一冊目は読者をいかにミスリードするかに心を砕いていたようで、その分読みにくかった部分が今作では若干薄らいだ分まだ読めたかな?と言う感じ。

ミステリー部分はまあおいておいて、作者気が付いているかな?
このヒロイン、女性読者から嫌われる要素を持っている人物だと。
きっと男性から見たらこんな聡明な 女性は理想
なんだろうなあ(特に京大みたいに頭がいい人だと)と思うのですが、きっと
女という生き物をわかっていない テンプレで書いてるんですね。

なぜ、女性に嫌われるかと言うと
例えばヒーローと言うにはあまりに間抜けな アオヤマが
自説、仮説を披露するたびに即座に
「全然違うと思います」 と一刀両断!
こんな失礼な女性、同性じゃなくても普通は受け入れられないキャラだと思いますが。
そこに聡明さと言うより思いやりのない残酷な女、冷たい女 像しか浮かんでこない。
本当に聡明であればもっと言い方があるはず。
それを「決め言葉」にしたかったにしろ、
あまりにも他人に対する思いやりが無さ過ぎると思う。

この本が他のレビューを見る限りあまり好意的に受け入れられないのはこういった
ヒロインのキャラ設定に難があるからでは?
ただ文章が下手、ミステリー要素が弱いそんな欠点であれば星の数ほどの本で証明されているのに、読後感にどうしても「後味の悪さ」を残すのはヒロインの性格の悪さ、
からくるのでは?
表紙のイラストからくる「穏やかな女性」とは程遠い「毒」をかなり含んだ女性かと。
男性はきっとこのイラストだけで「騙される」ンだと思う。
いや、きっとこのイラストに騙される男は現実の世界でも女で痛い目に遭うはずだ。

そしてマヌケアオヤマのキャラしかり。
「…んぐぁ」と言うわけのわからない対応。
アオヤマ、お前本当に働いているのか?
それぐらい現実味のない存在になってるぞ。

設定を一からやり直した方がいいような気がするシリーズ。
それでも第三弾が発売されているという…
色々な意味でもっと練ってほしいもんですねえ…

追記
少なくとも客商売であればというより脳みそが若干なりともあれば
「決め台詞」を言う前に一言
申し訳ないのですが、その意見に賛同できかねます。」と言うべき。そう「申し訳ないのですが…」の一言が言えないのは、いくら設定が短大卒ですぐに
知人の店を手伝い、継いだという「 社会人としての知識が無い」と言うことかもしれない。
しいて言えば、それは作者自身、京大と言う鼻高々な場所で
人様に頭を下げた経験がない のでは?と
勘ぐるのは失礼か?
京大に逆立ちしても入れない「脳みそが無い人間」が知り得て普段使っている
言葉をご存じないということか?
1986年生まれということだが、この本を一体何歳の時に書いたのか不明だが
小説には作者の経験、生い立ち、思考が反映されて深み、重みをもたせるもの。
一般の人間関係においてビジネス枕詞なんて考えなくても口から勝手に出るもの。
それが出ずに、人の意見をバッサリ切り捨てるそのヒロインの姿勢は
言いかえれば作者の普段の生活が他人を見下げ、バカにしているからことから起因しているのでは?と言ってしまうのは失礼か?
その優越感、上にいる人間特有の臭いが端々に表れているのを読者は敏感に感じ取っているのかもしれない。

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