結論から言うと、この作品の主要2人に全く魅力を感じない作品。

一冊目は方向性が定まらないただの青春小説?と思わせるような平凡な展開、
次に日常の謎でミステリーぽく盛り上げ、登場人物の紹介や距離感の訂正、
そして謎の陰謀が渦巻く状況に追い込まれ、二人の関係がより強い結びつきに…
みたいな?
これが男女設定だと最終「恋愛」モードになるのでしょうがなにせ男二人。
しかもどちらかと言うと反目し合った主従関係。
段々巻を重ねるごとに二人が成長しつつ、信頼も得て…
と最終的にはそれしか残ってない設定ですが。
一作目でなんとなく紹介ぽく終わらせて、次巻以下で謎が解けていく…
そんな展開にして「売りたい」のかもしれないけど、一冊目で「見限られた」ら、
それ以降は売れないと思うんですけど。

この作家さんの本は初めてだからこの人の得意分野とか過去はどのような話を
書いていたのか不明ですが、一体どの方向で書きたかったのか?
ただの上流階級を舞台に男二人を描きたかっただけのところに
編集者が余計な知恵を吹き込んで
「いっそ、××みたいな作品にしては?」とか言っちゃたりして?
なんかそれっぽいような書き方をしているんだけど、要は描写不足。
マンガの原作ならその屋敷の素晴らしさ等が表現できるのかもしれないが
この人の文章力だとまだまだ。全然その豪華さが表現できていない。
もっと言えば、誰のセリフなのかもすら不明。
改行にもう少し気を使ってほしいな。
表紙につられて読み始めたけど、今の段階では表紙のレベルの方が文章より上。

突き詰めれば「これはラノベですからそんな難しい事や高尚なことを
求められても困ります」ってとこでしょうか?
この本が角川文庫 を名乗っている(?)のが腹が立つ。
これは KADOKAWAだから、
昔の自分が親しんだ角川とは全く別物だと思えばすっきりする。
そう、自分が中高生の時に読んだ「角川文庫」とは全く別物!!
いっそのこと表紙にでも
「これは読んでも為にもならんし、ただの時間の無駄。
明らかに中高生向きの駄作。偏差値高い学校を目指す中高生は絶対に読まない。
まあ、時間つぶしにはなるけどそれ以上も以下も無く。
お金と時間があったらどうぞ」って書いてくれない??
普通の大人が読んでも満足できるレベルとそうではないものと
明らかな区別がつくようにして欲しい!

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