アニメ映画『河童のクウ』に涙し←CUCKOO様これ良かったらレンタルしてください。いいですよ~~~
先日読んだ原田マハさんの『キネマの神様』にも試写に行って良かった~と言う
記述があったので「その後」と言うストーリーぽいので読んでみた。

構成が6年後のコウイチの現在。無気力で自信の無い今時の若者っぷりの描写。
次に6年前のクウとの出会いのエピソード。これは丸っと映画のノベライズ。
そして最後に、キクチさんとの再会。3.11後の今の東北とこれから目指すべき道…
って感じで肝心の「6年後」の描写、特にクウとの再会の描写がなさ過ぎで
肩すかし。
3.11と結び付けたかったんだろうなあ…でもさあこれから物語が始まる!!
みたいな雰囲気で終わられたら読み手としては欲求不満と言うか
「これ、書く必要あったの?」とすら思ってしまう。

元々は児童文学作家の小暮正夫さんの原作。
この方たくさん書いてらっしゃいますよね。
子どもの頃、多分一冊は知らずに読んでいたと思うのですが。
原作の良さが生かされないままに消化不良の一冊。

あ、でも本当に映画の方は良かったのでお勧めします!!
http://www.youtube.com/watch?v=ryrKh6TwhKM
動画、貼っておきます。全部写っているかどうか見てませんが…
原田さんのデビュー作。
第一回『日本ラブストーリー大賞』受賞作&映画化されたということで
期待して読みましたが…

あまりの他力本願っプリに引くわ…
これ「ラブストーリー」なんですか????
本来私は「女子校を舞台にした本」は大好物なんですが、
これは正直、全く入り込めなかった=時代を共有できなかった。
多分原田さんの青春時代をベースにした「思い出話」に近いと思うのですが
この聞き慣れない岡山弁=「でーれー」とかが受け入れられない一つかと。
隣り合わせた県に住んでいても私ですら「でーれーって何?」状態。
更に主人公が熱中したのが「マンガを書くこと」と言うえらくオタッキーな
題材…
せめて女子校なら「ポエム」とか「小説」とか格調高く行きましょうよ!
それとやっぱりチャペルや賛美歌と言った小道具が無い女子校には魅力が…
(以下自粛)
それでも制服にかける情熱は理解できて、そういえば自分もプリーツを
復活させるために「寝敷き」したなあ…と。
(アイロンをかけるとテカテカするからNGでした。
本作ではシルクのリボンにアイロンをかけるとちょっと信じれない事に
誇りを持って行っている描写にちょっと引く)

私には懐かしいなあ…とか感動して涙が…と言った心の動きには
結びつきませんでした。
読んでも読んでもち~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っとも
内容が頭に入ってこない一冊。笑
なんか書いてあることがボヤ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っとしていて要領得ないというか抽象的すぎて全然ピンポイントに問題解決へと理論展開してなくてまさしく「文系の人の書いた本」!みたいな感じ。

で、巻末の参考文献を見たら自書が8冊も挙げられている!!
要はおもいっきり「コピペ」で安く手軽に仕上げた一冊。
タイトルだけ興味を引くようなものを付けて、後は内容は一緒てか?
医者が書いた本は最初に書かれた本を一冊読めば後はOKってことで
必要以上に買ったりしないように。
それこそこの人の書いている内容は「ハッタリ」じゃないのか?って感じ。

確かに、30代後半ぐらいから40代は下手に服にお金をかけるよりも
下着、特にブラにお金をかける方がいいと思う。
背中やお腹の肉をブラに収納し、本来肉があるべき場所に戻す。
バストの位置が高くなると姿勢も良くなるし、着れなかった服ももしかしたら
着られるようになるかもしれない。

行ってみたいけど、やっぱり高い…
一番近い店で、芦屋。そして大阪大丸梅田店。う~~~ん。
けれど1か月もしたらベルトが伸びてきて、その部分をカットしてくれたり
セミオーダーに近いその人のバストに合った調整をしてくれるのは魅力的。
全ての人が同じバストと言うわけにはいかないんですものね。
そういう意味ではこの会社が「クリニック」を名乗りたいのは良くわかる。

この会社「ヌ×ブラ」で有名になったところらしですが、あれ買ったけど
高かった割に外れそうで数回使用して捨てた記憶が…
あのブームは一体なんだったのでしょう??????
名前は親から送られた最初のプレゼント、だそうです。
名前に込められた言霊。
けど、私みたいに冗談みたいなきっかけで付けられた子供って…
今のキラキラネームもどこまで本気で付けているのやら。
シャレで付けられている子もたまにいますよね「マタノ シゲミ」ちゃんとか。
そもそも思い返すと親に自分の名前を呼ばれた記憶が、無い
むしろ結婚後に母親に「ちゃん」付けで呼ばれるので私の子どもから
「××ちゃん、やって~~~~~~~~~~(大笑)」状態。
気持ち悪いよね、確かに。いい年した女を捕まえて「ちゃん付け」なんて。
まだ自分の親だったら呼び捨てでも我慢できるけど。
ちなみに姑には「呼び捨て」されてますが。「さん」付けされたのは
結婚前の数回。わざわざ宣言されましたもんね~
「結婚後は呼び捨てにする!」と。
けど、これは呼ばれる側の不快さ は別として本書では
「名前を呼ばれることにより、その名前に付けられた言霊の力が
発揮される」とのこと。
夫からも「お母さん」と呼ばれ、私も「お父さん」と呼び合う現在、
双方ともに言霊の力を発動させる気はさらさらない関係かと。
こうなると、名前を呼ぶってことはその二人の関係すらも露呈させることになるんですよねえ…
思いっきり「他人」なわけで。いつ離婚してもおかしくないなあ…
その一方で、私の友人は「旦那と離婚する!!!」と息巻いておりますが
普段「××さん」ときちんと下の名前で呼んでいるのに…
あっちより我が家の方が離婚の危機が高いと思うのだが…

名前なあ…実際もう相手の名前をもう今更…って感じですね。
てか、私自身本当に自分の名前に印象が無いというかこの本を読んで
改めて「ああ、私って××って名前だったなあ…」てな感じ。
中一に「すずめ」と言う名前を付けられて以来結婚するまで仲のいい子には
こっちで読んでもらっていたし。
テストとかで自分の名前を書くにしてもどこまでも「記号」認識でしかなく
それに「意味」があるとは考えたことないし。
出席番号と何ら変わりない位置づけだったなあ…と。
それぐらい自分の名前を意識することなく来たなあ…

ちなみに本書「抜粋」が多くどこまでが著書の「主張」であるのかわかりません。一つ間違えると「こじつけ」の様な部分もあります。
とはいえ、最初にこんなことが書かれており「お~~~!!」となったのが



   
ジグザグに読んでも二人の名前になるのです。
全く縁の無かった二人がですが、皇室に入ることが運命づけられているかのような名前になっています。これは偶然の領域を超えていませんか?


確かに、これはすごい!!!と思いました。
ちなみに皇族の女性はみんな「子」がついているので、
ご予定のある方は自分の子どもに「子」を付けましょう!笑
傷ついた孫が超ド田舎に住む祖母のところで心癒され、生きる喜びを見出していく…と言うストーリーなら『西の魔女が死んだ』が有名ですが、これもそれ系。
それに加えて読んでいると妙に「ご飯食べたい」「おにぎりが食べたい」と
思えるのは最初の掲載誌が『日本農業新聞』だから当然と言えば当然なのでしょうが。
スローライフに憧れる人は多数いますが、果たして機械を一切使わない米作りを
する人は何人いるでしょう?安易な気持ちで取り掛かれるものではない、
といやらしい見方をしたら「出来るもんならやってみろよ!」と都会の
貧弱な心構えの人間をあざ笑う事の出来る内容でもあります。(まあ、原田さんがそんな毒を出す文章は絶対に書きませんが。大衆に受け入れられるいい子ちゃんの文章が持ち味ですから)

コメは単なる食べ物ではなく、人と人とを結ぶツールである。
米作りから村が出来、国ができる。
「おむすび」は文字通り、お結び。

コメ一粒に7人の神様が住んでいる。
どんなに苦労して作っても、自分たちの口に入るコメはほとんどない。
過酷な農作業の実態を知ること無く、ただ単に食べている私たち。
作ってくれている人に感謝して食べさせていただく、と言う気持ちに
させる一冊。


キレイなタペストリーの写真
史実に基づいた原田さんの小説。
そして、ジョルジュサンドが書いたものの翻訳。
の三部構成

「は?これで終わり?」って感じのタペストリーにまつわる導入部分?
同じなら長編としてまとまってから一冊で出して欲しかった。
キューレーターと言う前職を買われての抜擢かと思うけど、
フランスを舞台に書くなら「藤本ひとみ」先生で読んでみたい。
とはいえ、最近お年を召したのか「枯れた」感じがしないでもないが…
エロではなく色っぽさと艶っぽさが出せる人にフランス物は書いて欲しい。

タペストリーの写真が見たいのなら買う価値があると思うけど。
こんな調子で薄~~~~~~~~~~~~~~~いのを一冊一冊出して
金儲けしたいのかね?出版社はNH×。汚い商売は専売特許やね。
数ページ読んで「何かなあ…」と中断。
画像を引っ張ってきたら密林での評価は☆5つだったので
「もう少し読んだ方がいいのかなあ…」と現在思案中。

どなたか読まれましたこの本??
これもなんというか…
児童文学出身の作家が書いたような作品。
中高生向きというか。
親との不仲、高校生として将来に向かって目標を持つ…
帯に「繊細な少女の大人への第一歩!」とかよくある系。

この人の作品はどれ一つとして同じ題材、文体が無い。
いいかえれば「これが原田マハのスタイル!」と確立された物が
感じられないので「私は一体誰の本を読んでいたっけ?」とふと
疑問に思う時すらある。(なので、××さんの様と書いてしまう)
原田さんの職業がキューレーターという事からも

(キューレーターとは
http://kotobank.jp/word/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC


あらゆる作品と言うものに目を通しているので、その中で真贋を問う時に
あるいは模写をするという事でその差を知ろうとするのかもしれない。
その一端としてすでに世に出ている作家の「コピー」をすることは
何ら難しくないのかもと。

更にいわゆる書籍化に当たり「加筆訂正しました」らしく、
P242以降、明らかにトーンが違っていて違和感大!!!!!!!
それまでは穏やかなクラッシックとしたら、以降のページはジャパニーズポップス!ってぐらいに。
せめてエピローグとしてトーンを統一するか、語り手の視点を変えるなど
工夫すればよかったのに。

この人も他の人同様、初期作品に比べてどんどん「どこにでもある作品」
になりつつあり、個性が感じられなくなりつつある。
作者名を見なかったら、絶対にわからないだろうなあ…
本来この本を読んだ後の感想として「旅はいい!」「旅に出たい!」と言った
物が出るのが普通なのでしょうが、今回の作品はどうも単調と言うか薄いというか、底が浅いというか。
むしろ最初のエピソードである「真与さん」の話で最後まで持って行った方が
まだ感動があったかも。
本作、まるで『図書館戦争』以降の有川さんの様で、
面白くサクサクと読めるしあの最大の要素「ベタ甘」を楽しむ分はいいけれど
その要素が無かったら後は何も残らない…そんな作品に感じる。

これはイマイチかな。

映画好き、特に「名画」と言われるものを見ずにして映画を語るなかれ!!
と思う位に好きな人にはたまらないであろう一冊。
私ですら「映画はやっぱりCMでカットされまくりで見る気を失くすTV放送より、画面の小さいDVDより映画館で見る方が集中できるよな~」と最近思うので
。さらにはここに書かれている作品も見て見たくなるし。

そういえばこんな記述もありました。   P12
「ちぇっ、いばってやがる。あの人見てると
『カッコーの巣の上で』のラチェッド婦長を思い出すんだよなあ」


ところでですね、これ読んでいて思ったのは先日読んだ
『主婦たちのオーレ!』by遥 洋子 と内容が似ているんですよ。
ともに2008年に発行、という事で時代がそうだったのかもしれませんが。
以下、比較していくと…

『主婦たち…』
主人公=ゆき=大手銀行の総合職で20年勤務。主任調査役と言う仕事もしていたのにあっさり上司に切られて退職を余儀なくされる。転職面接を数社受けるも
「あなたの様な人が…」と仕事が出来過ぎることを理由に不採用の連続。
最終的にいつ潰れてもおかしくない芸能プロダクションの経理として採用。
そこで自分の存在価値がわからなくなり失意の日々ひょんなことから宝塚の貸切チケットを売りさばくことになり、観劇。その後、母親に部屋に集まってくる
主婦たちも「宝塚を目指そう!!」とダンスを始め初舞台を踏む。
また、最初はやる気全くナッシングのダンスの高齢の講師が実は元:××だった
と言うオチもあり舞台は大成功!!
おかげで会社は生と希望者が増え助かり、主婦たちも家で自分の人生って…
と後ろ向きになっていたのが「専任ダンサーとして仕事を依頼します!」
と前向きな状況に変化していくのであった…

『キネマ…』
主人公=歩=国内有数の再開発企業で17年勤め、課長になるもこれまた
陰謀により退職を余儀なくされる。ちなみに年収一千万以上なのに退職金
300万…
父親がギャンブル好きに加えて映画好き。この父親の扱いを持て余している反面、父親が何気に投稿した歩の書いた一文が映画雑誌の老舗「映友社」の
社長の目に留まり、ライターとして即採用。ただし、社員は4人。
展開としてダメおやじの典型だった父親が書く映画評論が人気を集め
英語バージョンでのサイト展開に及び「ローズ・バット」なる刺客も現れ
ゴウVSローズバットの人気のおかげで会社も盛り返し、ついには
父親が足しげく通っていたおんぼろ映画館の廃館の危機を免れ
揚句ローズバットの正体は××であった…

と、どちらも元大企業に勤めていたのにあっさり失脚&失業。
拾われた先は零細企業。
そして「宝塚VS映画」と言った作者の趣味満載のきっかけで登場人物に
活気を与えていく。

似たような設定なのにこうも差があるのか、と思わずにはいられない。
まさに「小説教室」で出されたお題に対して
生徒の作品=遥さんの。それを講師が手直しした作品=原田さんの
って感じ。
もし読み比べする機会があったら生徒→講師の順の方がいいと思います。
本当に「上手い人の作品」ってこんなに違うのか…と実感させられます。

まず、出だしを読んで20年前に流行った花井愛子がペンネームを3つほど
駆使して書きまくった少女小説か!!って思った。
いきなり最初に登場人物の紹介が書いてあるなんて…
で、読み始めるとまんま少年ジャン×式展開…汗
昨日の敵は今日の友。舞台が学校から東京コレクションへ。
はては世界…
あまりのコピペ丸出しの展開と言うかご都合主義に唖然。
そもそも本作、2007年に発行された物をわざわざ新装版
にして、新たに発売…
これって、当時は鳴かず飛ばずだった作品を売れ出したから「幻の作品!」
的に売り出して原田マハファンにカネを落とさせようという魂胆にしか見えない。しかも、装丁が「普通の一般書」にしか見えないシンプルさで内容=
ラノベであることを巧妙に隠している。
ぶっちゃけ、これに最適な装丁は

おっぱいが顔の3倍ぐらいある巨乳姉ちゃんに
パンツがほぼ見えているおねえちゃん。
更にチビの眼鏡のくせに「かっこいい」と表現される少年に
ただのパシリだったのに、なぜかハンサムだったという高校生
の集団


ラノベに良くあるアホ丸出しのあんなやす~~~いイラストで十分。
そうしたら騙されてこんなカス本に1000円も払わずに済むのに。
これは40代の人間が読むにはあまりにもイタすぎ!

マンガの原作レベル。
まあ、この本でもしデビューしていたらどれだけいい作品を書いても
「所詮、ラノベ作家だよね~」と言われ続けるんでしょうね。
K談社、S英社と言った大手からデビューしないと日の目を見ない、
好例でしょうか。
今売れっ子の作家もデビュー当時は売り出すためにこんな作品も書いてました、
ってか?(某女優が巨乳を生かしてグラビアしていたけど、大河に出るようになった。昔は売れなくてこんなのもやってました、って発掘されるようなもん。)

この一見意味の分からない題名とそれ以上にインパクトのある表紙のイラストに興味を持って借りた。
原田さんの後に読んだら文章のへたっぷりに辟易。
絶対にゴーストライターが書いたものではなく、本人だなと疑う余地なし。笑
タレントだから出版できるレベルであり、本来ならネットで素人さんが細々と掲載しても下位をうろうろしそうなレベル。
題材は面白いけど、文体が酷い。
更にこの人の介護経験から書かせたのかもしれないが
P54
むつ枝が受けていたのは生活介護の方で要支援2だった。
むつ枝が必要とする支援なら、靜が話し相手になることもまた
ヘルパーとしては立派な介護の一つとしてカウントされるのだ。


話し相手は介護保険、適用外です!

きぬさやの筋取りを二人でしながらするのはOKですが。
(料理が組み込まれている場合。利用者さんとともにする=リハビリを
兼ねるということで)
あと、不満の多い「庭の掃除」も適用外です。
生命の危険を伴う事に関してのみ、介護保険が適用されるので。
言い換えれば雑草ぼうぼうで見てくれが悪くても=近所に迷惑がかかっても
それは制度外なのでがまんしてね、と言う考え。
最近どんどん保険制度が厳しくなっているので=できないことが多くなる
制度ができた当時はヘルパーがする仕事もあいまいだった頃の知識で書いてるんでしょうね。
でも、2008年出版なら既に「話し相手はNG!」だったのでは?
あと、「散歩」の付添もNG!
文中、むつ枝の車いすを押して観劇に来てますが、支援では外出援助は
認められていないし実際

「車いすは身体介護に入るんじゃなかったんですか?」
と雪が静に心配げに聞くと
「大丈夫。上手くやりますから」と真っ白な歯で笑った。


いやいやいや。かりにも保険を使っているんだからそれ明らかに「不正」ですから。ばれたら、事業所お取りつぶしですから。
堂々と言ってのけるところが普段から不正をしているってことで、
監査入ったら終わりですから。
ま、実際は帳票に「家事援助」の適当な内容を書いて、その家に行った事にすれば=利用者がハンコを押したらそれでよし!
ヘルパーの実入りが少なくなることを覚悟したらそれで済むことなんですけどね。今時コンプライアンスとかなんとか難しいカタカナを並べて厳しくしている
と思いたいですけどね。

と、内容よりも「まずくね?」の方が気になった。
校正さん、大丈夫?
ところどころに涙が出そうな「名文」があり「軽く泣きたい時に」お奨めの
一冊。
言葉はただ単に垂れ流され、聞き流されるものと心に染み入るものとに
大別される。
選挙の描写はどこか退屈。特に今となっては過去の遺産そのものの
「政権交代 」が結果として「政権後退
した現実を知っているからこそどこか絵空事に映る。
この作者さんはデビュー作がいきなり映画化したせいか、全体的に
映像化を頭に置いているような気がするのは気のせい?
おばあちゃんには野際陽子さんをぜひ!って感じ。

女性誌を読んでいると一回ぐらいこの方のエッセイを読まれたことがあると思いますが、超辛口&上から目線の断定系文章でズバズバと切り裂くような内容を。
正直「ここまで人に対してこうだと…」とドMじゃない限りおつきあいすることを躊躇します。が、美容ではなく「服」についてだから大丈夫かな?と。

やっぱり超上から目線でした。笑

雑誌掲載が古くは2004年であり、発行されたのが2009年と
「流行」を考えた場合どうよ?となりますがこの本はあくまでも
「斎藤」節がさくれつしてあり、要は斎藤の生き方、思想を示しているので
問題なし。

2004年という事は10年前なので私も30代。
読者層が30代ぐらいを想定しているようなのですが、残念ながら
不景気を考えると今時の30代には到底理解できないバブリっぷり。
自分たちの20代=平気でブランドバックをバンバン買えたあの頃
なら「それもあり得る」と思えるのですが、今の大量派遣&非正規組がこの本を
読んで「参考になった」とはとても思えない。
むしろ反感と憎悪を駆り立てそう…
ST0RYやVえRYを買ってかつあの値段の服をバンバン買えちゃう人には
「そうだよね~」と好感を得られると思いますが…

ちなみに私の服に対する考えは、夏は「公然わいせつ罪にならない程度」であり
冬は「風邪を絶対にひかない様に」が基準。
だから「服は他人に私がどういう人かを理解させるためのもの」とか言われても
ピンとこない。ましてや人のファッションには興味なんてないし、ここに書かれているように「センスのいい人を見て、負けた!」なんて悔しがることなんか
一生ないし、そもそも人の服を見るという事もない。すれ違う数メートル先で「ああ、人間がいるな。」=ぶつからないようにしよう、とあくまでも
物体としてしか認識しない。
だって、「人」として認識してそれが知り合いだったら挨拶しないといけないし。関わりたく無いもの、人間なんかに。ロクな事聞かされないし。

てな感じなんで以下に引用する文が私に対する他人の評価なんだろうなあ…と。
変わった人はファッションも変、そう感じたことがあるはずだ。
人としてのバランスが少しだけ崩れていることとは、かなり似ている。
またひどく時代遅れのスーツなんか着ている人は、単におしゃれに関心が
無いからそうなってしまうのじゃない。
世の中の流れや人の心の変化が読めないから、古めかしいものでも
平気で着れてしまうのだと思う。

人は社会と関わる為におしゃれする。
一人ぼっちで生きていくなら、おしゃれなんて無駄になる。
だから女のおしゃれには、人とのかかわり方の個性がそのまま出るものなのである。

女同士はどこかの部分、ファッションによって人と関わり、
ファッションを手掛かりにするから、相手のファッションが理解できないと
会話もスムーズに行かなくなるのだ。

ちなみに今時のトレンドを全く無視している上に「自分流」ともいうべき
個性の強い服選びを定着させてしまっている人は、やっぱりちょっと危ない。
バランスを崩している。
トレンドに適度に弄ばれるのは、一つの協調性。
トレンドを100%拒めるのは、今の時代、社会でちょっと浮いている証拠である。気を付けて。


良くも悪くも昔の服が着れなくなったから、嫌でも最低のトレンドを
受け入れなくっちゃ駄目って事っすね。
ああ、めんどくせ~と思っていること自体がもうすでに社会の一端から
外れてるんだろうなあ、私。
何て魅力的なタイトルなんでしょう!!笑
ただ、10年前に発行の為写真がupされませんが。
40代からの根拠は「更年期障害」の開始と言うものがホルモンに関係しているのでそれを利用した上で…という事らしい。

姿勢を正しく、骨格を矯正したら内臓が元の位置に戻り痩せるというより
本来の姿に戻る、って感じでしょうか?
簡単なストレッチが掲載されていますが、この手のストレッチって文字で読んで自分で解釈するよりこれを実践している体操教室にでも参加して覚える方が
理解が早いかと。間違ったやり方をして余計に歪めてしまうと元も子もないから。

ストレッチのほかは、保湿、きちんとした食事、歩くなど良く他の本でも
書かれた事が書いてありました。
紫外線を浴びずに、保湿に努め、美しい美肌をキープと先日読んだ本と
重なる部分が多かったのでそれがやっぱり基本なのかな。
胸を開いた姿勢を心がけましょう、という事も。
う~~~ん。
半分ぐらいが「ノーファンデはいいよ~」とその良さをひたすらプッシュ。
後半やっとこんな風に…と説明はいいけれど基礎化粧の後、お粉、カラーコントロール、コンシーラは使用しかつポイントメイクはきっちりと。
要は自分の肌を美肌に保てっておけばファンデーションに頼らずとも…という
事らしいんだけど。
日焼け止めのPFは?とかその他ノーファンデを実践するにあたって
注意すべきことが書かれていない(書かれているのかもしれないけど、
雑文に紛れて一瞬でわからないような書き方をしている)。

普段BBクリームだけを使っている自分としてはまあノーファンデに
近いとはいえ、やっぱりこう言った事を実践するであれば「自己責任で」
と言う言葉を念頭に置いた上でやらないとだめだよなあ…

なんというか「これ、信用して大丈夫?」と言う気持ちがず~~~っと
読んでいる間持ち続けてしまった一冊。
長編なのかな?と読み始めたらすぐに一話目が終わってしまい
「あ、短編かあ…」と。
でも、2話目もすぐ終わるので「ショートストーリーかあ」と。
けれど次の作品を読んでいくうちにいわゆる「オムニバス」形式であることに気が付き「次はだれが主人公になるのかな?」と推理しながら読み進める。
ある話なんて前作の中では一瞬の登場なのに次話ではヒロインだったりと
様々な年齢、職業、背景のてんこ盛りで色々な立場の人間の一瞬を切り取って
見せられた様。
この話に出てくる登場人物は前作と違い、都会のバリキャリのどこか人を
見下したような性格の人は一人も出ず、むしろ幸せそうに見える裏では
泣いていたり…とどこにでもいる人、あなたの隣にいる人状態。
個人的には収録中の『名もない星座』が良かった。

ちなみに『独立記念日』の中で
「一言で言うと、会社とか家族とか恋愛とか
現代社会の様々な呪縛から逃れて自由になる人々が主人公の短編です。」
「この本によれば『自由になる』ってことは結局
『いかに独立するか』ってことなんです。ややこしい、いろんな悩みや苦しみから」

と、作者自身が登場人物の口を借りて語っている。

ところで『いつか、鐘を鳴らす日』でフロントウーマンがこんな事を語っている。
こういう仕事をしていると、本当に様々な人に出会うことになる。ただし、ベイエリアの高級ホテルに泊まりにくるような人々はこのフロントにやってくる時点ですでに「ろ過」された人々だ。
最近では一目見ただけでその人の生活環境を憶測できるようになった。
年収はいくら位か。(持ち物で見当が付く)
海外のホテルに泊まったことがあるか(チェックインのマナーでわかる)、
家族に大切にされているかどうか(女性ならば手やネイルを見れば余裕があるかどうか感じられるし、男性ならばネクタイやシャツがピシッとしているかどうか)。


当たっていたらそれでいいけど「見当違い」で軽んじた待遇をされたらいやだな、と思ったあたり。
やっぱり基本はどんな人(身なり)であれ、差別のない接遇をするのが筋ってもんじゃないですかね?プロならば。
短編集
天国の蠅
ごめん
夏を喪くす
最後の晩餐
の4編収録。

はっきり言ってマハさんが書く女主人公、性格悪いです。
これが都会に暮らし、仕事をバリバリしている女の姿だ!
アンタらのうのうとした主婦とは違うんだ!って感じで。
4編の背景も少なからずマハさんの経歴をベースにしているんだろうな、
と思われます。

『夏を喪くす』では主人公(♀、40歳)がこんな事を言ってます。
ほっそりした手足やたるみの無い下腹は、世間でのうのうと
生きている同い年の主婦たちにはない事を、
心中ひそやかに誇らしく思っていた。
もしも渡良瀬と言う存在なくして、ただ単に夫の愛情と収入を頼りに
生きていたらならば、こんな自分はありえただろうかと、
咲子はバスルームで裸身を鏡に映すたびに思わずにはいられない。


のうのうと生きているんで最近服が着れない自分としては「すみませんね~」と
しか言いようが無いんですが、その一方で明日も同じ平凡な毎日で
スリルも刺激も無い日々ですがそれって明日も同じ旦那の愛情があって
それが明日も明後日も永遠に続いて行くであろう「幸せ太り」思考であり
「平和ボケ」の何物でもないんですが、大半の女性がそんなもんで生きている
んじゃないでしょうか?
世界に認められるような大きな仕事をして、素敵な恋人もいて。
その一方で全然「夫」と言う存在には見向きもされず、癌を患っても
相談どころかその事実すらも言い出せないような虚しい関係ではないだけ
マシだと思うのですが。
先の『一分間だけ』の主人公にしてもバリキャリで人には頼らない!!
って意固地な部分が結局彼氏の心が離れていく原因にもなっているし
こんなに毎日ギスギスとした生活を送っていたら心もささくれるだろうなあ…
と思わずにはいられない。
都会でさっそうと生きている女!って聞くと一見「かっこいい!」けど
その実情の一端を見せられたら「毎日平凡だけど、それが(私にとっては)
幸せ」と思えてしまう。

そんな都会の女的な設定はイマイチ共感できないしむしろ同情すらしてしまうのだが、底辺にある「女」の部分には「共感」してしまうのは小説の設定年齢が今の自分に近いからかもしれない。
これが20代30代の未婚女性が読んだら、多分女たちの持つ感情がイマイチ
理解できないだろうなあ。
「そこまでする?!」って言う部分がその一定の年齢だからこそ「自分はそこまでしないだろうけど、状況によったらそれもありかもね」みたいな。

『一分間だけ』に比べたらかなりのビターテイスト。
大人の味の一冊。
表題作の『ごめん』に至っては、主人公が超性格最悪だけど
読み終わった時に何とも言えない気持ちになってしまった。

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