面白い。久しぶりに小説らしい小説を読んだ満足感あり。
ドラマは一回も見ずに終わったけど、原作がこれだけオモシロかったらそりゃ、
ドラマにしたら当たるでしょう。

これ2重の復讐劇なんですね~
不良債権を回収するのは当然として同僚、父親の仇もきっちり取っている。
ただ、ラスト。
交換条件の内容が「おい!」って感じ。
ああやっぱり、この人も銀行と言う組織に染まって性格悪いんだ。
組織で自分の思うようにしたかったら「上」に行くしかない。
『踊る…』の二人の約束みたいだな。
まあ、日本のトップに立つと「法律の解釈」までもを変える力を持てるんですから。
ぜひ今回賛成案に一票入れた大臣のお子さんたちを筆頭に第一線に送り込んで
隊員たちと同じように銃器を持って走らせてくださいね。
のんびり日本で椅子に座らせておくようななめた真似をすんなよな!ダボ!


ところで。
この本の題名は目にしていたもののなんとなく「バブル採用で全く仕事ができず、
下の世代からは『つかえね~』と冷たい視線を浴びつつ黙々と耐えている…」
そんな40代の悲哀かつ自虐を含んだサラリーマンの哀愁的な作品だと思っていました。
なので、題名と内容にギャップがあるなあ…と。
この題名じゃなかったらもっと早く手に取っていたかも。
そう意味では「題名で失敗している」作品かと。
大体今時編集者が付けた「中身は腐っていても題名だけは立派」な
商品の多いこと。開けてびっくり腐臭漂う…なんてざらだもの。
そういう意味では2004年に発行された当時はまだ編集者も作者の意思を尊重していた時代なのかも。

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