お弁当に猫のキャラをいかにして詰め込むか、という話…ではなく、自分の意思とは関係なく
民事ばかりそれも猫専門みたいな弁護士の話。
東大法学部首席卒業の39歳。個人事務所経営…と聞くとさぞかしイケメンの仕事バリバリ…というイメージですが本作の主人公はよれよれのスーツ、6畳のボロボロアパート暮らし…
はては結婚相談所に通い30連敗…これが裁判の結果だともう廃業もんですが。
しかも事務所には裁判の結果を問わず、猫が10匹ほどうじゃうじゃ…

実に楽しそうな事務所ですね!
ぜひ、事務員(猫トイレ掃除担当)として雇っていただきたい!
(違)

文中に「タマオ」という猫も出てきます。『雪猫』で出てきた猫と同じ名前。
こちらは幸せな一生だったという描写に一安心。
どんなネコでも幸せな一生を送ってほしい。猫に限らずですが。

本作は「ドラマ大賞」受賞作ということもあり、展開、構成ともにドラマを視野に入れているので
暗くなく、楽しくきちんと終わります。←変な言い方だけど
まあ気軽に読めて(先の展開もすぐに読めますが…)、読後に「ああ、よかった」と思えるので。猫好きさんじゃなくてもOKな一冊。

コメント