作者自身が老人ホームに入居しての活動のせいか、今回年寄り特有のいやらしさがプンプンして正直鼻白む。
しかしすべては
「ここには本物のニュースっていうのが、ほとんどないから。
私たちは、ほんのちょっとしたことでも、大きなニュースのようにしてしまうのかもね。
とにかく、ここでは誰でも彼もが、他の人たちの事に興味をもってるの。
わかってもらえるかしら」

と言う主人公の言うとおり小さなことを大きくしないと刺激の無さで死期がより一層早まるのかもしれない。
明日は自分がこの施設から存在が消えるのかもしれない…そんな気持ちを表に出さずにひたすら「今」を楽しく生きるにはこれぐらいの大冒険を許してやらんといかんのかなあ…
とはいうものの、自殺、他殺、事故そのどれかもわからない状態で「殺人事件よ~~~~~~」と嬉しそうに入居者に聞き込みに回る姿は正直、醜悪。
娯楽感覚でとらえているってのがちょっと世間が狭いなあ…と。
果ては、犯人がわかって好意を持っていたら「無かったことに」って虫が良すぎませんか?
辛口批評ですが、年寄りだからすべて許される、仲良しだから無かったことにって不平等だと思います。
因みに殺された人も鳥に餌をやっている「優しい人」のイメージがある反面、
上下の入居者からは「死んでよかった」と言うコメントしか出ないぐらい嫌われ者だったという…
人間そうそう年を取ったからと言って丸くなるわけでもなく。
生前トラブルを起こしていた人はやっぱり最後まで大なり小なりの結果、
天国には行けない模様。
残念だけどやっぱりそうならなくっちゃ、マジ目に生きている人間は面白くありません。
シリーズ第4弾。
さて、第一弾から3弾は普通に本棚にあるのにこの本だけ「書庫」扱い。
書庫に置かれる基準って何?笑
ちなみに第5弾は欠番。きっと誰かが借りたまま返却せずに行方不明になったんだろうなあ…(6弾は現在読んでいる最中)
さて、本書、いつものように施設内をうろうろすることなく外部で大冒険をしているせいか、するするする~~っと話は進みある意味読みやすかった。
(六弾が施設内で色々嗅ぎまわっていてなかなか話が進まないから昼寝ばっかりする羽目に… 落差を感じる。)
犯人はものすご~~く「自己中」で嫌になるけど、今時この手の「自分の言い分だけ」を通そうとする人が多いから、「なんかやってらんないよなあ~~」ともの悲しさをというよりむなしさを感じるあたり。

「攻撃する人は困っている人である」その認識を持って対処しろ、ってのが著者の持論です。
つまり「攻撃」を受ける側が「攻撃する側」よりも一歩大人になれと言われているような。大きな広い心で相手を受け止めることなく、流せ、と。
そんな余裕ないからこんな本に手を出しているんだけどなあ…
まあ「攻撃」されても「自分は関係ないね」と言われたことに過剰反応しない図太さを身につけることも必要かも。しかしその図太さも時には問題に。
p102
例 先輩から「察しなさいよ。レベル低いわね」と言われた

対処法として
「察しなさいよ」とうのは、「こちらが必要としていることを読み取って、自発的に助けて」と言う意味ですので、相当困っているのだと考えればよいのです。
自分が何に困っているのかどうしてほしいのかを伝えるのは社会人としての基本。それができていないのは先輩の方です。
相手の期待に応えていないということだけは事実ですからそれを言えばよいのです。「すみません」と。


例えばですね、2人勤務の店にいるとして、自分はレジより遠いところで品出しをしている一方、相勤はレジの近くで品出しをしているとして、客がレジにいるのに一向に対応する気配を見せず、自分がだ~~~~~っと走って行って
「お待たせしました。申し訳ございません!!」とレジを打ち始めたら客に
「おっせ~~~ンだよ!!怒」と怒鳴られたとする。
自分的には「なんで怒られるの???」と不満が溜まる。
で、つい例のようなことを口走ることってありませんか?
相勤に「お前がさっさと客に気が付いて、対応したら問題なかったんだよ!!」と。
それを「すみません」の一言で済まし、次回からも全く客に気配を読み取ろうとしなかった=反省しない としたらこの相勤と一緒に仕事する気が無くなりませんか?
私、自分のパート経験からいっつもこの手の人間と組まされてストレスばっかりだった。しかも、違う人と組んでも「一つの仕事に気を取られず、もっと目配り気配りしてよね!!」と怒られる…
なんで私ばっかり…私よりあいつに言えよ…と何度もどんなパート先でもいっつも不満に思っていたなあ…(遠い目)

私が攻撃と言うか怒るのは理不尽な尻拭いをいつもさせられるということで「困るから」なんですが。
尻拭いって問題を起こした本人がちゃんと処理したら他人がしなくていい事ですからね。
やっぱりなんか世の中、不公平…


シリーズ第三弾
施設出入り業者、庭師、そして入ったばかりの入居者が殺される事件が!
いつものハンサムな警部補ではなくイマイチ(すぎる)別の刑事が来て、素人探偵の二人もテンションダダ下がり…笑
老人から見た若者、若者から見た老人と風刺も効いていてただのミステリーじゃないのが魅力のシリーズ。
韻と洒落だけの…以下自粛
ホテルを改装した老人施設に住む金持ちの老婆4人組の探偵物語。
日本の老人施設に入る人のイメージは「おとなしい」「人畜無害」ですが、こちらは元気、元気。とはいうものの若い頃と違って体は利かず、耳遠い…汗
そんな風に老人独特の体の変化、心理をうま~~く描写しつつ話は進んでいく。
ただ、ころされた?人が表向きは赤貧のおとなし~~い人畜無害な元司書な割に
あばかれていく裏の顔…
人間年を取ったところで全員性格が丸くなるわけでもなく。
老いを見つめつつ、それでも毎日ボケない為に好奇心いっぱいで事件に突っ込んでいくアンジェラであった…

図書室の魔法 下

2015年5月26日 読書
ああ、こう来ましたか…
かなり好き嫌いがわかれるタイプの本かと。
個人的には主人公の「本好き」に共感できるので「時間の無駄だった!!怒」と言う評価にはなりませんでしたが…
ただ、巻末に掲載されている本書で取り上げられているSF小説の膨大なリストを目にしたらすべてが許せます。笑
フェアリーが見える、魔女の母、双子の片割れの死、そして自分も大けが…とミステリアスな状況をバックに(けれど詳細な説明は意図的に避けられている)少しいこじな性格の少女の寄宿学校生活を日記で示した一冊。
正直、読む人を選ぶ一冊だと思う。
これだけの量のSF小説を15歳で読破していることにまず敬意を持ち(笑)、
そしてやはりこの本にひきつけられるのは読者自身がこの主人公にどこか似ているからかもしれない。
本について語り合える友人を見つけた時にうれしさと言ったら!←これがわかる人にはお勧めできるけれど、そうではない人にとったら苦痛だろうなあ…
途中放棄
時間がもったいない
犬好き、猫好きならこのレベルでも満足できるのでしょうが本好きにはちょっと…
主人公に魅力が無さ過ぎ。
これ原作が元々下手なのか翻訳が下手なのか。
読んでいて全然文章が頭の中でイメージとしてわいてこない。
例えて言うなら日本語なのに理解できない古典の教科書!笑
しかも原題が The vampire who loved me でこの邦題。
全然ひねりも努力も無い、まんまやん!
この手の本って過剰=まずは題名で興味を持ってもらわないことには。だって展開等は差が無いんだもん

カジュアル過ぎるというか…
40代で穴の開いたダメージジーンズokってのが…
私的には絶対に無理!
3つほどテーマ(謎)がありまして、最後に一本になるのかな?と思っていたらただの伏線にもならずのエピソードの羅列だったのか?ってぐらい拍子抜け。
因みに表紙の真ん中に描かれているのが主人公の女27歳だがどう見ても高校生だろ!って感じですが、内面も似たようなもん。
あ~書いていてイラっとするから感想はここで終わり!

偶然英語の宿題のお題が「なぜ化粧するのか?」だったので主人公が化粧品の開発に携わっている(本人はすっぴん、化粧に興味なし)のでこんな興味深い文が。
p40
「わたし、メイクしない女の人って何かが欠落しているとおもうんです。いくら素顔に自信があったって、すっぴんなんてありえないと思うんです。一種の礼儀だと思うんすよ、わたしは。」

p130
「お化粧の仕方で、その人の大体の性格がわかる様な気がします。」
「うん、うんわかるわ。化粧ひとつで、その人のチャームポイントやコンプレックスもわかるわよね。」

p242
私が言いたいのはメイクと化粧品って、生きる女にとっては、とっても重要だってこと。
私が化粧品に興味を持たなくなってメイクしなくなったときは、それはもう死ぬ時だわ。

因みにこの抜粋は「すべて」主人公以外の女性の言葉…


久しぶりに読んだヒストリカルロマンス。
この手の分野にしたら珍しく実在の人物をよりによって悪者 に据えているところが目新しい。
カトリーヌ・ド・メディシス(メディチとかで覚えた気が…)を「闇の女王」とし、特殊な島に住む女性の一族の「魔女」との戦い。
この手の名物 であるエロシーンは一瞬。笑
むしろ終盤の「細菌戦争(?)」の描写が圧巻!
これ、もし現代でこの手の「細菌兵器」がばらまかれたら世界の秩序なんて一瞬で無くなってしまうのだろうなあ…(そういう意味では全国規模で勃発しなくて良かったとつくづく思うオウ×のサリン事件…)
ロマンス小説のくくりではなく、歴史をベースにした一般小説を読んだ気になった。日本でいえば藤本ひとみさんのフランスものを読んだ読後感。
この手を読むのが初めての人ならおすすめ。(いきなりエロ全開!から入った人には物足りなさ100%だろうけど…)
平谷美樹、時海結以、越水利江子、金巻ともこ、あさのあつこ、からなる「猫」をお題にした時代物。
上記の作家さんで一番有名なのがあさのさんだと思うのでトリに持ってきたのかな?と思っていたのに彼女の作品が一番ラノベだった…滝汗
そりゃ、ラストに持ってくるわな。他のと雰囲気が違い過ぎ~~~~
う~ん、義父にDVされる中二男子の話。
Dvされても文句言わないのは母親がスナック経営で夜いないから。
ひとりっきりの真っ暗な家で孤独と恐怖と戦うぐらいなら、DVのスイッチがいつ入るかわからない義父と過ごす方がまだマシ!と言う心理がちっとも理解できなかったのでイマイチ感たっぷり。
この作家さん、長編、中編は向いていないのでは?特に設定に無理と言うか架空過ぎる、現実味が全く無い設定ばかりで空想物語を現実っぽく書いているような違和感がありまくり。
『優しい音楽』『タイムラグ』『がらくた効果』の3篇収録。
この作家さん、アンソロ収録やその他短編集ならいい味出すのに中編、長編になると俄然へたくそになる。
へたくそと言うより設定に無理がありすぎ!
現実感が全くない設定でどんどん作者主導で話を進めるから一向に共感もせずに終わる。
柔らかい文章だから性格のいい人っぽく映りがちだけど、結構性格悪い女が多数出てくる作家さんだよな~
短編は今まで2作ほど読んだことがあるけど、長編は初めて。
これ、設定が超変!!両親を交通事故で亡くしている男が飲酒運転を平気でしたり、仕事の人間関係で悩んだ末自殺しようとした主人公の女が読んでいくにつれて「そりゃ、アンタが迷惑をかけているんだから会社での同僚の対応も当然でしょう!」って気になってくるほどわがまま&自己中女ぷり全開!
2004年発行だから当時「自分探し」とか「再生」とかが流行っていたのかもしれないけど、こうやってブームが過ぎ去ってみれば自分探しとか超はた迷惑でしかなかったんだね、と。
もしこの作品をこの作者の一作目として読んでいたら2作目は無かったな、と断言できるほどイラっとしたい人にはお勧め。

ところで自殺する気ですべてを処分してきたはずなので、男に山のように持たされた野菜を持ってとりあえずはビジネスホテルに泊まってから自宅探しですか?無職なのに?ふ~~ん、ってぐらい「甘ちゃん」。こんな奴が自殺しようとしても不発に終わるの明白。これ、付け刃で書いた作品????????粗ばっかり指摘しちゃうよ~~←これが会社勤めだったら「局、うるせ~」ってなるんでしょうねえ…

女子会川柳

2015年5月10日 読書
川柳のネタ探しと思って仕事、会社に行ってください!
飛鳥井千砂、彩瀬まる、瀬尾まいこ、西加奈子、南綾子、柚木麻子
お前ら(いい意味で)女捨ててる作家ばっかりか?てな位女子力ナッシングで邁進しているマイペース「恋愛」アンソロジー。
マイペースもほどほどにな…

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