窓の向こうのガーシュウィン 宮下奈都著 2012年発行
2012年9月1日 読書
軽度知的障害のある19歳の女の子(?)が3級ヘルパーの資格で訪問することになったお宅の「先生」と出会い、その息子、孫との出会いを通じて感じる日常。←と、ぶった切ったあらすじ。備忘帳代わり
本日返却された本の棚に有ったので借りた。
前に数冊読んだ作家だったので。
ただ、この本は別に起承転結があるわけでもなく、ただ主人公が「感じる世界」を読むだけで「ドラマ」があるわけでもなくただ淡々と…
一つの花を見て「色がきれい」と感じる人もいれば「花の枚数が多い!」と思う人「花の形が素敵!」と思うなど自分たちは「同じもの」を見ているつもりが
「全く違うものを見て感じている」ことに気が付かないで「同じものを見ている」と思いがち。
そんなことに気が付かされる。
だけど読んだところで「どうよ?」と思わなくもないので、この作家さんは苦手な一人かもしれない。
本日返却された本の棚に有ったので借りた。
前に数冊読んだ作家だったので。
ただ、この本は別に起承転結があるわけでもなく、ただ主人公が「感じる世界」を読むだけで「ドラマ」があるわけでもなくただ淡々と…
一つの花を見て「色がきれい」と感じる人もいれば「花の枚数が多い!」と思う人「花の形が素敵!」と思うなど自分たちは「同じもの」を見ているつもりが
「全く違うものを見て感じている」ことに気が付かないで「同じものを見ている」と思いがち。
そんなことに気が付かされる。
だけど読んだところで「どうよ?」と思わなくもないので、この作家さんは苦手な一人かもしれない。
気分上々 森絵都著 2012年発行
2012年8月31日 読書
短編集
思うに児童文学出身者は「中高生が書ける」と言う強みを持っているのだから
それに特化して書くべきでは、と。
よくアイドルが「さらに違う分野で活躍したい!」と大それた野望を持った揚句鳴かず飛ばずになることはよくあることで、これも「子どもが書けずに仕方なしに成人を主人公にして書く作家が多いのだから、特技を生かした方がいいと思う」と。
さらに短編と言うのは優劣が一瞬でわかる恐ろしい分野だけに、これがこの作者の古くからのフアンであれば「アソート的で良い」と言うのだろうけどそうでない人間からしたら「作品の出来の優劣が激しい」としか感じられない。
やっぱりもっと自分のいいところだけを伸ばそうよ。
思うに児童文学出身者は「中高生が書ける」と言う強みを持っているのだから
それに特化して書くべきでは、と。
よくアイドルが「さらに違う分野で活躍したい!」と大それた野望を持った揚句鳴かず飛ばずになることはよくあることで、これも「子どもが書けずに仕方なしに成人を主人公にして書く作家が多いのだから、特技を生かした方がいいと思う」と。
さらに短編と言うのは優劣が一瞬でわかる恐ろしい分野だけに、これがこの作者の古くからのフアンであれば「アソート的で良い」と言うのだろうけどそうでない人間からしたら「作品の出来の優劣が激しい」としか感じられない。
やっぱりもっと自分のいいところだけを伸ばそうよ。
at Home 本多孝好著 2010年発行
2012年8月29日 読書
借りた本と写真の本の発行年数が同じなのに表紙が変わっている…
文庫本とハードカバーの違いならまだしも。
まあ、写真の方が本文に沿っているかな?
売れ行きが表紙で左右されるしねえ。
短編集
at home
日曜日のヤドカリ
リバイバル
共犯者たち
2編目が『STORYteller』に収録されていてそれが気に入ってこの作者の本を読みだしたのだが、実際はこのテーマや文体の方が「異例」であって、本来扱っているテーマは 暗い違う。
今回のテーマは「家族」。
血がつながっている「家族」
法律でつながっている「家族」
何もつながりは無いのにより一層お互いを大切にしている「家族」
と、読むと悩むし、それじゃあ世の中に転がっている「家族」の中で
健全で幸せな家族って「希少」なんじゃないかと思う位に。
共働きで子供が「きちんと時間を取って話し合いたい」と申し出ているのにも関わらず約束を破る親。絶望して両親を殺そうと寝室に行ったら二人の目に浮かんだのは後悔でも何物でもなく「今、殺されたら今まで積み上げてきた 自分たちの実績が無駄になってしまう…」というどこまでも自己中心な怯えを目にしたので殺すのさえばかばかしくなって家でする少年。
「しつけだから」と殴るけるを日常的に受けてきた少年が、大人になり親になった時に同じことを繰り返している…と言う悲劇。
片親が先に家を出てしまい、残った親も子供を置いて失踪。
残された娘は幼い妹の為に食事を作るが、「おいしい」と言ってくれていた声が聞こえなくなっていた…
今の日本でどこかで毎日起こっているような事案。
最低の社会単位の「家族」が崩壊している。
どこから負の連鎖は始まっているんだろうか?
ただ、暗いテーマを軽い文体で読ませる努力をしているんだけど、どこか作者も「落としどころ」を悩んでいるのか尻つぼみに終わっている気もしないでもない。
リカちゃん人形の「今の」彼氏の名前なんて違う世代からしたら「?」なので
もう少し説明を入れて欲しかったなあ…
そういった細かいサービスに欠ける書き方が多かった。
文庫本とハードカバーの違いならまだしも。
まあ、写真の方が本文に沿っているかな?
売れ行きが表紙で左右されるしねえ。
短編集
at home
日曜日のヤドカリ
リバイバル
共犯者たち
2編目が『STORYteller』に収録されていてそれが気に入ってこの作者の本を読みだしたのだが、実際はこのテーマや文体の方が「異例」であって、本来扱っているテーマは
今回のテーマは「家族」。
血がつながっている「家族」
法律でつながっている「家族」
何もつながりは無いのにより一層お互いを大切にしている「家族」
と、読むと悩むし、それじゃあ世の中に転がっている「家族」の中で
健全で幸せな家族って「希少」なんじゃないかと思う位に。
共働きで子供が「きちんと時間を取って話し合いたい」と申し出ているのにも関わらず約束を破る親。絶望して両親を殺そうと寝室に行ったら二人の目に浮かんだのは後悔でも何物でもなく「今、殺されたら今まで積み上げてきた 自分たちの実績が無駄になってしまう…」というどこまでも自己中心な怯えを目にしたので殺すのさえばかばかしくなって家でする少年。
「しつけだから」と殴るけるを日常的に受けてきた少年が、大人になり親になった時に同じことを繰り返している…と言う悲劇。
片親が先に家を出てしまい、残った親も子供を置いて失踪。
残された娘は幼い妹の為に食事を作るが、「おいしい」と言ってくれていた声が聞こえなくなっていた…
今の日本でどこかで毎日起こっているような事案。
最低の社会単位の「家族」が崩壊している。
どこから負の連鎖は始まっているんだろうか?
ただ、暗いテーマを軽い文体で読ませる努力をしているんだけど、どこか作者も「落としどころ」を悩んでいるのか尻つぼみに終わっている気もしないでもない。
リカちゃん人形の「今の」彼氏の名前なんて違う世代からしたら「?」なので
もう少し説明を入れて欲しかったなあ…
そういった細かいサービスに欠ける書き方が多かった。
ガリレオの苦悩 [ 東野圭吾 ]2008年発行
2012年8月28日 読書正義のミカタ―I’m a loser 2007年著 本多孝好著
2012年8月27日 読書
読み始めて漫画の『はじめ×一歩』を連想した。
高校時代にいじめられていた主人公、蓮見亮太。高校の同級生の大半が就職する環境の高校にいたが一念発起ののち、3流ながらも大学に受かる。
さあ、晴れて楽しいキャンパスライフ…と思っていたらよりによって高校時代に亮太をいじめていた畠田と遭遇。なぜ、一番バッティングしないように進路を決めたのに…そんな不安をよそにいきなり金銭の要求。断ると殴られているところに猿のような、のちの友人=トモイチに助けられる。友一はボクシングインターハイ3連覇の実力持ち主。(=鷹村さんとダブる…)
友一に助けられ「飛鳥大学学生親睦会 正義の味方研究部」に連れて行かれる。(=鴨川ジムとダブる…)
まあ、一歩の場合はここでボクシングに目覚め、プロを目指していくどちらかと言えば前向きな「熱い」話なのに対して、こちらは一瞬明るいのにだんだんトーンが怪しげになっていく…
帯に
とあるのに、読後感は「おいおい、1流でも2流でもない大学に行っている息子を持つ身にゃあ…」とどんよりくら~~くなるような内容。
一流大卒業者と同じ土俵に立つな。自分は自分の土俵で勝負しろ!
と言われても、それを思いつかないから3流大学にいるわけで。
100円の商品を100円で売るのはタダのバカ。
150円で売るのはその他大勢。
そこを300円で売ってもうけを出すのが、成功者。
同じものを300円で売るのではなく、目に見えない付加価値をいかに相手に伝えるかの技術、売り込み方法、などを「思いつくか、つかないか」それが200円になってくる。そしてその200円を元手にさらに大きな商売に乗り出すか、
はたまたその筋の方々に食事をごちそうする根回し代に使うかも頭の使い方次第。
一番儲からずに潰れるのが200円で売った人。
設けたので150円で売っている人に妬まれ、利益を独り占めしたためにその筋の人に邪魔をされて結局商売が立ち行かなくなる。
150円で売る人は「なんで毎日こんなにたくさん売っているのに、300円の人には負けるんだろう…」とぼやくのだけれどそこに売るためにシステムについて熟考する人はいない。ただ、みんなが150円で売っているから自分も…
人と同じことをして利益が上がるわけない、ってことは絶対に目を向けない。
そんな「儲けたい。ならばどうする」と言う問題から「人とは違うことをする」という結論に至ったもののより一層の利益の為には「ちょっとやばいこと」というリスクを伴うことに手を出していく。
今、財閥と言われているところも根っこを見れば「軍事産業で大儲け」したり
戦後のやみ市で活躍して財を成したことを見れば「人より少し頭を使った人」が
生き残るのは明白。
リスクを伴ってもするか、しないか。
そんな選択を迫られ自分で判断する。
生き残るための方法が「それしかない」それを「悪」というのだろうか?
と一般に思われている「善と悪」の価値観を問われる。
主人公が出した結果と言うか結末は正直「え~~~~。これで終わり!?」と言うのが正直な感想。
明るくない話だけど、題材的にはどこにでも転がっていそうな「やばい話」だけどなるべくそんな闇を見ずに楽しく、楽しくひたすら「今だけ楽しかったらそれでOK!」な現在の大学生の気質もきちんと表現されていて。だからこそ余計に
自分の子供の未来が暗澹たるものになりそうで「ああ、嫌だなあ…」となってしまった一冊。
高校時代にいじめられていた主人公、蓮見亮太。高校の同級生の大半が就職する環境の高校にいたが一念発起ののち、3流ながらも大学に受かる。
さあ、晴れて楽しいキャンパスライフ…と思っていたらよりによって高校時代に亮太をいじめていた畠田と遭遇。なぜ、一番バッティングしないように進路を決めたのに…そんな不安をよそにいきなり金銭の要求。断ると殴られているところに猿のような、のちの友人=トモイチに助けられる。友一はボクシングインターハイ3連覇の実力持ち主。(=鷹村さんとダブる…)
友一に助けられ「飛鳥大学学生親睦会 正義の味方研究部」に連れて行かれる。(=鴨川ジムとダブる…)
まあ、一歩の場合はここでボクシングに目覚め、プロを目指していくどちらかと言えば前向きな「熱い」話なのに対して、こちらは一瞬明るいのにだんだんトーンが怪しげになっていく…
帯に
大丈夫、君も明日をかえられる
いじめ。リストラ、格差。こんな社会で生きて行かなきゃならない、
本当は将来が少し不安なあなたに贈る、描き下ろし青春小説。
とあるのに、読後感は「おいおい、1流でも2流でもない大学に行っている息子を持つ身にゃあ…」とどんよりくら~~くなるような内容。
一流大卒業者と同じ土俵に立つな。自分は自分の土俵で勝負しろ!
と言われても、それを思いつかないから3流大学にいるわけで。
100円の商品を100円で売るのはタダのバカ。
150円で売るのはその他大勢。
そこを300円で売ってもうけを出すのが、成功者。
同じものを300円で売るのではなく、目に見えない付加価値をいかに相手に伝えるかの技術、売り込み方法、などを「思いつくか、つかないか」それが200円になってくる。そしてその200円を元手にさらに大きな商売に乗り出すか、
はたまたその筋の方々に食事をごちそうする根回し代に使うかも頭の使い方次第。
一番儲からずに潰れるのが200円で売った人。
設けたので150円で売っている人に妬まれ、利益を独り占めしたためにその筋の人に邪魔をされて結局商売が立ち行かなくなる。
150円で売る人は「なんで毎日こんなにたくさん売っているのに、300円の人には負けるんだろう…」とぼやくのだけれどそこに売るためにシステムについて熟考する人はいない。ただ、みんなが150円で売っているから自分も…
人と同じことをして利益が上がるわけない、ってことは絶対に目を向けない。
そんな「儲けたい。ならばどうする」と言う問題から「人とは違うことをする」という結論に至ったもののより一層の利益の為には「ちょっとやばいこと」というリスクを伴うことに手を出していく。
今、財閥と言われているところも根っこを見れば「軍事産業で大儲け」したり
戦後のやみ市で活躍して財を成したことを見れば「人より少し頭を使った人」が
生き残るのは明白。
リスクを伴ってもするか、しないか。
そんな選択を迫られ自分で判断する。
生き残るための方法が「それしかない」それを「悪」というのだろうか?
と一般に思われている「善と悪」の価値観を問われる。
主人公が出した結果と言うか結末は正直「え~~~~。これで終わり!?」と言うのが正直な感想。
明るくない話だけど、題材的にはどこにでも転がっていそうな「やばい話」だけどなるべくそんな闇を見ずに楽しく、楽しくひたすら「今だけ楽しかったらそれでOK!」な現在の大学生の気質もきちんと表現されていて。だからこそ余計に
自分の子供の未来が暗澹たるものになりそうで「ああ、嫌だなあ…」となってしまった一冊。
巧いわ。やっぱり。
前半若干ノリが悪かったけど、後半一気に来ました。
読み終わった後、ぐうっと胸にこみ上げるものがあります。
読む季節も良かったかも。阿波踊りのある8月。
読みながら情景が頭に浮かぶんですよ。
なるほど、映画化されるわけだ。(映画化しやすい、ってとこもあるけど)
ああ、この情景ならこんな風なカメラワークにして、こんな風な表情で…とどんどん頭に浮かんでくる。効果的に阿波踊りを入れたりね。
頭に浮かびやすいってことは逆に言えば「ありきたり」と評価されそうなところをぎりぎりの部分で踏ん張って「良作」にしている。
前半若干ノリが悪かったけど、後半一気に来ました。
読み終わった後、ぐうっと胸にこみ上げるものがあります。
読む季節も良かったかも。阿波踊りのある8月。
読みながら情景が頭に浮かぶんですよ。
なるほど、映画化されるわけだ。(映画化しやすい、ってとこもあるけど)
ああ、この情景ならこんな風なカメラワークにして、こんな風な表情で…とどんどん頭に浮かんでくる。効果的に阿波踊りを入れたりね。
頭に浮かびやすいってことは逆に言えば「ありきたり」と評価されそうなところをぎりぎりの部分で踏ん張って「良作」にしている。
sideーAから2年後。
彼女がスペインで双子の妹と列車事故に遭い、死亡。
妹の夫から「妻が妹の方なのか姉の方なのかわからない…」と相談を受ける。
彼女は本当に自分を愛していたのか?
彼女が愛していたのは…
ま~~ったく共感せずに終了。
過去ばかりにとらわれて、自分から一歩踏み出そうとしない。
女は離婚して新しい一歩を踏み出すが、男はいつまでも別れた妻を想ってジメジメしている…そんな男女の違いを感じずにはいられない。
男性が読めば「共感」できるのかもしれないが、私にはさぱ~~り。
「女々しくて、女々しくて、つらいよ~~~」ってまさに男の感性からしか生まれない歌詞なんだろうなあ…
彼女がスペインで双子の妹と列車事故に遭い、死亡。
妹の夫から「妻が妹の方なのか姉の方なのかわからない…」と相談を受ける。
彼女は本当に自分を愛していたのか?
彼女が愛していたのは…
ま~~ったく共感せずに終了。
過去ばかりにとらわれて、自分から一歩踏み出そうとしない。
女は離婚して新しい一歩を踏み出すが、男はいつまでも別れた妻を想ってジメジメしている…そんな男女の違いを感じずにはいられない。
男性が読めば「共感」できるのかもしれないが、私にはさぱ~~り。
「女々しくて、女々しくて、つらいよ~~~」ってまさに男の感性からしか生まれない歌詞なんだろうなあ…
広告代理店に勤める26歳の男。休みの日に行ったプールで一人の女性と知り合う。
↑
わかるなあ…気分転換に行っているのにその人と喋るのが目的、もしくは一方的に喋られて時間を無駄にさせられた挙句、おけいこを辞める羽目になる…
そんな風に知り合った女性とは別に主人公には彼女がいるのだけれど、これまた煮え切らない態度=お互いにもう時間の問題と分かっているのに最後まで「臭い芝居」に付き合って終わらせる。
優しいのではなく他人に興味が無い、という主人公設定は相変わらず健在。
そしてプールで知り合った女性は一卵性双生児で、親ですら区別がつかないどころか自分たちも「どっちがどっち」が自信が持てないところに彼女の妹が婚約する。で、よくあるパターンで姉の彼女は妹の彼氏に片思い…
主人公はリハビリとは言わないけれど、とりあえず彼女の傷をいやすために恋人関係「もどき」をすることになる。
でも、ほんとは彼女の事も「好きじゃない」。
と言うかなんか前の彼女にも「あなたは、 狂っている」とすら言われる始末なので確かになあ…
人の心の機微が全く理解できない男。
表面的には「いい人」「クールな人」「落ち着いた人」的な印象を淡々とした文体なので感じさせるけど読めば読むほど「ああ、嫌な奴」としか感じられず。
まあ、先輩ですら「お前、嫌いだわ」と面と向かって言うのでわざとそういう設定なのだと思いたい。
作者がこの性格の「まんま」だったら、ねえ…
sideーBに続く
「四つのプールをローテーションで回ってるんです」
「はい?」
「毎日行っていると、顔なじみみたいな人が出来て、声をかけられるから、違うプールを転々としているんです」
↑
わかるなあ…気分転換に行っているのにその人と喋るのが目的、もしくは一方的に喋られて時間を無駄にさせられた挙句、おけいこを辞める羽目になる…
そんな風に知り合った女性とは別に主人公には彼女がいるのだけれど、これまた煮え切らない態度=お互いにもう時間の問題と分かっているのに最後まで「臭い芝居」に付き合って終わらせる。
優しいのではなく他人に興味が無い、という主人公設定は相変わらず健在。
そしてプールで知り合った女性は一卵性双生児で、親ですら区別がつかないどころか自分たちも「どっちがどっち」が自信が持てないところに彼女の妹が婚約する。で、よくあるパターンで姉の彼女は妹の彼氏に片思い…
主人公はリハビリとは言わないけれど、とりあえず彼女の傷をいやすために恋人関係「もどき」をすることになる。
でも、ほんとは彼女の事も「好きじゃない」。
と言うかなんか前の彼女にも「あなたは、 狂っている」とすら言われる始末なので確かになあ…
人の心の機微が全く理解できない男。
表面的には「いい人」「クールな人」「落ち着いた人」的な印象を淡々とした文体なので感じさせるけど読めば読むほど「ああ、嫌な奴」としか感じられず。
まあ、先輩ですら「お前、嫌いだわ」と面と向かって言うのでわざとそういう設定なのだと思いたい。
作者がこの性格の「まんま」だったら、ねえ…
sideーBに続く
WILL 本多孝好著 2009年発行
2012年8月21日 読書
momentの姉妹編
momentでは主人公の神田に病院の掃除夫の仕事を紹介した葬儀屋兼幼馴染の森野が主人公の話。
いわゆる「日常の謎」をベースに葬儀屋に持ち込まれる「謎」を男前と言うかほとんどおっさん描写だった森野が謎を解いていく。(本作では若干女らしい)
それと並列して森野の心の傷も癒して、復活に導く。
読み終わった時に題名の「will」の意味が分かり「なるほどね」と。
この作品までは作者の経歴=慶応の法律科卒が影響していたのか「事実をきれいな言葉で並べるだけ」の書き方だったのが本作ではやっと読者の心をつかむ
「主人公の心の動き」が描写されてやっと本に気持ちを添うことができたような…今まで文章を読んでいる割にちっとも心に響かなかったから正直イライラしてました。
法律は実際に起こった事だけを法に照らし合わせて分析するのだとしたら、小説ってそれとは真逆の人間の感情をあぶりだすことだと思うから。
そういう意味では今まで読んだこの作者の作品の中では「良かった」と言えるかも。
(でも、この作品の後に発表した「チェーンポイズン」がまた面白くなくなったから、残念なんだけどね)
momentでは主人公の神田に病院の掃除夫の仕事を紹介した葬儀屋兼幼馴染の森野が主人公の話。
いわゆる「日常の謎」をベースに葬儀屋に持ち込まれる「謎」を男前と言うかほとんどおっさん描写だった森野が謎を解いていく。(本作では若干女らしい)
それと並列して森野の心の傷も癒して、復活に導く。
読み終わった時に題名の「will」の意味が分かり「なるほどね」と。
この作品までは作者の経歴=慶応の法律科卒が影響していたのか「事実をきれいな言葉で並べるだけ」の書き方だったのが本作ではやっと読者の心をつかむ
「主人公の心の動き」が描写されてやっと本に気持ちを添うことができたような…今まで文章を読んでいる割にちっとも心に響かなかったから正直イライラしてました。
法律は実際に起こった事だけを法に照らし合わせて分析するのだとしたら、小説ってそれとは真逆の人間の感情をあぶりだすことだと思うから。
そういう意味では今まで読んだこの作者の作品の中では「良かった」と言えるかも。
(でも、この作品の後に発表した「チェーンポイズン」がまた面白くなくなったから、残念なんだけどね)
Fine days―恋愛小説 2003年発行 本多孝好著
2012年8月19日 読書
finedays…2002年 美少女に悪意を持つと自殺させられる?!
イエスタデイズ…2000年 病院に入院しているがんで余命短い父親に昔の恋人探しを頼まれ、時空をさまよう?!←典型的なワンパターン
眠りの為の暖かな場所…2001年 大学院生(♀)と大学生の恋に絡んでくる
予知能力を持つ姉と壮絶バトル?!
シェード…描き下ろし2003年 クリスマスに買おうと思っていたランプシェードが売り切れており、店主の老婆にその品にまつわる話を聞かされる。
と、悪意満載で超簡単なあらすじ。書いておかないとまたもや二度借りしそうで。
ワンパターン満載!
「夢オチ」もむかつくけど、時空を飛んで過去や未来に飛ぶ話も正直「禁じ手」ではないかと思うのですが、この作者においては常套手段のようで。
女性も「かっこいい」という評価をする人もいるようですがどう見てもワンパターンな女性らしさを感じさせないキャラばかり。
ショートカットの中学生ならそんなキャラも許せるけど20歳超えてこれじゃ…
姉妹がいて片方が死に、残された方が死んだ兄弟の振りをするというのも一つのパターンですね。
別の作家が書いているのにも関わらず、同じような内容を最近読んでいる気がするのは一つのパターンを少し文体を変えて「自分の作品」として発表するのがいまどきは当たり前なのでしょうか?
どこにでもある話すぎて、印象に全く残りません。
どこにでもある話をわざわざ書いて出版する意味が分からない
イエスタデイズ…2000年 病院に入院しているがんで余命短い父親に昔の恋人探しを頼まれ、時空をさまよう?!←典型的なワンパターン
眠りの為の暖かな場所…2001年 大学院生(♀)と大学生の恋に絡んでくる
予知能力を持つ姉と壮絶バトル?!
シェード…描き下ろし2003年 クリスマスに買おうと思っていたランプシェードが売り切れており、店主の老婆にその品にまつわる話を聞かされる。
と、悪意満載で超簡単なあらすじ。書いておかないとまたもや二度借りしそうで。
ワンパターン満載!
「夢オチ」もむかつくけど、時空を飛んで過去や未来に飛ぶ話も正直「禁じ手」ではないかと思うのですが、この作者においては常套手段のようで。
女性も「かっこいい」という評価をする人もいるようですがどう見てもワンパターンな女性らしさを感じさせないキャラばかり。
ショートカットの中学生ならそんなキャラも許せるけど20歳超えてこれじゃ…
姉妹がいて片方が死に、残された方が死んだ兄弟の振りをするというのも一つのパターンですね。
別の作家が書いているのにも関わらず、同じような内容を最近読んでいる気がするのは一つのパターンを少し文体を変えて「自分の作品」として発表するのがいまどきは当たり前なのでしょうか?
どこにでもある話すぎて、印象に全く残りません。
MOMENT 本多孝好著 2002年発行
2012年8月18日 読書
現代の必殺仕事人はグレーの作業服を着た、掃除夫だった。
あらすじ。完
悪い意味で読みやすくなった。ありふれた文章になったから。
デビュー当初の村上春×に似た文体はそれはそれで新鮮だったけど(独りよがりで、自分の世界しか見えていないところはそっくり)。
手あかが付いたとでもいうのか「一人突っ込み」を取り入れたり
例:
この手の文章、しらけるんだけどなあ…
当たり前のことをわざわざ書いて何がいいんだろう、って。
でも、最近の若いこの本はこの手の「説明」が多い。
読者がよっぽど低能だから説明してやらんといかんのか?
他にも
という、語の使い方。
これ多数使われており、これだけでも今時の子ってまともな「会話」ができないというか、少なくとも80~90年代の小説にはなかった使い方かと。
これだけ今時の子って人と関わりになるの下手と言うか避けているんだろうねえ…
現実の場でこの「は?」って使われたらおばちゃん激怒だぜ!
明らかに変な二人組が他人の病室に入って行って家探ししてもナースステーションに行く素振りどころか、そんな考え微塵もない主人公に「…」。
「関わったら迷惑」感ありありの性格なのに、この著者の登場人物は今までのパターンで「自分の意志で人探しをする気は全くないのに、他人から頼まれて引き受ける」が多い。
優しい、と表現するよりも人に無関心なんだろうなあ…
それこそデビューから一貫して「人と接しているのではなく、自分しか見ていない」人物像が浮き上がる。
本作でやっと最後に「自分以外の人に目を向ける」描写が数行あるだけ「進歩」か?
あらすじ。完
悪い意味で読みやすくなった。ありふれた文章になったから。
デビュー当初の村上春×に似た文体はそれはそれで新鮮だったけど(独りよがりで、自分の世界しか見えていないところはそっくり)。
手あかが付いたとでもいうのか「一人突っ込み」を取り入れたり
例:
「妹を心配する兄貴、ですか?」
第一、普通の兄貴は妹とキスしたりしない
この手の文章、しらけるんだけどなあ…
当たり前のことをわざわざ書いて何がいいんだろう、って。
でも、最近の若いこの本はこの手の「説明」が多い。
他にも
「は?」
という、語の使い方。
これ多数使われており、これだけでも今時の子ってまともな「会話」ができないというか、少なくとも80~90年代の小説にはなかった使い方かと。
これだけ今時の子って人と関わりになるの下手と言うか避けているんだろうねえ…
現実の場でこの「は?」って使われたらおばちゃん激怒だぜ!
明らかに変な二人組が他人の病室に入って行って家探ししてもナースステーションに行く素振りどころか、そんな考え微塵もない主人公に「…」。
「関わったら迷惑」感ありありの性格なのに、この著者の登場人物は今までのパターンで「自分の意志で人探しをする気は全くないのに、他人から頼まれて引き受ける」が多い。
優しい、と表現するよりも人に無関心なんだろうなあ…
それこそデビューから一貫して「人と接しているのではなく、自分しか見ていない」人物像が浮き上がる。
本作でやっと最後に「自分以外の人に目を向ける」描写が数行あるだけ「進歩」か?
ALONE TOGETHER 本多孝好著 2000年発行
2012年8月17日 読書
たった6回しか授業を受けただけの教授からの「お願い」。
ある女性…14歳の女の子を守って欲しい…
元医学生、今は週3日フリースクールのバイトが主人公。
こんな風にあらすじをメモっとかないと、2度借りしそうな印象の薄い
内容。
この本を高もしくは好評価する人とって、多分考え方の甘っちょろいガキか、
精神を病んでいるヤツか、質問を質問で返すことが会話、だと思っているヤツかと。
読むだけ時間の無駄。
この作家を「いい」と思ったのは間違いだったか?とすら思い始めた。
ある女性…14歳の女の子を守って欲しい…
元医学生、今は週3日フリースクールのバイトが主人公。
こんな風にあらすじをメモっとかないと、2度借りしそうな
内容。
この本を高もしくは好評価する人とって、多分考え方の甘っちょろいガキか、
精神を病んでいるヤツか、質問を質問で返すことが会話、だと思っているヤツかと。
読むだけ時間の無駄。
この作家を「いい」と思ったのは間違いだったか?とすら思い始めた。
MISSING 本多孝好著 1999年発行
2012年8月17日 読書
『チェーンポイズン』が自分的にはイマイチだったので、きちんとデビュー作から時系列的に読んでみることにしました。これはデビュー作を収録した短編集。
テーマは「死と喪失」かな?どちらかと言えば幻想的な死。
眠りの海…94年
祈灯…95年
蝉の証…96年
瑠璃…97年
彼の棲む場所…98年
全体的に文体が「古い」のはこの初出の年数から見ても仕方ない。
特に『眠りの海』は高校が舞台で教師がこんなことを思っている。
いやいや、修学旅行代どころか給食費も出さない時代ですがな。
さすがバブルが崩壊したとはいえ、今ほどひどくない時代の感想描写だな、と。
さらに高校生がバイトしている描写で
今の時代、高校生どころか成人でも深夜だろうがファミレスならバイト殺到するのにねえ…
人手不足…まあなんて素敵な響き!
後不思議なのが「瑠璃」の描写で
え~~と。日本人の赤ん坊の目の色は「紺色」なんですか?
てっきりハーフの子なのか?と思いつつ読んでいたけど最後まで日本人の両親だったんだけど。
深い濃い紺色…謎…
全体的にに幻想的で透明感のある文体。
でも、まだ未完成かな?
「で?」と思わなくもなかったから。
とはいえ、今の漫画の原作?と思うような単純な描写になれつつある身にとっては古いのだけれど新鮮。
テーマは「死と喪失」かな?どちらかと言えば幻想的な死。
眠りの海…94年
祈灯…95年
蝉の証…96年
瑠璃…97年
彼の棲む場所…98年
全体的に文体が「古い」のはこの初出の年数から見ても仕方ない。
特に『眠りの海』は高校が舞台で教師がこんなことを思っている。
今の時代、高校生の娘の修学旅行代すら出せないほど切迫した家庭と言うのも考えにくい。
いやいや、修学旅行代どころか給食費も出さない時代ですがな。
さすがバブルが崩壊したとはいえ、今ほどひどくない時代の感想描写だな、と。
さらに高校生がバイトしている描写で
「まだ未成年だろ。夜中に働けるのか?」
「世の中人手不足は深刻だそうです。」
今の時代、高校生どころか成人でも深夜だろうがファミレスならバイト殺到するのにねえ…
人手不足…まあなんて素敵な響き!
後不思議なのが「瑠璃」の描写で
皺くちゃの顔の中のぱっちりした目が、深い海みたいに濃い紺色だったから。それはびっくりするぐらい綺麗な紺色だったの。
え~~と。日本人の赤ん坊の目の色は「紺色」なんですか?
てっきりハーフの子なのか?と思いつつ読んでいたけど最後まで日本人の両親だったんだけど。
深い濃い紺色…謎…
全体的にに幻想的で透明感のある文体。
でも、まだ未完成かな?
「で?」と思わなくもなかったから。
とはいえ、今の漫画の原作?と思うような単純な描写になれつつある身にとっては古いのだけれど新鮮。
チェーン・ポイズン 本多孝好著
2012年8月15日 読書
アンソロジーで読んで面白かった作家さんなので借りてみた。
が、短編と長編ではテイストが違うみたいで…
これも偶然さださんと同じテーマの「生と死」でした。
恐るべしシンクロ度!
でも、う~~ん、なんていうのかなあ…
さださんのとは空気が違っていて。
面白いのだけれど、何かラストで「う~~~ん…」とスッキリしないモヤモヤ感が残りまして。
「う~~~ん」なんです。ぴったりくる言葉が思い浮かびません。
が、短編と長編ではテイストが違うみたいで…
これも偶然さださんと同じテーマの「生と死」でした。
恐るべしシンクロ度!
でも、う~~ん、なんていうのかなあ…
さださんのとは空気が違っていて。
面白いのだけれど、何かラストで「う~~~ん…」とスッキリしないモヤモヤ感が残りまして。
「う~~~ん」なんです。ぴったりくる言葉が思い浮かびません。
アントキノイノチ さだまさし著
2012年8月13日 読書
今年一番のお勧めの一冊!
と言っていいほどの感動作!
これ、何か賞取っていないの??
こんなタイプが賞を取れずに「?」な本が賞を取るところに出版社の駆け引きを感じるんですけどねえ…
さておき。
短編集で気に入って数冊さださんの本を予約してこれが届いたわけであって狙ったわけでもないのにここ最近読んだ本とシンクロしているのにびっくり。
『モップガール』が殺人など汚れた部屋を掃除する特殊な掃除屋さんだったのに対して本作は「孤独死や自殺などがあった部屋の引越し屋さん」の話。
やっぱり「におい」とか「虫=ハエ、G」など強烈な描写がありまして…
でもね、掃除屋も引越し屋も「遺体、死体、腐体」は警察や葬儀屋が引き取った後なわけで。
って考えたら死体を運ぶ警察って…すごい仕事やなあ、と。
それ、検死するの?って考えたら、なれないわそんな仕事。
風呂の中で亡くなった人の家を掃除する描写で真っ黒になった水の中(元人間を構成していた物質等が沈んだり浮かんだりしている…汗)に素手で手を突っ込んで栓を抜く!?って思った。
掃除屋さんは防塵マスクに厚手の手袋使用描写だったのに対してこっちはあまりにも無防備だなあ…と。手袋位しましょうよ。頼むから。
って、こんな小さな部分を紹介しても仕方ないんだけど、二部構成(過去と現在)になっていて高校時代の心の傷と現在のこの仕事を通じて「更生」していく話。
今、中高生のいじめによる自殺って多いから
「 死ぬ前にこれを読んでから死になさい 」と言いたい。
この本で書かれている
という、部分。誰だってできたら老いたくないんだけど、長く生きたからこそ「老人」になれるわけで。若くして死んだら「老人」になれない。
当たり前なんだけど、言われてみたらそうだよなあ…と。
それとね主人公のお父さんがいい味出してるの。心の病にかかった息子に
う~~ん。
読書感想を強制的に書かせる中高生の時に読ませたいなあ。
もう、絶対に悩むことなくすらすら感想文を書くことができる一冊。
と言っていいほどの感動作!
これ、何か賞取っていないの??
こんなタイプが賞を取れずに「?」な本が賞を取るところに出版社の駆け引きを感じるんですけどねえ…
さておき。
短編集で気に入って数冊さださんの本を予約してこれが届いたわけであって狙ったわけでもないのにここ最近読んだ本とシンクロしているのにびっくり。
『モップガール』が殺人など汚れた部屋を掃除する特殊な掃除屋さんだったのに対して本作は「孤独死や自殺などがあった部屋の引越し屋さん」の話。
やっぱり「におい」とか「虫=ハエ、G」など強烈な描写がありまして…
でもね、掃除屋も引越し屋も「遺体、死体、腐体」は警察や葬儀屋が引き取った後なわけで。
って考えたら死体を運ぶ警察って…すごい仕事やなあ、と。
それ、検死するの?って考えたら、なれないわそんな仕事。
風呂の中で亡くなった人の家を掃除する描写で真っ黒になった水の中(元人間を構成していた物質等が沈んだり浮かんだりしている…汗)に素手で手を突っ込んで栓を抜く!?って思った。
掃除屋さんは防塵マスクに厚手の手袋使用描写だったのに対してこっちはあまりにも無防備だなあ…と。手袋位しましょうよ。頼むから。
って、こんな小さな部分を紹介しても仕方ないんだけど、二部構成(過去と現在)になっていて高校時代の心の傷と現在のこの仕事を通じて「更生」していく話。
今、中高生のいじめによる自殺って多いから
「 死ぬ前にこれを読んでから死になさい 」と言いたい。
この本で書かれている
「死んだら、老人にはなれないんだよ」
「人は生きたようにしか死ねないよ」
という、部分。誰だってできたら老いたくないんだけど、長く生きたからこそ「老人」になれるわけで。若くして死んだら「老人」になれない。
当たり前なんだけど、言われてみたらそうだよなあ…と。
それとね主人公のお父さんがいい味出してるの。心の病にかかった息子に
「お前にかかった魔法を絶対に解いてやるからなあ」
う~~ん。
読書感想を強制的に書かせる中高生の時に読ませたいなあ。
もう、絶対に悩むことなくすらすら感想文を書くことができる一冊。
卵と小麦粉それからマドレーヌ ピュアフル文庫/石井睦美(著者)
2012年8月12日 読書
おいしそうな題名に魅かれて借りた。
失敗した。
児童文学+少女小説を足して二で割った系。
中学生が読書感想にでも読んだらいいかも。
そもそも中1女子が主人公。甘ったれた性格のくせに母親にちょとつっかったりと「てめ~何様やねん!」と。←すでに子供の感覚で読んでおらず、親の視線になってしまうので。
さらに、中一にもなって「ママ」と呼ぶ。
う~~ん。私はね。
いい年して、自分の親の事を「ママ」と呼ぶ人種に対して
オマ×コにヒカキ棒を突っ込んでぐりぐりしたくなる だよ!怒
で、中学生だから大目に見てやろうと思っているのに話の展開として
40歳の母が自分の意志でフランスに半年料理留学する。
で、横浜のおばあちゃんが来て説得する場面で
40女が「 ママ、私はね…」と。
てめ~
マン×突いた棒でさらに目ん玉をチーズフォンデュしたろか!
うぜ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ∞
幼い娘に「ママは大きくなったら何になるの?」と問われて目が覚めた。
じゃ、ここは思い切って40歳だけど料理人になりたいからフランス留学…
バブル時代の話??
「小学2年の時赤いサンダルが欲し買ったのに、ママ が水玉にしなさいって…」と持ち出してきて応戦する場面なんて「私は40過ぎたのに、母親の一方的な意見で喪服を買わされたのに…」とついつい自分と比較してしまう場面もあったけどね。
「片方だけと決めずに、両方手に入れたらいいじゃない」と言うのは中一の娘の考え。そうだよな~今時の人はその考え方するよな~
20年前は「結婚したら育児に専念」するのが「当たり前」って言われたから「片方」しか手に入れるしかなかったけど。いまどき「裕福な生活をするために、仕事は続け、老後の保障の為に子供(特に女の子)を生む」ってのが主流=両方手に入れる=欲張り、と私は思っているんだが。
育児が片手間でできたらそれはそれで理想ですけどね。
目を離しているから人様の子供を傷つけていることに気が付かないんじゃないですか?
フランス料理並みの料理が毎日並ぶわけでも、手作りのお菓子が毎日出てくる家じゃない(てか、オーブン&電子レンジ無い家だし)けど、外食&コンビニ食に頼らず親の事を「オカン、オトン」なんぞ呼ばせず←大阪の街頭アンケートで普通に「オカンがなあ…」と話し出すのにはびっくりした。
「え?大阪ってオカンが通常語なの?」と。
それでもしたいことは、やっぱり次男が大学に行ってから、って思っている。
大体フランスに行く前に相談もせずに決めるって親としてどうよ?
娘は母親のフランス行きで「一つ大人になった」けど、この40女は「娘の感覚のまま」ってのがどうも引っかかる一冊だった。
でも、「べりー」や「すとーりー」に出てくる奥様方ってこんなタイプの人多いよなあ…
離婚して自分のしたいことが見つかっただとか、夢をあきらめないで良かった(出資者は旦那さんなのだが…)とか。
お嬢奥様と未来のお嬢奥様のお話でした。←女子中高出身の人には向いてるというか共感できる設定だと思う。共学の人には…
失敗した。
児童文学+少女小説を足して二で割った系。
中学生が読書感想にでも読んだらいいかも。
そもそも中1女子が主人公。甘ったれた性格のくせに母親にちょとつっかったりと「てめ~何様やねん!」と。←すでに子供の感覚で読んでおらず、親の視線になってしまうので。
さらに、中一にもなって「ママ」と呼ぶ。
う~~ん。私はね。
オマ×コにヒカキ棒を突っ込んでぐりぐりしたくなる
で、中学生だから大目に見てやろうと思っているのに話の展開として
40歳の母が自分の意志でフランスに半年料理留学する。
で、横浜のおばあちゃんが来て説得する場面で
40女が「 ママ、私はね…」と。
てめ~
うぜ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ∞
幼い娘に「ママは大きくなったら何になるの?」と問われて目が覚めた。
じゃ、ここは思い切って40歳だけど料理人になりたいからフランス留学…
バブル時代の話??
「小学2年の時赤いサンダルが欲し買ったのに、
「片方だけと決めずに、両方手に入れたらいいじゃない」と言うのは中一の娘の考え。そうだよな~今時の人はその考え方するよな~
20年前は「結婚したら育児に専念」するのが「当たり前」って言われたから「片方」しか手に入れるしかなかったけど。いまどき「裕福な生活をするために、仕事は続け、老後の保障の為に子供(特に女の子)を生む」ってのが主流=両方手に入れる=欲張り、と私は思っているんだが。
育児が片手間でできたらそれはそれで理想ですけどね。
目を離しているから人様の子供を傷つけていることに気が付かないんじゃないですか?
フランス料理並みの料理が毎日並ぶわけでも、手作りのお菓子が毎日出てくる家じゃない(てか、オーブン&電子レンジ無い家だし)けど、外食&コンビニ食に頼らず親の事を「オカン、オトン」なんぞ呼ばせず←大阪の街頭アンケートで普通に「オカンがなあ…」と話し出すのにはびっくりした。
「え?大阪ってオカンが通常語なの?」と。
それでもしたいことは、やっぱり次男が大学に行ってから、って思っている。
大体フランスに行く前に相談もせずに決めるって親としてどうよ?
娘は母親のフランス行きで「一つ大人になった」けど、この40女は「娘の感覚のまま」ってのがどうも引っかかる一冊だった。
でも、「べりー」や「すとーりー」に出てくる奥様方ってこんなタイプの人多いよなあ…
離婚して自分のしたいことが見つかっただとか、夢をあきらめないで良かった(出資者は旦那さんなのだが…)とか。
お嬢奥様と未来のお嬢奥様のお話でした。←女子中高出身の人には向いてるというか共感できる設定だと思う。共学の人には…
ヘビイチゴ・サナトリウム (ミステリ・フロンティア) ほしおさなえ著
2012年8月10日 読書
前に読んだかなあ…と思いつつも借りて、読み始めたら「ああ、読んでいた」ことを思い出した。
けど、怪しい人は思い出したものの犯人は誰だっけ?どんな話だったけ?と思いだそうとするけど「?」状態。
結局、最後まで再度して「ああ、思い出さないわけだ」と。
犯人が最後に「独白」とか「告白」せずに「多分…」って形で終わるから。
スッキリしませんなあ、この手のタイプは。
ちなみに『天の前庭』も借りたのですが過去の感想を読む限りこれもスッキリしないたいぷの様なのでこのまま返すことにしよう。
やっぱり内容を覚えている本の方が「個性」があるというか、読んだ価値があるような気がする。
けど、怪しい人は思い出したものの犯人は誰だっけ?どんな話だったけ?と思いだそうとするけど「?」状態。
結局、最後まで再度して「ああ、思い出さないわけだ」と。
犯人が最後に「独白」とか「告白」せずに「多分…」って形で終わるから。
スッキリしませんなあ、この手のタイプは。
ちなみに『天の前庭』も借りたのですが過去の感想を読む限りこれもスッキリしないたいぷの様なのでこのまま返すことにしよう。
やっぱり内容を覚えている本の方が「個性」があるというか、読んだ価値があるような気がする。
Story Seller(2)
2012年8月9日 読書
沢木耕太郎 …マリーとメアリー
伊坂幸太郎 …合コンの話
近藤史恵 …レミング
有川 浩 …ヒトモドキ
米澤 穂信 …リカーシブル リブート
佐藤友哉 …444のイッペン
本多孝好 …日曜日のヤドカリ
1、エッセイ ん~~~
2、若い子に人気ある作家だよなあ…いつまでこんなくだらない話ダラダラと…とちょっと退屈気味に読んでいたら、ラストで一転。
「おしぼり」のテクは参考になったけど、20年前はどうだったんだろう??
3、「3」でも自転車の話だったけど、今回も自転車の話。
ただ、メインの話が別にあるみたいだったので、今回は未読ですっ飛ばし。
メインの話が分からなかったら、ねえ…
4、長編は能天気ツンデレ恋愛物なのに短編になるとどうしてこうホラーになっちゃうの?って感じ。先にこの話を読んで別の本を買ったら「落差」に戸惑う人多いだろうなあ…
それにしても、「ゴミ屋敷」を作る人の話でゴミを自分で拾ってくる人と、他人の家にチャイムまで押して「要らない服ください」と言う人って差があるのかな?なんて某隣人を頭に浮かべながら読んだ一遍。
読んでいてなんか「嫌~~~な気持ち」になること請け合い。
5、続きあるのかな?中途半端
6、未読 この作家苦手
7、初めて読んだ作家。個人的には好きかも。
伊坂幸太郎 …合コンの話
近藤史恵 …レミング
有川 浩 …ヒトモドキ
米澤 穂信 …リカーシブル リブート
佐藤友哉 …444のイッペン
本多孝好 …日曜日のヤドカリ
1、エッセイ ん~~~
2、若い子に人気ある作家だよなあ…いつまでこんなくだらない話ダラダラと…とちょっと退屈気味に読んでいたら、ラストで一転。
「おしぼり」のテクは参考になったけど、20年前はどうだったんだろう??
3、「3」でも自転車の話だったけど、今回も自転車の話。
ただ、メインの話が別にあるみたいだったので、今回は未読ですっ飛ばし。
メインの話が分からなかったら、ねえ…
4、長編は能天気ツンデレ恋愛物なのに短編になるとどうしてこうホラーになっちゃうの?って感じ。先にこの話を読んで別の本を買ったら「落差」に戸惑う人多いだろうなあ…
それにしても、「ゴミ屋敷」を作る人の話でゴミを自分で拾ってくる人と、他人の家にチャイムまで押して「要らない服ください」と言う人って差があるのかな?なんて某隣人を頭に浮かべながら読んだ一遍。
読んでいてなんか「嫌~~~な気持ち」になること請け合い。
5、続きあるのかな?中途半端
6、未読 この作家苦手
7、初めて読んだ作家。個人的には好きかも。
モップガール 加藤実秋著
2012年8月8日 読書
ラストが…
まあ、巻末に何気に「映像化」を意識した作品と言うのが書いてあったので
それで「納得」と言うか、
例えば主役2人がアイドルなら9時代でOK.
でも、アイドル外だったら深夜枠でひたすら低予算でドタバタした実験的な奴になるだろうな。て、演出からカメラワークまで想像つきそう。
ラストも「すみません、低視聴率の為打ち切りになりましたんで…」とか言われたのか?と思えばまあ、こんな終わり方でも仕方ないかあ…と妙な納得をしてしまう一冊。
着目点が面白かったのに、最後でオオコケ。
まあ、巻末に何気に「映像化」を意識した作品と言うのが書いてあったので
それで「納得」と言うか、
例えば主役2人がアイドルなら9時代でOK.
でも、アイドル外だったら深夜枠でひたすら低予算でドタバタした実験的な奴になるだろうな。て、演出からカメラワークまで想像つきそう。
ラストも「すみません、低視聴率の為打ち切りになりましたんで…」とか言われたのか?と思えばまあ、こんな終わり方でも仕方ないかあ…と妙な納得をしてしまう一冊。
着目点が面白かったのに、最後でオオコケ。