きらきら研修医

2009年8月23日 読書
なんかものすご~~~く
笑わせてもらいました。
お医者さんの卵というか
医者のイメージが「まじめ」っていうのが
あっただけにこの方のように普通の人以上に
人間味のある人が医者になっていくんだなあ…と。

純粋な人なんでしょうねえ…
患者や医者とのやりとりが。
ふぉあ~~~としているから
上手くなじんでいけるタイプなのかも。
むしろその純粋さゆえに
一癖、二癖以上ある患者やナース、そして
先輩医者との付き合いによって性格いがんで
いくのかも、医療界ってば。

新人として色々な経験を前に
どきどきしたりわくわくしているのが
伝わってきます。


なんていいますか…
「美人」について語るには
やっぱり 文章力はもちろんのこと、
文章にも気品が必要である
ということを証明してくれる本です。

例えば先日読んだ、エレガンス緋紗子にしろ
ちょっとタカビー目線のアサノヒロコにしろ
「美しい」を語るには自分の生き方に誇りと
背筋を伸ばした感が漂うのに…
この人の文章と来たら

引用しようとしたけど、抜粋するのも
面倒だ。
まあ、27,8歳のときに書いた文章なので
軽妙、軽薄、勢いで書いたのかもしれないけれど
(多分年をとってから読み返したら
本人が赤面モノだと思う)
あとがきにも書いてある通り
「苦手な文章…しかもエッセイ」なので
文章じゃなくて漫画を主流にしたら
もう少しマシだったかも。

確かに話し言葉で書いてあるから
文章に勢いはあるけど、なんか受け入れられない。
この本は図書館で「寄贈」の分類だったのは
多分買った人も読んで「びじんになるには…」的
ヒントを貰おうと思って買ったのに
完全に肩透かし、って思ったからでは。

この本を読んで美人にはなれません。
ただ、
キレイな人と言うのはキレイなものを
見つけて、見つめて心の中をキレイなもので
満たすのだわ…


あんまり顔自体が美人!
というのじゃないけれど、美しい人って
多分、美しいものズキで美しいもの
反応回路がガンガン使われてて
毎日「ああ、美しい雲、美しい昼下がり」
っておもったりしてんじゃない?
そんでもって私のよーにおもろいものの
反応回路全開で毎日を送っている人は
面白げな風情になってしまうのではないか、
とそう結論づけるわけなんです


美しいは一日ではならず。
心の持ち方、キレイなものに対する感性
そして美しい文章と美しい話し言葉。
品のある生活ってことですね。
太すぎ~~ぶっとすぎ~~
上巻だけでも十分枕には厚すぎ、
さらに下巻まで…
というわけで途中放棄。

マリーテレーズの後に読んだので
歴史的流れとしては理解しやすいのですが
世界史の中でナポレオンってフランス革命の
後の英雄、後、没落。それで終わり。
なので、革命前の彼がどうでとか
革命後の彼がもう一旗あげようとすることを
新聞記者が「取材」を通じて(=女からベット等を
利用して話を聞く)ナポレオンの人となりを
書いたものですが。

正直、歴史小説を読みたいのではなく
藤本先生独特のエロさ、甘やかさ、ロマンス
がふんだんに織り込まれたフィクション=恋愛大河
小説を読みたいのです。

焼き芋を食べたいのではなく
スイートポテト、みたいな。

ただ歴史小説を読みたいのであれば
別に藤本先生の本でなくて
世界史の参考書でじゅうぶんなのですから。

クリームバス体験記

2009年8月21日
以前一回行った美容院から
お誘いのはがきが来たので
「クリームバス」を体験してきました。

通常のカットしたりするブースとは
別に仕切った場所でしてもらいました。
普通に椅子に座ってするんですね。
私はてっきりエステのようにベッドに寝て
するもんだと。
で、クリームかオイルかよくわからないけど
それを塗布していき、マッサージというか
こすりあげて頭皮にもみこんでいくという…
それが終わるとデコルテもマッサージしてくれるんだ
けどそれも初めと変わらず、座ったままで。

う~~~ん
デコルテなんかエステみたいに
寝てやってもらう方が絶対
リンパの流れとかいいとおもうんだけどなあ…

で、今度は通常のブースでシャンプーしてもらい
塗布したものを流し落してもらいました。

クリームバスよりも
シャンプーの方が数倍気持ちよく
ツボにもきてました


シャンプーってやっぱり寝ているからかなあ?
その方が指通りもいいだろうし
されているこっちも体勢が楽。
髪の毛が多いから髪の毛を持ち上げられつつ
マッサージされても肩の負担とかかなりあるし。

シャンプーのお姉さんが上手だったのかもしれない
けど。(ただ、動作が雑なのかシャンプーとか水滴が
顔に飛んでくる…汗)

う~~ん
気分転換に自分にご褒美系で
行ったけど期待外れ感は否めません。
これならトリートメントとシャンプーしてもらった方が
よかったかもしれないなあ…


なんていうんでしょう…
まず著者の名前からしてオシャレ。

緋紗子

漢字からしてオシャレ。
これが同じ「音」のヒサコを
「久子」って書いた途端急に
泥臭く感じてしまい、せっかくパリ~って
ムードがぶっ飛んでしまいそう。

伊藤久子
フツーの日本人ぽい。
伊藤比佐子
これもフツー

名前の漢字の字面と本の内容が一致するというか
その威力もかんじさせます。

って、全然本の感想になってないし。
感想を書く、って言うよりは
作者が書きたいことを「感じる」のが
必要な本かもしれない。

買いました。

表紙どなたかわかります?
中山美○ですよ。

不細工になりましたね

ただの汚いオバハンやないか。
普通のモデルの方がよっぽどマシなのに
本文では「美しい」とかなんだか
持ち上げた記事を書いていますが
特集を見ても「不細工」です。
若い頃にあった透明感、ミステリアスさが
全く消滅していて、ただの化粧の濃いい
人です。

芸能界から身を一回でも引いたら
ここまでオーラって無くなるもんなんですね。

ただこの雑誌の系統は(J×、VER×など)は
年齢よりふけて見える 化粧ばかり載せてますね。
ビフォー、アフター写真でも
絶対ビフォーの方がいいほうが多数。

本人の個性とかが埋没して
どの人もみな同じ顔になってます。
セレブはみんな同じ顔、ってことですか?
化粧が薄いナン○(南野陽×)の写真が
好感をもてるほど。
素顔がきれいってどんな化粧よりも
強みだと思い知らされます。
図書館で立ち読み(?)

面白いことにうちの家族
火と土の二種類に分かれる。
これは西洋占星術においても
女性宮と男性宮の二手に分かれるのと
同じ組み合わせ(旦那と次男、私と長男)
四柱推命もこの組み合わせで土星と金星の
組み合わせになり、常に旦那&次男組に
育てられているおいらと長男の二人組み。
ある意味似たもの家族でいいのかもしれない。

さて、この流生命ってのはこの方独自の
占い(?)というか「説」のようです。
知らなかったのでさっき検索したら
保坂某(俳優)が弟子入りした霊能力者らしいです。

素直にこの方が書かれた分類に寄りますとわたくし
「天に守られている姿が見えます」
「あげまん体質です」
「仕事もほどほどにこなせますがナンバー2で」
「のんびりしているので夫が浮気しても気が付きません」
「ラッキーなことは 海外旅行 夜景を見ること お酒」

だそうです。

海外旅行かあ…またしてもこの言葉。
シンクロを感じるので行くしかない!

キラキラしたものがなぜか幸運を呼ぶので
夜のネオンがいいらしく、お酒を飲みに行くのも
いいとか。不良になれってか?!

まあ、いいとこだけ取り入れるとしたら
私の人生やっぱり「恵まれている」
らしいので、セコセコ生きずに
奉仕の精神で人を敬い、謙虚に生きてこそ
幸せになれるようなので、もう少し
のんびり生きることを視野に入れてみようかな…

いつまで持つかわかりませんが…(苦笑
藤本先生お得意のフランス歴史小説
フランスの闇の歴史に迫る第何弾目??

今回はマリーテレーズ=マリーアントワネットの
娘が主登場人物。
それと助祭司(例によって色男崩れ)

一冊の弁護士が残したノートを元に
そこに「フランス歴史に残してはいけない
事実」=ルイ17世は正当な子供ではない
が書かれているか否か。

別の小説ででも鉄火面を被った
一人が正当な王で…というのもあったような…

数百年前にこれだけ血まみれた歴史、
革命が起こっていたんだなあっと
不思議な感覚。
昨日の英雄は今日の罪人。
誰が正しくて、誰がうそつきで
全く先が読めない。
歴史の生き証人が生き残っていることが
奇跡。
ルイ18世の統治の描写を読んでも
「あらゆる貴族が自分たちの私利私欲に
からめとられているから、抜本的な
財政改革ができない」ってのも
どこかの今の某国と大変似ている。



お盆に運動を兼ねて
いつも行っている古本屋とは別の
店に行きました。(こちらは東に3キロほど…)
   デブいおんなばっか…
他人の振り見て我が振りなおせ、ではないけれど
仕事もせずダラダラと漫画を読んで
お菓子ばっかり食って乱れた生活をしていると
こうなるんだなあ…と恐ろしくなった次第です。

写真の漫画とは全く関係ないことを書いてしまった。

写真の本はいつも行っている方(にしに3キロ)
で題名に惹かれて大人買い。

正直、結末は私が好きではない展開だったので
読み終わった後、考え込んでしまった。
この世に全てハッピーエンドで終わる物語
ばかりではないのはわかるけれど、でも、
まんがそれも少女マンガだからこそ
「夢」「希望」があってそれこそ
「絵空事」であって欲しい。

明日の自分の命がどうなるかわからない。
事故で病気で故意に。
「君の命は20歳までだよ」と宣告されるよりは
マシかも。
残酷な運命だからこそ幸せになって欲しい。
一日でも一秒でも長く生きて欲しい。

主人公は20才で死んでしまうのなら
いっそ人を好きにならない方が悲しませなくて
いい、と人を突っぱねるのだが、つっばねれば
突っ張るほど人を傷つける。
その残酷さ、すれ違い、が多い漫画。

素直になれ。
それこそいつ果てるかわからない
命だからこそ、自分の好きなように
思うように生きたらいいんだよ、って
この年になったからこそ言えるのだろうケド。

親って無力だよなあ…と思ったりもする
作品でした。
次男の机にあったので借りた。

ものすごい強烈な個性を持つ
主人公ピッチャー巧。
自信家で鼻持ちならない奴。
一昔のスポコン漫画だと
こんな性格悪いのが主人公になれなかったのと
ちがう?

一方、超性格のいいキャラとして
キャッチャー豪君!
大好きです、この手のキャラ。
現実にいてもすぐに好きになります。

癒しのキャラとして巧の弟の
青波(セイハ)君。
絶妙なタイミングで母親と兄の
間を離してくれくれます。
そして誰よりも兄のことを理解してくれている
のだと思います。

母親は病弱な弟に眼をかけすぎていて
ほっておいても大丈夫な兄には
冷たいような接し方に感じます。
まあ、大なり小なり「兄弟間における差別」は
あります。私も兄より虐げられましたし
次男の方をかわいがってます。
でも、頭から巧を否定もしくは無理解で
頭ごなしなのはどうかと。


最近一般向けの つまらない、中味のない
短編を読むのが多かったせいか
長編のまだ一冊目を読んだ段階でも
「次、どうなるの?」とわくわくします。
児童書の方が一般図書より面白い。
主人公は春から中学生と言う設定から
児童書になったのかもしれないけど
無気力になってひたむきさをなくした
大人にこそ読んでもらいたい、本なのかもしれない。
短編集

最近人気のある作家さんということで
借りましたが…

短編って難しいですね。
読み手も書き手の世界観とか
価値観とシンクロしているときは
その内容にすっと入れるのでしょうが
そうでない場合は「ありきたりの
日常を可もなく不可もなく書いてあるだけで
良くわからないままに終わってしまった。」
という感想しか残らない。

長編であればその内容に引き込まれて
印象ぐらいは残るのに、短編であれば
読み終わった直後に「あれ?何の話が
書いてあったっけ?」と言うことになる。

どこがおもしろくて人気があるんだろう?って
思ったのでありました。
同じO型でも父親がA母B型
      父親がO母O型だと
少しずついわゆる一般的に言われている
O型でも若干違うという「説」の本。

なので我が家では
私…A型 父A型×母A型なので
『安全志向タイプ いわゆる純粋A型に分類』

だそうですが、こんだけ「転職」を
繰り返している人間のどこが
「社会的に認められた職業で
何かに貢献できることがやりがいに」

というんでしょう。(怒)

かわいそうなのがO型の長男
「A型の母親からの影響が
かなり強いタイプ。ナイーブで細やかな
神経の持ち主で、自己表現が苦手、
プレッシャーに弱い…など良くも悪くも
O型らしからぬ要素が目立つことが特徴」

うっひゃ~~当たってるし。
試合前の緊張とか生真面目さゆえに
同級生からも「A型やろ」と
言われ続けているし。

次男の血液型が未だに不明なのか
おしいなあ…

旦那はBで「たくましい楽天的な
パワーで、やりたいこと意外は
まんまと人任せ 」だそうで。
あ~~~やだ、やだ。
女子高出身者にとって
女子高が舞台な本はついつい
読んでしまいがち。
まあ、だいたいが密室的自殺とか
一人の少女が死んだ…みたいな感じの
傾向が強いけど。

女子校って世間から見たら
ミステリアスな空間に思われがちだからこそ
ミステリーの舞台に選ばれやすいのかもしれない。

さて、本作、5編のうち初めと終わりだけが
雑誌掲載で残り三作品は書き下ろし。
多分発行にするに当たって肉付けとしてかかれたんだろう
けど、不思議な空間でした。

まず女子校だから全て「女」なのに
「ぼくは…」
「君は…」
「うむ、よかろう」とか
あれ??って感じ。
三島とか文学青年が議論を夜通しやっていた…
とかそんな時代を感じる話し言葉を使用。

私の学校では「男言葉」は使ってませんでしたが。
(態度は女とは言い難かったケド…汗)

ラストで女子校も時代には勝てず
共学になる、女だけの学園祭も終わってしまう…
もう、ここに戻ることはない…みたいな
展開に至っては、やっぱり私の母校も
「女だけだから伸び伸びできた」と思うので
共学になったらやっぱりあれはもう
「私の学校」ではなくなるだろうなあ…と。

男子校出身の秘書が何気に
「あれはあれで楽しかった…」と
供述するから「母校に対する愛着」は
男も女も変わらないのかもしれない。

とはいえ、正直、起承転結があるわけでもない
短編集なので「だから?」って感じ。
この作者独自のワールドを楽しむだけってか?

あんまり私はこの作者と相性がよくないらしい。

ギフト

2009年8月14日 読書
著者名、日明 恩=たちもり めぐみ と読みます。
作風は柴田センセの真面目に(?)書いている
警察小説と似てます。
が、はっきり言って「暗いトーン」というか
真面目なトーンで全編引っ張っていくので
疲れますがそれでも読み終わったときに
小さな希望、が残ります。

警察系と消防系を2冊ずつ出していて
警察系はこれまた真面目な石頭な主人公と
かる~~~いキャリアの凸凹ぶりで進みます。

消防系はわりとなんとなく消防士になったけど
まあ、給料もいいしいっか~~って感じの
主人公ですがなんだかんだとお人よしぶりを
発揮します。

今回のこの「ギフト」も
真面目すぎるがゆえに自分を追い込んで
生きることを放棄した主人公と
「死者が見える」という特異体質がゆえに
孤独と絶望を抱いた中学2年生の少年との
交わり。

少年が抱える孤独は主人公の孤独とは
全く次元が違うけれど、でも
お互いがお互いを信頼して認めてくれたから
前に進んでいける、そんな話。

この人の作品を読むと「事件」って
ほんと日常何気ないところで発生し
毎日「普通」にけなげに生きている人間に
「災害」かのように襲ってくる。
何か私が悪いことをしましたか?
そんな風に理不尽さを神様に怒りをこめて
ぶつけてみても、見舞われた「厄災」を
一つずつ、少しずつ自分たちの手で片付けていくしか
ない。

刑事ドラマで言えば「太陽にほえ○」「西部警○」
みたいに毎回拳銃が出て、派手にどんぱち
するではない「特捜最前○」系。
地道に足取りを追って、証拠を固め、
同僚を愛称で呼ばず、苗字で呼ぶ、そんな感じの
小説です。
派手さはないけど、好きな作家です。
30代未婚彼氏なしOL系

コネで大手出版社に就職し
経理課で仕事にもさしたる
情熱を持たずに悶々とした
日々を送りつつも
心の友であるNゲージ用住宅模型を
ちまちまと作り密かに楽しんでいる
そんな主人公。

人間毎日したくもない仕事をしつつ
それでも今更転職もするわけでなく
会社をあくまでも趣味を続けていくために
必要な金儲けの手段として割り切っている。
さっさと辞めてしまう私にとって
ちょっと耳が痛い本でした。

趣味があるから心の支え、気分転換に
なるのかもしれない。
私は趣味らしい趣味がなくて
初めても熱しやすく冷めやすい性格のため
家には至る所に中途半端な片鱗が多々残っている。

ハロ○で紹介状書いてもらおうかな、と
昨日悶々としていたけど
心のどこかで「どうせ、長く続かないし
すぐ辞めちゃうんでしょ?」って思っている
自分がいるから「そうだね、やっぱり
止めておこう」となったわけで。

この給料を全てこれに捧げる!!!!!!!
って言う熱い思いをもてる趣味とか
なんかないものだろうか??
エルメ○のバックを全てそろえる!とか。
これだけ思い込めれるものがあったら
給料の為に頑張れるだろうけどなあ…

はあああああ~~

謎の転倒犬

2009年8月11日 読書
柴田センセ、新キャラです。
占い師の年齢不詳の「摩耶優麗」と
それに振り回されている「助手」の
トカチ君こと石狩君。

優麗が正真正銘の占い師であり
タイムトラベラーであるかどうかは
置いておいて

「口以外のいろんなところが
いろんなことを喋っている。人間って
そういうものなの。(中略)
人間は実にいろんなもので、
自分を表現しようとする。
つまり、いろんな物に喋らせているの。
私はこんな人です。僕はこんな奴なんですよ、って。
(中略)
そうしたモノたちの声って結構大きくて
時には必要以上のことを周囲の人々に伝えて
しまうのよ。
優麗先生はね、そうした物のおしゃべりを
聴くのがとても上手なの。
別の言葉で言えば、観察力がすごい、ってこと」
「君もわかっているだろ。全ては手品師の
方法だよ。」


占いに行こうかな…と思うこともあるけど
答えはもう自分の中にあるってことで。

さて、各短編の題名がおもしろい。
『時をかける熟女』
『まぼろしのパンフレンド』
『謎の転倒犬』
『狙われた学割』
『七セットふたたび』


『時をかける少女』
『まぼろしのペンフレンド』
『謎の転校生』
『狙われた学園』
『七瀬、再び』

なつかしいSFの大御所のもじりなんですね~~
ちゃんと題名に引っ掛けた内容ってのもすごい。
この本のキーワードが
『五十代 更年期(障害) ジュリー(=沢田研○)』
で構成されている。

一編目はいきなり「更年期障害で
濡れなくなったから痛いからできない」と
高校時代の友人にさらっと言って
「はい、さようなら」ってノリから始まるし。

そういえば恋愛本は多いが
更年期障害でできなくなった女の話ってのは
色気もクソもないからタブーぽいのに
あえて更年期になってある意味女じゃなくなったから
こそ、10代に心ときめいたジュリーに
癒しを求める、ってことか?

純粋に一人の男に惚れて、心の友とし
親の介護、自分の体調不良もなんとか
心の友を支えに、毎日過ごす。

あと数年でこの本に書いてある
登場人物たちの気持ちがいた~~~いほど
わかるようになるんだろうなあ…
はあ~~
今までの作風と一転して
ちょっと真面目に書きました感あり。

これ以前の本はどっちっかっていうと
「笑い」を意識した内容が多く
不真面目な人間の描写が目に付いたのに
対して、今回やっと人間の深い部分にも
触れた感じ。

『きみ去りしのち』では
「俺は何でもするって言ったよ。
それなのに、何も言ってこなかったじゃないか。」
「言わなきゃわからないんじゃ、そもそも
わかる頭がないってことよ。
思いやりがないんだわ。
本当に悲しかったり怖かったりすると
何も言えなくなるのよ。」(以下略)


旦那とけんかするときいつも上記な
内容でもめる。
旦那は「怒りが爆発する前にどうしてほしいか
言えよ!」て言うけど「いちいち言わないと
わからんのか、てめーは!!(怒)」って
言うことすらもう疲れて言う気にならない。

これを読んで思い出したのが
役員とかしていてバタバタしているときに
役についていない人間が
「何かすることあったら、言ってね」って
よく言われた。
このセリフを吐く人は言い換えれば

自分から考えて行動しようと
しない人
だと思う。

もし自分にバタバタした経験があれば
「あ、この人もこれで困っているのでは…」
とおおよその見当がつくから当事者が
「あれしてこれして」を言わずともさらっと
やってくれちゃったりする。
もしくは「こうしたらどうかな?」とアドバイスを
押し付けなく言ってくれたりする。

「言ってね」さんは、絶対動かない。
口だけ。
まあ、言うだけマシなのかもしれないが…
でも、動きはしないな。
ので、「テメーに言っても無駄なんだよ!」って
思うから絶対言わない。
まあ、気が利かないってのはこんなタイプの人の
ことかな。

Bランクの恋人

2009年8月6日 読書
この作者の登場人物に
ふさわしい(ワンパターンな)男。
彼女はたくさんいるが結局は
どれも決定打がない為に
の方が
さっさと「見切り」をつけて
男がセッティングした「合コン」に
精を出し「カップル誕生!」となる。
挙句
「あなたは人を愛せないエゴイスト
なのよ。自分だけがすきなのよ。そんな男だれが
本気で好きになるもんですか。
遊んでいるつもりで遊ばれている哀れな
Bランクの男なのよ。付き合っている人
どのくらいいるか知らないけど、どんなに
たくさんいても本気で思われてないんなら
誰もいないのと同じだわ 」

と、元カノに言われ、更に彼女の声が聞こえていた
元カノの彼氏に
「自分、モテる男って
許せねえってひがんでいたんですが、
さっきの聞いて、モテる様に見えていても
七塚さん、寂しい人なんだな、ってわかって
なんか、人間が大きくなったような気がします。」
と言われてしまう当たり。

でも、今時の人間関係ってこんなものでは?
もてていると言うか、人気があると思っているのは
本人だけで何かあったら手のひら返して
冷たく背を向けるし。
だから、主人公のように「別にそれでもいい。
もててないわけじゃないし…」と強がりにも
なるのかも。

この短編集の中で割りと好きだったのが
『利息つきの愛』かな。

素晴らしい一日

2009年8月6日 読書
どう感想を書いていいものやら…
これを原稿用紙3枚以上の感想を書け、って
宿題出されたら「すみません、書けません」
状態。
だって、出てくる男みんな
へらへらと愛想だけいい営業男で
鼻っ柱だけ強い女とのあれこれ…
理解とか共感とかしようがなくて…
こんな男と付き合う段階で終わっているし…
自分的にはありえね~なので。
いや、これが打算的な女のあり方なんでしょう。

ラストの『商店街のかぐや姫』だけは
ダメ男だけど嫁のことが大事、ってことは
伝わるからまあ、許すけど。

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