ものすご~~く庶民的視点なパリ本。
行く人は必ず一度は目を通してから行った方がいいと思う。
それぐらい生活密着度が濃いい!!!
切符の買い方、ATMの使い方、レジでのやり取りなど、
意地悪なフランス人に精神的ダメージを受けない為にも!!
芸能人やその他もろもろ一般人に名前を知られている人が
パリで暮らしてますのよオホホ~的な人がいますけど、
この人たちがこんな苦労をしているんだろうか?
事務所に任せっきりで何一つ苦労していない気がする。
フランスでの家庭での食事ですらコースと同じ手順で食べなければならない
=マナー違反になるなんて知らなかった…
もう本当に、生のフランス滞在記過ぎて…
p81~「パリ症候群」なんてホント、わかるな~~
パリに行く人は憧れだけを持っていくのではなく、この部分だけでも
いいから読んでから行くべし!!!

長いけど引用。
そこには日本人が海外旅行、または移住などで行く海外の都市の中で
パリでの精神障害発症率が群を抜いて高いことが書かれていた。
(中略)
初めて異国の地、伝わらないフランス語、想像以上の孤独。
彼女に起きた異変は特別な事ではなく、パリに住む日本人ならば
誰にでも可能性のある出来事だった。
でも、どうしてこんなことになってしまうのだろう?
パリに来る日本人と他の外国へ行く日本人に大きな差があるとすれば、
実体のないパリにあこがれてやってきて、その勝手な幻想が打ち砕かれるショックの
大きさが挙げられるかもしれない。
(中略)
けれどイメージを強く持ちすぎたまま、ここへ来て暮らすというのは、
その人のタイプによってはとても危険になってくる。
「フランスが好きで、とにかくフランスに住み、できればフランス人と結婚して
フランス人になりたい。」と言う人も少なからずいた。
それはそれで各人の夢だったり目標なのだから自由なのだが、あまりにも具体性に
欠ける夢だけを持って、現実の厳しいパリで暮らすのは、人によっては
空の箱を抱いてドブ板を踏み抜いても気が付かないということになってしまう
かもしれない。
(中略)
極めつけの個人主義であるフランス人と極めつけの集団主義である日本人との
天と地ほどもある気質の違いも原因の一つとして挙げられる。
それらのギャップはまずフランス語で生活を始めた時からスタートする。
フランス語は難しい。しかし難しいのは文法でも発音でもなく、言語と言うものが
それを使う民族の思考の仕方、性格から出来上がったもので、その違いを
理解することが難しいのだ。

例えば日本人は会話をしている時、まず相手が何を考えているかを察知して、
次に繰り出す言葉を無意識に選んでいる「他人進行型会話」だと思う。
簡単に言えば腹の探り合いだ。出しゃばっていないか?相手を傷つけてはいないか?
どんなに無神経な人でも子供のころからこういった会話の仕方を無意識に訓練していると言っていい。人を極限まで気遣う細やかさや優しさにも直結していると思う。
ところがフランス人は、まず自分の意見をハッキリと提示するところから会話を始める。
人と意見が違うことなど彼らにはごく自然なことで、友達との会話で勃発する意見の食い違いによる口げんかなど日常茶飯事。
逆に彼らはその激しい意見交換を、まるでゲームのように楽しんでいる。
本音を他人にぶつけることの少ない日本人にはかなりショッキングな光景かもしれない。
「あなたはどう思う?」と聞かれた時に何も答えられなければ「何も考えていないつまらない人」と言うことになり、会話の輪に混ざることもできない。
また、会話の輪に入ってこられない人への気遣いなども皆無。
それまで私は自分自身を「言いたいことをハッキリ言う日本人だ」と思っていたけれど
パリに入ってしまえばそんな私でも弱いのだ。


ふと思ったのはフランス(特にパリ)は京都(それも中心部)に気質が
似ているような…
フランス人の冷たさは京都人の「いけず」に通じるものがある…

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