありがとうの感謝をこめて」って明るく言ってくれたらと言うより
卒業生の親としてそんな風な演奏で彼らを送り出して欲しい、と。
すると本文中にこんな記述が。P273
「うーん……じゃあ一つだけ。あなた達が一番大切にしている人を思い浮かべてください。」
「今からあなた達一人一人はその大切な人に向けて演奏するです。
その人に聴こえるように。
その人の胸に届くように。その人と話すこと、その人を愉しませること、
そしてその人を慰めること。それが音楽の原点なのだから。」
まさに私が言いたいことでした。
音楽部のメンバーがこの本を読んでくれたらいいのになあ…
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