京都大会から関西大会へ…
徐々にステップアップして行く吹部と並行して「女の友情」が裏テーマになっているように思う。
これ、アニメで先に知った作品ですがアニメはまんべんなくそれこそ男子受けするキャラ造形なのに対して原作は「女子向け」だと思う。
そう、高校生の人格形成にもっとも重要な時期における心理的な葛藤。

ある女子の場合「幼馴染」と言う隠れ蓑によって本心が伝わらず、
また伝えることができない。
また別の女子は「友情以上恋愛未満」と言うぎりぎりの感情を相手に
持っているかのような描写があります。
いつも一緒に居ることが当たり前で何の疑いも無かったあの頃…

そしてその「距離感」が変わって行くことを、
多分大学生の頃にはわかっていた作者。(すごい、早熟。大変ねえ…)
p119
怖いと思った。今この瞬間が、過去になってしまうことが。
(中略)
こんなに大好きな友達ともいつかは離れ離れになってしまって、
ほとんど会わなくなってしまうのだろうか。
特に理由なんてものは無く、ただ当たり前みたいな顔をして、
友達から知り合いへと移り変わってしまうのだろうか。
それが大人になるということなのか。
久美子は知っている。友情は永遠ではないことを。
中学時代に毎日顔を合わせていた友達も、すぐに疎遠になってしまった。
いまというこの瞬間を容器に詰め込んで、冷凍保存できればいいのに。
そうすれば、こんな風に怖がることなんてなくなるのに。



年賀状を書くときに「この人とはもう会うことは無いだろうなあ…」と思いつつも
出している関係が友人→知人に変化した関係なんだろうな。

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