主人公の「咲(さき)」は女だてらに「縫箔師(ぬいはくし)」だ。
※縫箔師とは江戸時代の刺繍職人の事
現在26歳、独身。この時代では年増の部類に入りつつある。
10歳の時に縫箔師の親方のところに奉公にでて、女中見習いから
初めての女弟子となり、兄弟子と結婚するかと思いきや
「仕事は止めて、家事に専念してくれ」的な事を言われて
断わったために破談…
しかし、兄弟子にはほのかな恋心を抱きつつも、自分の刺繍の腕に
「嫉妬」されていることも何気に感じてもいた。
そして兄弟子が他の女との結婚を機に独立、今に至る…
そんな経歴を元に「もったいないねえ」と言われつつも
結婚よりも仕事を優先し今に至る。


実際の江戸時代にここまで頑なに「仕事に生きる女」はほとんどいなかったと
思うので(三味線のお師匠さんレベルならありだけど。)
時代を替えた「仕事に生きる女の苦悩、恋か仕事か悩みは尽きぬ…」
だけの設定だと思う。
その一方で、この咲の「話し方」があまりにも「一井の町人」の話し方とは思えず、
むしろ芸者上がりの30を大きく超えた「大年増」の風格がありすぎて
違和感があり過ぎて読んでいてモヤモヤしっぱなし!
いくら「行かず後家」であっても26歳、独身。
こんなにポンポンというのは「姐さん」その物。

題名の「しろとましろ」は双子の子ども。
なんとなく稲荷神社に居る狛狐の化身かな???と
想像がつくのですがこの作品ではまだ正体が判明せず、
また同じように双子に翻弄される簪職人の「修次」との仲はいかに?
って感じで「待て、次号!」状態で終わる。



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