簡単に言ってしまえば、低知能障害の父親とリアルなら普通にいじめに遭いそうな境遇の娘の話。
けど、娘はいじめに遭うことも無く頼りない父をしり目に幼稚園から大学まで楽しく人生を謳歌している。とどめは、北大に現役合格し父親を地元に放置して最終的には卒業と同時に結婚し配偶者に従って海外へ旅立っていくのであった…
めっちゃ嫌味な見方をしたら「それってただのゴミ的存在の父親を捨てて行った娘の話」ってことだよね?状態。
まあ、父親は一人ぼっちにされても 死んだ妻と会話できる特殊能力の持ち主なので全然問題ないと言えばそう言えるかも。
娘が何らかの悩みを持っていても積極的に解決方法を見出すことも無く、ただただ死んだ妻に「あれでいいのよ」なんて言われて安心している父親って別にもういなくてもいいでしょ。

そもそも児童文学畑出身者が一般に移動した時によくありがちなもうなんていうの甘ったるい文章が非常に鼻について、父親の造形と相まって不快。
介護施設で新人職員が「は~い、おじいちゃん。お口開けてもぐもぐしてくだちゃいね~」みたいな感じの不快さ。

因みに普通に読むと父親は「低知能」とは一切表記されていませんが、私にはそう感じられるぐらい社会に適応できない最低の父親としてうつりました。
因みに人形作家なので家で仕事をができるとはいえ、幼稚園で他の母親やその他近所の人にあいさつ一つまともにできずおろおろしているのって適応障害ってやつですか?とも。
障害について詳しくないのでどういったタイプを分類し定義づけているのかわかりませんが、もし近所にこの父親がいたら「あのひと、いつも家にいて挨拶もできないし、挙動不審だよね」と近所の格好の噂の元になっているでしょう。

と、これだけ毒をまき散らした感想を持つほど、合わない一冊でした。

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