ジェノサイド

2015年3月1日 読書
高野和明著

『このミス2012年度版』にて国内編第一位に輝いた作品。
2月で読んだ本の中で一番のお奨め!
ただし、この内容を「ミステリー」と分類するにはかなりの抵抗有!
前半は文系にはちょっと辛い描写。理系の人ならスラスラ~~と入り込めるのでしょうが。
ここはザクッ!と読み飛ばして(!)中盤のページだけでも読んでほしい!
特に今「いすらむ国」といった常識が通じない人々の存在があり、新聞を読んでいると世界各国のどこかで「戦争」していることに気が付く。平和ボケしていていいのか日本人!
情報操作されまくっているんだろうなあ…
特に「少年兵」の成り立ちやそれを殺すのが他国民の設定にしていないのが秀逸!
一番残酷で残虐なのが日本人かも。だって主たる宗教を持っていないから「神をも恐れぬ行為」が平気で出来る。「神がいないから」、信じる者が無い恐れるものが無いということは紙一重で悪魔と相違ない。
ラストはこれまたえらく「メルヘン」になって肩透かしは否めないけれど、中盤の部分だけでも読む価値はあると思う。

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