アンジェラたちの住む老人ホームにライバル登場!
しかし機能一点張りの内装、そして何より食事がひどすぎる…
読んでいて自分が施設を決める時には食事が美味しいところに!!と切に思う。笑
アンジェラたちの施設は料理が超一品で、読んでいて常に美味しいコーヒーが飲みたいとかせめて美味しいパンだけでもいいから食べたいと思う。
それぐらい人間にとって食べることの欲求って大切なのでは?
特に何の楽しみも無い施設内でせめてゆっくり自分のペースで食事がしたい。
(キャルのように朝起きれなくて朝食抜きと言う選択は多分日本の施設ではありえないのでは??)
推理小説と言うよりはもうすでに老人施設に住むことの実体暴露本に近い様子を持つこのシリーズ。笑 貴重な体験かと思います。
例えば
P18
老人ホームと言う、誰もがだれもを知り、全員が全員の噂話をするごくごく狭い社会の中では、ほんの些細な言葉が深刻な侮辱と誤解されたり、わずかに気分を害しただけの事が、いつしか根深い確執に育ったりするものだ。

そして新たなる入居者と言うものは格好のイベントであり
P124
新入りの観察は入居者にとって飽きることのない娯楽のひとつなのである。持ち物を値踏みし、趣味や嗜好について批評し、どれが先祖伝来の家宝でどれがガレージセールの戦利品かを 吟味し、新入りが「家族」のどんな位置に加わるのかを見定めようというわけだ。

これぐらいの好奇心でうんざりしちゃいけませんよ。
ライバルのホームではこんなに露骨にやっています。
P84
何枚かの窓の向こうで、まんまるい、瞬きもしないレンズの目玉が何組もこちらを見下ろしていたからである。
「あんたの友達も何人か、あたしたちの会話を探ろうと、双眼鏡を使っているみたいだね」
「あらそうよ。私たちみんな、ここで起きることはなんでも知りたいんだもの。あなたは新入りさんだから、好奇心の的ってわけ。
別に悪気は無いのよ。ここはとっても住みやすい、いい場所だわ」


入居者全員で引っ越し作業を「見守る」のと各自で双眼鏡で見ているのとどう違うんだろう?
私の近所でもなんだかんだと他人の生活をのぞき見している人がいるけれど、
老人施設に入ったら他人の一挙一動が気になるというあの「病気」がさらに悪化するようだ。
気にしても仕方ないのにねえ…
老人施設にお世話にならないように、健康でいたいもんですね。切実に。

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